我が家は法人成りはしません

個人事業主が法人になる「法人成り」をした方が得するラインは、課税所得がいくらを超えたらという話はたくさん見つかります。僕は、1,000万円程度以下で法人成りを勧めているところは怪しいと思っています。法人成り=税理士にとって仕事のチャンスなので、税理士が運営しているブログなどは営業活動のバイアスがかかっている可能性大です。

我が家は夫婦共に個人事業主で、夫婦でLLPを設立して運営しています。その現状から、法人成りすることはないと考えています。

LLP(有限責任事業組合)は、条件を満たせば、個人事業主にとってメリットの大きな制度です。特に夫婦でLLPを構成した時の節税効果は破壊的です...
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売上ー経費が大きくなると法人成りを検討し始めるのは

節税のためでしょう。売上ー経費が1,000万、1,200万、1,500万と大きくなると個人事業主でいるよりも法人成りした方が手元に残るお金が増えるから、ではないでしょうか。それはごく自然なことですが、個人事業主と法人では日本の制度上異なることがたくさんあり、制約が増えます。メリットもありますがよく吟味しないと本当に得かどうか分からないことも多く、売上ー経費が1,000万円ぐらいでは大差ないように思います。

1,000万円を超えて金額が積み上がると、一般的には法人成りした方が金銭的には得という判断が優勢になってきます。で、我が家が法人成りしないと言い切る第一の理由は、売上ー経費がそんなに増えることはないと予測できるからです。未来は予測できませんが、我が家の売上の上限は予測できます。

売上はせいぜい1,200万円が上限

我が家のLLPの事業売上は、どんなに好調な年でも1,200万円が限度だと思います。実際にそこまで行ったらすごいと思いますね。それは売上のほとんどがソフトウエア開発の受注によるもので、こなせる量の上限が見えているからです。

現在の売上は好調だと思えた年でも1,000万円にまだ余裕があります。そこから1,200万円まで上げるには、受注できる案件の量を30~40%増やしてもらう必要があります。案件の量は変動するので、仕事が多くて忙しい月もあれば少なくて暇な月もあります。案件の量を増やすのは簡単ではないですし、忙し過ぎると納期を守れなくなるリスクが増えます。

受注→納品→受注→納品のサイクルをこなしていけば、必要な工数を投入することは十分可能と思われますが、その需要を満たすだけの案件がタイムリーにあるかというと厳しいと思います。

現在お付き合いさせてもらっているソフトウエア開発会社は社員と協力会社の人員・スキルに対して多すぎず少なすぎない量の案件を確保するように努力しています。そうは言っても仕事量にムラができるのは避けられないので、忙しかったりそうでなかったりと波のある中で業務をこなします。そんな環境で我が家が売上1,200円を達成できるだけの案件を安定して供給して下さいというのは無理な注文です。

でも案件が多くあって忙しい月が続くと結果的に1,000万円を超えることは十分ありえます。プロフィールにも書きましたが、我が家は仕事量の調整弁を担っており、それはお互いの了解事項です。

売上1,200万円に対する課税額は

夫婦でLLPを構成している場合に売上、経費、分配率、各種控除額などから課税額を試算するエクセルがあります。

夫婦でLLPを運営した場合に、LLPからの損益分配によって世帯としての税額がどう変わるか試算するエクセルを公開します。夫婦でLLPを構成した...

我が家の来年の確定申告用に使っているシートの、売上と経費をいじってみました。なお、我が家の事業は売上に比例して経費が増えない構造です。また、この試算では損益分配率を70%で固定しています。

LLPの損益(売上ー経費)はLLP自体には課税されず、それを分配した組合員に課税されます。これはパススルー課税と言われます。この時の分配率に...

売上は1,000万円から100万円ずつ増やし、経費は800,000円から10万円ずつ増やしています。売上1,400万円までは消費税の非課税事業者なので売上は税込みですが、1,500万円からは課税事業者になるので税抜きと思って下さい。(売上1,500万円を70%で分配すると分配後の売上が1,000万円を超えるので、ここからは課税事業者になってしまいます。)

上記表における租税公課の額とは所得税、住民税、事業税、国民健康保険料(税)の合計を指します。国民年金は税金だと思っていないので含めていません。そして課税率=租税公課の額/(売上ー経費)です。

自分がどれだけ税金を払っているか(=課税率がいくらか)を把握している方は上記の表を見て課税率の低さに驚くのではないでしょうか。

この試算がおおむね正しいとしてですが、売上1,200万円でも課税率は13.8%です。法人成りしたらこれより増えると思います。(厚生年金保険料を課税率にどう反映させるかは議論の分かれるところですが、それをどうしようと夫婦でLLPの場合にかなわないでしょう。)

我が家には個人事業主が向いています

  • 法人という言葉には全く魅力を感じません。
  • 現在の仕事はLLPで受注したので全く問題ありません。
  • 我が家の場合は法人になっても税金面で有利にならないと思います。
  • よって法人のデメリットがそのまま重荷になります。
  • 個人事業主の自由な、柔軟性に富んだところが好きです。
  • 個人事業主の夫婦で構成したLLPが大好きです。

法人成りを考える前に夫婦でLLPを考えるのはどうですか。少なくとも安易に法人成りを勧める税理士にカモにされないようにしましょう。

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