年収850万円超で増税になると聞いて考えたこと

給与所得控除の見直しが検討されていて、会社員の年収が850万円を超えると増税になるようです。

ポイントは次の2点です。

  • 基礎控除額が増えます。(減税)
  • 給与所得控除が減ります。(増税)

2020年1月から実施されます。この税制改正が我が家にどう影響するのか考えました。

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基礎控除額が増えます

現在の所得税の基礎控除額は38万円です。これが48万円に増えます。+26.3%です。(住民税の基礎控除額は増えないでしょうね。)基礎控除は個人事業主にも適用されるので、基礎控除が増えることは所得税を支払う全ての人にとって減税となります。

ですから我が家も減税になります。

給与所得控除が減ります

会社員に適用される給与所得控除が10万円減ります。そして、年収が850万円を超え、かつ、22歳以下の子供がいない世帯の給与所得控除の上限が、現在の220万円から195万円に減ります。

年収に関係なく給与所得控除が減るのでそれだけ見ると全世帯で増税になりますが、基礎控除が増えるので年収850万円未満なら税負担が変わらないとのことです。

ということは減税になるのは個人事業主だけですか。

減税額の試算

次の記事で公開しているエクセル(LLPの分配比検討)を使って、基礎控除が38万円から48万円に増えた時の減税額を試算しました。

夫婦でLLPを運営した場合に、LLPからの損益分配によって世帯としての税額がどう変わるか試算するエクセルを公開します。夫婦でLLPを構成した...

このエクセルにサンプルで入れている金額は、そのものズバリではありませんが我が家のLLPでありそうなものです。(現実離れした金額ではありません。)

LLPの売上が800万円、経費が60万円で、分配比を80%にしています。僕と妻はそれぞれ個人事業主が使える節税策を活用しています。

ここまでが僕の分、次は妻の分です。

この場合、所得税、住民税、事業税、国民健康保険料(税)の合計(租税公課)と、租税公課/(売上ー経費)の割合はこうです。国民年金は租税公課に含めていません。

ではこのエクセルの所得税の基礎控除額38万円を48万円に増やした結果です。

5,000円しか下がりませんでしたが、無理もありません。そもそもこのサンプルでは世帯主の所得税は減税前で21,237円、妻の所得税は0円なのですから。減税後の世帯主の所得税は16,237円です。所得税の減税率で見ると23.5%です。

年収800万円の会社員の税額は

サラリーマン貯金塾よると年収800万円の手取り額は約604万円だそうです。

  • 所得税:50.7万円
  • 住民税:47万円
  • 社会保険料:99万円

社会保険料には厚生年金保険料59万円が含まれています。これは将来終身年金で返ってくる投資ですから他の税金と同じ扱いをするのは不適当だと思います。厚生年金保険料が高い分(会社と折半で負担することもありますが)、国民年金だけの場合にくらべて高い年金がもらえるのですから。

僕の流儀で計算すると上記年収800万円の課税率は17.2%です。

会社員と個人事業主は違います

僕も2015年6月に個人事業主になるまでは会社員で、ほとんど節税などできませんでした。選択肢がないからです。もちろん税の負担感はそれなりにありました。

個人事業主になって勉強したら節税の余地がたくさんあることが分かりました。個人事業主が選択できる、節税効果のある手段は少なくありません。いろいろ調べて実践するかどうかが大きな差を生みます。何もしないと会社員よりも税負担は大きく感じることでしょう。

これは僕が個人事業主になった初年度に採用した節税方法です。現在はLLPを使っているので違っていますが、基本部分は共通です。いろいろ調べて我が...

さらに夫婦でLLPを設立・運営すると圧倒的な節税効果が得られることが分かりました。

LLP(有限責任事業組合)は、条件を満たせば、個人事業主にとってメリットの大きな制度です。特に夫婦でLLPを構成した時の節税効果は破壊的です...

どれもみな、個人事業主に認められている制度を活用した結果です。

でもこれだけで個人事業主が税制上優遇されていると思うのは不適当です。会社員と個人事業主では違うことがたくさんあります。どちらも、メリットもあればデメリットもあるのです。どうしてもイヤなら違う側へ行けばいいだけのことです。職業選択の自由は憲法で保証されています。

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コメント

  1. ヒロさん より:

     いつも読ませていただいています。ありがとうございます。
     僕は年収800万程度、課税率20%の給与所得者です。
     最近ネット売買で多少収益を得ています。しかし、自分の高価な持ち物をかなり安く人に売るのですから、必要経費を含めて、売れば売るほど、どんどん損をしていくということです。その部分を確定申告で赤字として申告すれば節税になりませんか。
     メルカリなど、爆発的に広がり、高収入を得ている方も多く、その方々が皆節税できるとなると画期的な節税方法と言えないでしょうか。 

    • 河童 より:

      メルカリで不用品を処分している場合はその時点では課税されませんが、それで得た益(メルカリからの入金額)が20万円を超えると確定申告が必要だと思います。で、確定申告で赤字と認定してもらうためにはこれが事業である必要があるはずです。事業であるとすると不用品の譲渡ではなく販売になりますので消費税が発生します。

      言われている方法は難しいと思いますね。

      ・メルカリで不用品を処分することは事業ではない。(事業っぽくしている人もいますが)
      ・事業でやるなら仕入れから含めて記帳が必要。

  2. ヒロさん より:

    いつもお世話になっています。
     Website主河童様のご指導、御指南を受けて、大変参考になりました。
     再確認のために、「メルカリ社」に下記のとおり問い合わせてみましたところ回答が届きましたので報告させていただきます。
     結論から言うと、事業として販売していない場合は、メルカリの売り上げ収入は、雑所得ではなく譲渡所得となるため、基本的に非課税ということですね。
     ネット販売という事業を立ち上げて、妻とLLPを実施するのがベストかもしれませんね。

    【問い合わせ】
    最近、ネット売買でも20万円以上の収益なら確定申告が必要と聞きました。
    僕もテレビ報道をみて、メルカリを知り、昨年から断捨離のため、メルカリを始めました。この調子でいくと売り上げ20万を超えそうな勢いです。売り上げ20万超えの場合、本当に確定申告をする必要があるのですか?
     自分自身が使っていた高額のものを、定価の10~50%程度で売ります。送料込みの価格にも関わらず、手数料として売り上げの10%を御社から引かれます。これは必要経費と思います。また、送料や梱包にかかる費用、人件費は当然自腹です。その上での所得です。
     給与所得とメルカリ所得の総合課税で確定申告した場合、メルカリの20万円の収益は、たとえば、仕入原価(買った当時の購入金額)100万円、送料手数料、発送にかかる包装にかかる費用、人件費など、数万円かかり、すべてが元手・必要経費とみなされると80万円以上の赤字で確定申告できるのではないかと考えます。
     僕の場合、厳選徴収で年間50万円近く取られている国税を何とか取戻したいのですが、この論理に問題はありますでしょうか。
     僕は20%課税を受けておりますので、80万円の所得軽減で16万円が還付されるのではと、甘く考えているのですが。(笑)
     ただ、メルカリで売るのは自分の持ち物。商売のために仕入れたものではありません。すでに個人用として使ってきた中古物品を元手として売るわけですから、何年使って、減価償却が何年なされているか、傷や汚れで価値がどの程度下がっているかなど、売った品物の価値を税務署にどのように申告すべきなのか、深刻に考えています。
     これから、ネット売買は大爆発すると思うので、メルカリで売れば売るほど、お金が手元に入り、かつ、税金が還付されるなら、とんでもない節税の裏技になると思いませんか?
     メルカリ利用者は5000万人超と聞きますので、この方法が通るなら、国民全体が大喜びすると思いますが。。。。。
     ご指導よろしくお願いします。 

    ——————————–
    【回答】
    お問い合わせありがとうございます。メルカリ事務局です。
    お問い合わせの件ですが、振込申請が行われていない場合であっても、売上金が生じた時点で利益が発生いたします。
    ただし、お客さまがメルカリでの販売を単に不要品の売買として行っている場合には、雑所得ではなく譲渡所得となるため、基本的に>課税は行われません。
     洋服や生活用品等の不要品を売却した収入は、所得税の課されない譲渡所得となるため基本的に課税されません。(1点30万円以>上の貴金属、美術品等の売買による所得は所得税の課税対象となります)
     また、所得税の課税対象となる譲渡所得が生じた場合には、所得税(国税)の確定申告が必要になることがあります。
    ・給与所得がある方:20万円以上の利益(所得)が生じた場合
    ・給与所得がない方:38万円以上の利益(所得)が生じた場合
     なお、所得税(国税)の確定申告が必要でない場合でも、給与所得に加えて給与所得以外の所得(所得税の課税対象となる譲渡所得等)があった方等、住民税(地方税)について所得の申告が必要になることがあります。
    以上は一般的な見解となります。詳細は最寄りの税務署・地方公共団体、もしくは税理士の方にご確認ください。
    今後ともメルカリをよろしくお願いいたします。メルカリ事務局