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確定拠出年金(iDeCo)の出口戦略を確認しました:再度訂正あり

投稿日:2018年1月8日 更新日:

確定拠出年金は、個人事業主の方は最大68,000円を毎月積み立てることができ、拠出金は全額所得控除対象になるため節税効果が高い制度です。僕も個人事業主になってから最大額を積み立てています。

また運用益が非課税、受け取り時にも税の優遇がありと非常にメリットが多いです。60歳まで受け取れないことをデメリットにあげる人もいますが、それは近視眼的です。

が、出口戦略をしっかり考えておかないと将来慌てることになりかねません。この出口戦略についてはこれまでにも考えたことはあったのですが、今回あらためて確認しました。リアルな金額付きで説得力十分です。

積み立てできるのは60歳の誕生日の前まで

国民年金基金は60歳になっても国民年金に任意加入すると(できると)継続して積み立てできますが、残念ながら確定拠出年金は60歳になると積み立て(拠出)は終了となります。

その後も運用は継続できますが、70歳になると運用も強制終了になり一時金で支払われます。

確定拠出年金でリスク資産に投資している僕の場合

僕は確定拠出年金でEXE-i先進国株式ファンドに投資しています。

基準価額が上がろうが下がろうが60歳になるまでは(つまり最後の積み立てまで)毎月67,000円を積み立てます。(上限の68,000円でない理由は上記の記事にあります。)問題はその後です。運用益が非課税なので60歳で積み立てが終了しても、いわばそのままホールドして基準価額の上昇に期待したいところですが、基準価額はいつ下降傾向に転ずるかは誰にも予見できません。もし70歳の手前で大きく下がると回復を待たずに70歳で強制終了となるかも知れません。

インデックス投資に終わりの時期を設定するのはとても不利です。それは世界経済(株価)は上げ下げの変化を繰り返しながらも長期的に見れば右肩上がりで成長することを前提にしているからで、終わりの時期が設定されると「次の回復時期」を待てない場合が出てきます。

そのためリスク資産であるEXE-i先進国株式ファンドからいつ資金を引き上げるかそのタイミングの選び方が問題になります。まず考慮が必要なのはこの点です。

なお、確定拠出年金内でリスク資産から無リスク資産に移動させて70歳まで運用することもできますが、これには大して魅力を感じません。無リスク資産だと利益は期待できないでしょうし、(無リスク資産化したとしても)確定拠出年金を受け取らないでいることにもデメリットがあるからです。

全く異なる2つの受け取り方

確定拠出年金を受け取る際は一時金か年金かを選択します。一時金と年金を併用することもできます。一般的には一時金が有利と言われていますが、本当でしょうか。僕の場合の想定金額で計算、比較しました。

前提

  • 加入期間は52ヶ月。(加入した年齢が高かったため短いです。)
  • 拠出金の総額は67,000円×52=3,484,000円。
  • 運用益を20%と仮定(期待)。よって受け取り時の資産額は4,180,800円。
  • 65歳ぐらいで受け取ると想定。

一時金の場合

一時金を選択すると「退職所得」になり、課税所得は次の式で計算されます。

課税所得=(資産額ー退職所得控除額)÷2

退職所得控除額は加入期間20年までは年40万円、21年目以降は年70万円ですので、僕の場合は52ヶ月の端数を切り上げで(切り上げのはず)5年×40万円=200万円です。よって課税所得は1,090,400円になります。195万円以下なので所得税率は5%となり課税額は54,520円です。

年金の場合

2018年4月11日追記:コメントで頂いた指摘をもとに訂正しています。

年金を選択すると「雑所得」になり、課税所得は次の式で計算されます。

課税所得=年金額ー公的年金等控除額

公的年金等控除はこうなっています。

引用:国税庁

僕は65歳以上で受け取ると思います。5年間で受け取るとして、老齢年金と合算すると「公的年金等の収入金額の合計」は276万円程度になります。よって所得金額は、

276万円×100%ー1,200,000円=156万円

となります。156万円もの金額が雑所得になります。老齢年金だけの場合は

192万円×100%ー1,200,000円=72万円

なので、確定拠出年金を年金として5年間で受け取る場合、その5年間は雑所得が72万円増えることになります。

僕の年金も雑所得です

確定拠出年金を年金で受け取るとかなりの金額の雑所得となることが分かりました。雑所得ということは他の所得(僕の場合は個人事業主なので事業所得など)と合算して所得税と住民税それに国民健康保険料(税)に影響を与えます。そして僕の大事な年金も雑所得です。

なので確定拠出年金を年金で受け取る時はその年の他の所得も気にする必要があります。

一時金の方が圧倒的に有利でした

2018年4月11日追記:コメントで頂いた指摘をもとに訂正しています。

一時金なら課税額54,520円で済みますが、年金なら所得が72万円も増えてしまいます。各種所得控除が適用されますが、その時期には使えなくなっているものが多いです。

  • 基礎控除は使えます。多分48万円。
  • 配偶者控除は妻の収入次第ですが使えます。
  • 扶養控除はもう子供が対象外の年齢でしょう。
  • 青色申告特別控除は雑所得には適用できません。
  • 国民健康保険料控除は使えます。
  • 国民年金控除はもう年金を払える年齢ではないので対象外です。
  • 小規模企業共済等掛金控除は使えます。(確定拠出年金はもう拠出できる年齢ではありませんので小規模企業共済だけです。)
  • 経営セーフティ共済は雑所得には適用できません。

基礎控除48万円(その頃は48万円ですよね)、配偶者控除38万円、国民健康保険料控除50万円、小規模企業共済84万円としても合計220万円です。事業売上がそれ以上あると(おそらくそうだと思います)増えた72万円に所得税と住民税が課税されることになります。所得税と住民税で15%だとしてもこれだけで10万円を超えます。5年間で合計50万円を超えます。

年金の場合は公的年金等控除額が少ない上に雑所得を増やすことになるので2重に不利です。一時金の圧勝ですね。

退職所得控除の制約:訂正あり

個人事業主の場合は対象外だと思いますが、退職金をもらった年に確定拠出年金を一時金でもらうと、退職所得控除は退職金と確定拠出年金の長い方の勤続期間または加入期間で計算します。が、退職金と確定拠出年金の合計からの控除です。会社員の場合はこの制約に要注意です。

僕の場合は個人事業主になる前に退職金をもらっていて確定拠出年金をもらうまでに5年超の間が空いています。退職所得控除のもう1つの制約は、前年以前4年以内に他の退職金をもらっている場合は、先の退職所得控除の年数と重複する分は控除できないというものです。

↑は間違っていました。

このブログ記事によると、確定拠出年金の場合は前年以前14年以内に退職金をもらっている場合は、先の退職所得控除の年数を重複する分は控除できないそうです。意地悪だなあ。それで、前記記事には次の順番で給付を受ける(解約する)のが有利とあります。

  • 確定拠出年金。ただし過去にもらった退職金から14年超空けるのが良い。
  • そこから4年超空けて小規模企業共済。

でも僕の場合、確定拠出年金に加入したのは個人事業主になってから=会社を退職してからなので「重複」はありません。

小規模企業共済の解約前に4年超空けないといけないのはこちらに書きました。

圧倒的に使いやすく節税効果の高い小規模企業共済は受け取り時も退職金扱いにできますが、その前4年以内に確定拠出年金を受け取っていると税額が増えます。そのため、確定拠出年金を受け取ってから5年は空けてから小規模企業共済を受け取るようにしたいです。つまり、この2つはペアで出口戦略を考えないと予想外の税負担が発生します。

先に「確定拠出年金を受け取らないでいることにもデメリットがあるから」と書いたのはこのことです。

前もって調べ、計画しましょう

こういうことには年単位の時間を要する課題が少なくありません。手遅れになる前に調べてどう行動するのがいいのか計画しておきましょう。わずかなことが大きな金額の差を生み出しかねません。

 

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