インデックスファンドのコスト差の影響を計算した結果まずいと思いました

インデックス投資において利益は不確実、コストは確実と言われます。だからより低コストなものを選ぶべきだと。それは言葉としては分かりますが、そしてこれから新しい投資先を選択する際は低コストな方を選ぶのは当然だとしても、すでに投資しているインデックスファンドをどうするかについては判断が難しいと思います。

試しにインデックスファンドの信託報酬(コスト)差が与える影響を計算したところ、結果は無視できないことが分かりました。これは考えを改めねばならんかなと。

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長期投資するとわずかな差が増幅されます

リターンが共に0%で信託報酬だけが違うインデックスファンドがある場合に、10年、20年と長期投資すると元本がどう減るかを計算するエクセル(信託報酬負担比較)を作りました。計算を単純にするため元本を一括投資した場合としていますが、コスト差が時間で増幅される様子が分かると思います。この作用は積み立てでも等しく働きます。

これは元本が300万円で信託報酬率が赤枠の値だった場合に、保有年数によってどう減るかを示しています。なお現状に合わせて020%から0.70%を並べましたが、エクセルでは自由に元本と信託報酬率を変えることでいろいろ試せるようにしています。

ここから数年間の保有だと大した差ではないのが、10年、20年、30年となると増幅するのが分かります。コスト差が積み重なるからですね。

もっと具体的な例

たとえばこれからバランスファンドを選択する場合、eMAXIS バランス(8資産均等型)とeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)を比較したら信託報酬以外に違いがないのでSlimでない方を選択する意味はないでしょう。(純資産総額もいずれSlimの方が高くなるでしょう。)

銘柄 税込み信託報酬(%)
eMAXIS バランス(8資産均等型) 0.608
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 0.3047(推定)

ではすでにSlimでない方に300万円投資しているとしましょう。今後の投資はSlimに変更し、Slimでない方はホールドすることにします。(このコスト差ならSlimでない方を売却するよりもホールドした方が良い?微妙ですね。)ホールドしていても信託報酬はかかります。ちょっと乱暴ですが、元本が300万円の場合にこのコスト差は実際にどれだけの負担になるのか比べてみました。

インデックス投資は10年継続するのは普通で、積み立て(追加投資)しなくなってもホールドして必要なだけ取り崩すようにすると30年かそれ以上保有することになっても不思議ではありません。そうすると長期投資という年月の重みがコスト負担に効いてくるのです。

セゾンVGBFとeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

我が家はセゾンVGBFを2014年6月から積み立てています。(じきに「いました」に変わります。)eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)を積み立て始めたのは2017年10月です。この2つのバランスファンドはアセットクラスの比率の決め方はそれなりに違うのですが、不思議なことに実際の運用成績はどんぐりの背比べだと言われています。でもコスト差0.375%は計算上大きな負担の差を生みます。(なおeMAXIS Slim バランスの実質コストは推定です。)

セゾンVGBFの現在の元本である578万円で計算しました。

10年後の差が20万円を超えます。これは大きいですね。

実際には各インデックスファンドによって運用成績に差が出ますので、似たような投資先なら低コストなインデックスファンドの方が必ずリターンが大きくなるとは限りません。でも、この表を見るとコスト差0.375%はとても大きいと感じますし、このままセゾンVGBFをホールドするのは馬鹿げてはいないかと思えるのです。

心配しつつも現状維持でしたが

セゾンVGBFについては信託報酬を引き下げる、ローコスト化競争に参加できていないことを気にしていました。

セゾンVGBFは我が家の主力ファンドです。このファンドをおすすめしない人の中には、現在ではもっと信託報酬が安い同様のファンドがあるのでそちら...

それでも「長期投資」という呪文の効果もあってでしょう、我が家の主力ファンドの1本目でした。

2017年9月末から11月に登場した楽天・バンガード・ファンドは、まだ運用が始まったばかりであるにも関わらず著名な投信ブロガーから絶賛される...

最近分かったのですが、セゾン投信は2015年11月の時点でコスト競争には参加しないと決めていました。つまり、セゾンVGBFの信託報酬0.68%は待っていても下がりません。

なのでもうセゾンVGBFを積み立てるのはやめます。

人間なので迷います

セゾンVGBFをホールドすべきか売却すべきか迷っています。

人間の脳は、資産運用に向いていない」という表現をWealthNaviの柴山CEOがブログで紹介されています。今回これを思い出しました。僕が今迷っていることはロボット(アルゴリズム)なら問答無用で判断していることでしょう。

僕は人間なので、少し頭を冷やしてから判断します。(続く)

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コメント

  1. いつも拝読しております。
    手前味噌で恐縮ですが、同様の計算ができるWebツールを公開していますので、宜しければお試しください。

    乗り換えコストチェッカー
    https://www.valuetrust.net/tool/ctcc.htm

    本ツールでは、収益率や税率などを任意に変更でき、評価金額と(売却後の)手取り金額の両方を把握できるようにしています。
    こちらで公開されているExcelワークシートのような一覧性はありませんので、両者を適宜使い分けていただけると良いのではないかと思います。

  2. 河童 より:

    アウターガイ様
    コメントありがとうございます。
    この記事を書いた時は「乗り換えコストチェッカー」を利用しておりませんでした。その後「乗り換えコストチェッカー」を利用させて頂いております。ストックしてある公開予定の記事に登場します。

    アウターガイ様が開発されたアセットツールは便利に利用させて頂いております。
    ありがとうございます。

    • ご返信くださりありがとうございます。そうでしたか、今後の記事を予告させてしまったようですみません…。
      乗り換えコストチェッカーの欠点は、計算過程を把握しにくいところにありますので、やはり最初は手計算してみるのが直感的で分かりやすいと思っています。
      その際に便利なExcelワークシートを公開くださり、ありがとうございます。