ニッセイ外国株式のトラッキングエラーを分析しました:過去2回の下方乖離が確認できます

これは次の記事の続きです。

これは次の記事の続きです。 上記記事ではeMAXIS 先進国株式インデックスについて分析しました。トラッキングエラーらしき変動...

結果的にシリーズ物になりましたが、これまで次のインデックスファンドのトラッキングエラーを分析しています。

  • たわら先進国株式
  • eMAXIS 先進国株式インデックス
  • iFree外国株式

今回は下方乖離を起こしたことで知られているニッセイ外国株式のトラッキングエラーを分析しました。手法は同じです。困っていることも同じです。

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ニッセイ外国株式の指数はネット

たわら先進国株式もeMAXIS 先進国株式もiFree 外国株式もニッセイ外国株式もMSCIコクサイをベンチマークにしています。が、MSCIコクサイに3種類あるインデックス(指数)のうち、たわら先進国株式はグロス、eMAXIS 先進国株式とiFree 外国株式はプライス、ニッセイ外国株式はネットです。この3種類の指数についてはたわら男爵様のこちらのブログ記事が参考になります。

ネットは税引き後の配当金を含みます。そのためトラッキングエラーが0なら指数から運用コスト(信託報酬+隠れコスト)だけ下方乖離すると思われます。

分析方法

次の記事を書くためにたわら先進国株式専用のプログラムを作りました。

最近トラッキングエラーに関心を持つようになり、自分で調べたいと思い始めました。材料はMSCIコクサイのインデックス、円ドル換算レート(TTM...

またその前準備でMSCIコクサイの3種類の指数をドル円換算するためのデータを入手しました。その後eMAXIS 先進国株式、iFree外国株式のトラッキングエラーを分析する専用プログラムを複製・改造により作成してきました。今回も同様のことをしましたが、ベンチマークの騰落率が合わなくて苦労しました。

ニッセイ外国株式の第4期運用報告書を見る

ニッセイ外国株式は第4期の運用報告書が最新です。次はいつものようにその運用報告書からの抜粋です。色付きの枠は河童が加工したものです。

引用:ニッセイ外国株式運用報告書を河童が加工

青枠部分の騰落率が一致しませんでした。それで第1期の運用報告書を参照して第1期について計算すると激しく差が出ました。ニッセイ外国株式は設定直後の基準価額、ベンチマークの扱いが一般的ではないようです。第1期について結果だけ載せておきます。

まず運用報告書はこうです。

引用:ニッセイ外国株式第1期運用報告書

計算結果です。赤枠部分が微妙に異なります。

参照する日を1日でも間違えるともっと大きな差が出るため、この違いはドル円換算方法の違いだと思います。

次は第4期の計算結果です。赤枠部分が微妙に違っています。

ベンチマークとの差異について運用報告書にはこうあります。

引用:ニッセイ外国株式第4期運用報告書

運用報告書上は確かにそうなっています。上の方にある第4期運用報告書からの抜粋をよく見ると、ひと月として差がありません。

でもそれってあり得ないと思いませんか?ベンチマークはネットですから税引き後の配当金を含みますが、信託報酬などの運用コストはもちろん含んでいません。なのに基準価額がネットの指数とぴったり一致するでしょうか。運用コストは差を生むほど大きくない?僕には分かりません。

運用報告書にある次のグラフと説明文は不親切極まりないです。何を言いたいのかさっぱり分かりません。

引用:ニッセイ外国株式第4期運用報告書

どうしてネットの指数とぴったり一致するのか理由をご存知の方、教えて頂けませんでしょうか。

騰落率差の変動

騰落率差の変化が分かるグラフです。クリックで拡大します。

オレンジ色のラインがベンチマークとの差です。これまでに分析したインデックスファンドと違って、暴れている成分を除くとフラットですね。暴れているのはトラッキングエラーだと思います。

もっと長い期間で見ると

設定日から2017年末まででプロットしてみました。クリックで拡大します。

ニッセイ外国株式が2016年11月10日に下方乖離を起こしたことは広く知られています。いつくか参考になるブログ記事へのリンクを貼っておきます。

以下の内容は、ベンチマークがネットの時の騰落率差の評価基準が分かってない状態でのコメントなので不適切である可能性があります。それはダメだよ、がありましたら是非ご指摘下さい。

2016年11月10日の下方乖離はグラフの赤矢印部分ですね。

その時ほど騒がれていなかったようですが、青矢印部分にも大きな下方乖離があります。どん、どん、と過去2回大きく下げてその後下げたままです。インデックスファンドは指数を忠実にトレースするものだから、一度下がったのを上げて戻すようだとそれはインデックスファンドではなくてアクティブファンドだ、と言われます。そのため、この2回の下方乖離で失われた資産は受益者の元には永久に戻って来ないのです。

同じ期間のeMAXIS 先進国株式との比較

右側の縦軸のスケールが違うので、縦長にしてキャプチャーしています。

eMAXIS 先進国株式もそれなりに暴れています。ニッセイ外国株式と有意差があるようには見えませんね。それに、異なる指数をベンチマークにしたものをグラフを眺めて評価するのは定量的でないですよね。

トラッキングエラーを評価できる業界統一指標が欲しい

規制とか標準がないと、横並びでの比較ができません。自動車の燃費、ネットワーク機器やサービスの通信速度、携帯機器のバッテリー持続時間・・・インデックスファンドについても統一された指標が欲しいです。そしていずれはそういう標準に準拠していない投資信託はNISAのような優遇税制を適用しないようになればいいと思います。

最近また乖離を起こしたとの指摘があります

次はたわら男爵様のブログ記事へのリンクです。

1ヶ月程度経ってから同じ分析をしてみたいと思います。→分析しました。

これは次の記事の続きです。 ニッセイ外国株式は2014年10月と2016年11月に十分大きな下方乖離を起こしています。その時に...

よろしければこちらの記事もご覧ください。

ニッセイ外国株式は過去2回大きな下方乖離を起こしています。 2016年11月10日の下方乖離は良く知られていますが、これは2回...

知見を頂ける方、お願いします

コメントでも「お問い合わせ」からのご連絡でも結構です。よろしくお願いします。

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