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たわら先進国株式とeMAXIS 先進国株式のリターンの差を検証しました

投稿日:2018年2月20日 更新日:

トラッキングエラーを分析した結果から、(正しい評価方法は分かっていないものの)たわら先進国株式は評判通り運用が優秀でベンチマークを忠実にトレースできていると思われます。

一方eMAXIS 先進国株式には謎のうねりがあるため、たわら先進国株式ほど優秀かどかは分からないのが現状です。

ではこの2つのリターンを比較したら新しい発見があるかも知れないと思い、試してみました。結果、手間をかけただけのものが得られました。

前説

eMAXIS 先進国株式と、たわら先進国株式は共にMSCIコクサイをベンチマークにしています。正しくはeMAXIS 先進国株式はプライス、たわら先進国株式はグロスという違いがありますが、どちらも指数(インデックス)を忠実にトレースするように運営されています。

インデックスファンドに投資した結果得られるリターンは、基準価額の上昇でもたらされます。もちろん下がることもあって、その変動(率)を騰落(率)と言います。基準価額のデータを分析することで気になるリターンとリスクが分かります。

リターンの比較

eMAXIS 先進国株式、たわら先進国株式の基準価額の日次データをモーニングスターからダウンロードして分析します。対象期間はたわら先進国株式の設定日の数日後から2017年末までです。次は開始日からの騰落率とその差をプロットしたグラフです。クリックで拡大します。

騰落率は、開始日からしばらくは緑のラインだけですがそのうち赤が下側に現れます。緑と赤の差がだんだん開きます。これはたわら先進国株式の方がリターンが大きいことを示しています。

青のラインが騰落率の差です。これがリターンの差を残酷なまで的確に示しています。徐々に拡大していますね。微妙なカーブは複利効果によるものです。eMAXIS 先進国株式と、たわら先進国株式とではわずか2年程度で1%ポイントを超えるリターンの差が生じています。

リスクの比較

次は21営業日のスパンで月次に相当する、年率換算したリスクを日次でプロットしたものです。リスクは基準価額の変動の標準偏差で、ひらたく言うと基準価額の変動の度合いを示します。上げ下げが激しい時期はリスクが高くなります。

赤と緑のラインがほとんど重なっています。青のラインがリスクの差で、ほぼ0%に張り付いています。2つのリスクには微妙な違いはあるもののほぼ同じと言っていいでしょう。これはeMAXIS 先進国株式とたわら先進国株式の基準価額の変動がほぼ同じだったことを意味します。

リターンの差の正体は?

「そりゃトータルコスト(信託報酬+隠れコスト)の差でしょう」と言われそうです。僕もそう思います。でも本当にそうでしょうか。検証してみました。

トータルコストは期によって変化しますが、上記対象期間はおおむねこの程度だと思います。

銘柄 トータルコスト(税込み)
eMAXIS 先進国株式 0.74%
たわら先進国株式 0.28%

たわら先進国株式はeMAXIS 先進国株式に比べてトータルコストが0.46ポイント低いので、その分、毎日保有資産から天引きされる「信託報酬」がeMAXIS 先進国株式よりも少額で済みます。そしてeMAXIS 先進国株式と比べて手元に残った資産の差額は、基準価額の上昇の恩恵を受けます。

表現を変えると、毎日得られる利益から信託報酬が天引きされるわけですが、その額が小さければ獲得する利益が大きくなり、それは期間が長くなると複利効果を発揮します。

で、このトータルコスト差が複利効果を生む様子をシミュレーションしました。(満足する結果が得られなくて数時間悩みました。)次はたわら先進国株式のトータルコストがeMAXIS 先進国株式と同じだった場合を推定したものです。eMAXIS 先進国株式はいじっていません。

赤のラインは拡大しないとほぼ見えません。青のラインに着目して下さい。赤い矢印のところでちょっと下がっていますが、ほぼフラットで0%近辺です。このシミュレーション結果から、リターンの差はトータルコストの差によるものであると断定していいと考えます。

謎の段差はどうしてできたのか?

気になるのは赤い矢印部分の段差です。この時期にたわら先進国株式の信託報酬は引き下げられていません。青のラインが下がっているのはeMAXIS 先進国株式のリターンが劣化したか、たわら先進国株式の(このシミュレーションによる)リターンが良くなったことを示しています。

そこで上記と同一期間でeMAXIS 先進国株式のトラッキングエラーを分析しました。

ヒゲ状の暴れはたわら先進国株式にもありますし、トラッキングエラーと認識しなくていいのではないかと思い始めています。次はたわら先進国株式のトラッキングエラー分析結果です。

問題は謎のうねりです。このうねりと、上記ほぼフラットの青のラインの相関が気になっています。もしかしてこのうねりにはトラッキングエラーが含まれているのではないかと。そして、eMAXIS 先進国株式とたわら先進国株式が持つうねりの合成結果ではないのだろうかと。

うーん、分かりません。

結論:この分析は面白いです

そうじゃなくて、この分析結果から次のことが分かりました。

  • コスト差が複利効果でリターンに影響を与えていることが確認できました。
  • eMAXIS 先進国株式、たわら先進国株式共に安定した運営が行われていると思われます。
  • トラッキングエラー分析で観測できる謎のうねりの正体が解明されれば、もっと良い分析ができるはずです。

eMAXIS 先進国株式は優秀だと思います。よってそのスリム版であるeMAXIS Slim 先進国株式(推定トータルコスト税込み0.21226%)は非常に期待できます。

 

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