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SMT グローバル株式とeMAXIS 先進国株式のリターンの差を検証しましたが謎が残っただけでした

投稿日:2018年2月27日 更新日:

次の記事でMSCIコクサイをベンチマークにしている2つのインデックスファンドのリターンの差を検証しています。

とても有意義な結果が得られたのでSMTグローバル株式とeMAXIS 先進国株式のリターンの差を検証したくなりました。そのように次の記事に書きました。

一度経験したパターンなのですぐにできるだろうと思って始めたのですが、すぐに後悔することになりました。苦労したのに納得の行く結果は得られませんでした。

ではごいっしょに謎の世界に入りましょう。

前説

SMTグローバル株式とeMAXIS 先進国株式は共にMSCIコクサイをベンチマークにしています。どちらもプライスです。

インデックスファンドに投資した結果得られるリターンは、基準価額の上昇でもたらされます。もちろん下がることもあって、その変動(率)を騰落(率)と言います。基準価額のデータを分析することで気になるリターンとリスクが分かります。

リターンの比較

SMTグローバル株式、eMAXIS 先進国株式の基準価額の日次データをモーニングスターからダウンロードして分析します。対象期間は両者の運用報告書が揃った2014年11月11日から2017年末までとしました。運用報告書でトータルコストを確認する必要があるからですが、困ったことにあまり古い運用報告書は探しても見つかりません。それで前記期間になりました。

次は対象日からの騰落率とその差をプロットしたグラフです。

騰落率は、開始日からしばらくは緑のラインだけですがそのうち赤が下側に現れます。これはSMTグローバル株式の方がわずかにリターンが大きいことを示しています。

青のラインが騰落率の差です。これがリターンの差を的確に示していますが、僕は初めて見た時悪態をついてしまいました。あまりに期待した結果と違っていたからです。少し調べた結果、赤の矢印部分でSMTグローバル株式のリターンが悪化しているのは分配金を出したためだと分かりました。分配金を出すと口数がそのままで純資産総額が減るので基準価額が下がります。

謎なのは青の矢印部分です。SMTグローバル株式のリターンがeMAXIS 先進国株式のリターンより増えています。理由を考えましたが、分かりませんでした。

  • eMAXIS 先進国株式が分配金を出した。→過去に一度も出してませんからこれは違います。
  • SMTグローバルのトータルコスト(信託報酬+隠れコスト)が下がった。→運用報告書を確認するとトータルコストはけっこう変動していますが、これはトータルコストが下がったためではないと思います。

緑の矢印部分のヒゲはSMTグローバル株式によるものです。為替の影響かも知れません。

騰落率の差が徐々に拡大するのは「差が蓄積する」からです。

リスクの比較

次は21営業日のスパンで月次に相当する、年率換算したリスクを日次でプロットしたものです。リスクは基準価額の変動の標準偏差で、ひらたく言うと基準価額の変動の度合いを示します。上げ下げが激しい時期はリスクが高くなります。

赤と緑のラインがほとんど重なっています。青のラインがリスクの差で、ほぼ0%に張り付いていますが、数カ所飛び出しています。この飛び出しは前記グラフの矢印部分の変化によるものです。(凸の形状は21日のスパンで見るからだと思います。)

青(と緑)の矢印部分の変化が謎なのを除けば、2つのリスクはほぼ同じと言っていいでしょう。

リターンの差の正体は?

ここでは青い騰落率の差を示すラインが右肩下がりになる理由を検証します。前回の検証結果からもトータルコスト(信託報酬+隠れコスト)の差だと思います。

このトータルコスト、期によってけっこうバラついていました。それで運用報告書にある数値を拾って期間ごとに計算結果に反映されるようにしました。(つまらないので載せませんが、対象期間を6個に分割してSMTグローバルとeMAXIS 先進国株式のトータルコストの差を見るようにしました。)

期によって変動しますが、SMTグローバル株式はeMAXIS 先進国株式に比べてトータルコストが低いので、その分、毎日保有資産から天引きされる「信託報酬」がeMAXIS 先進国株式よりも少額で済みます。そしてeMAXIS 先進国株式と比べて手元に残った資産の差額は、基準価額の上昇の恩恵を受けます。

表現を変えると、毎日得られる利益から信託報酬が天引きされるわけですが、その額が小さければ獲得する利益が大きくなり、それは期間が長くなると複利効果を発揮します。

で、SMTグローバル株式のトータルコストがeMAXIS 先進国株式と同じだったら騰落率はどう変化したか?をシミュレーションしたのですが、納得の行く結果は得られませんでした。その納得できない結果が次のグラフです。

赤のラインは拡大しないとほぼ見えません。青のラインに着目して下さい。分配金と謎の段差(前のグラフの青の矢印部分)を除けばフラットになるのを期待したのですがなりません。理由は不明です。

青のラインがフラットでないのは、運用報告書から分かっているコスト差以外にリターンに影響を与える要因があるということです。そしてフラットでないのがある期間だけというのが余計に分かりません。どうしてこうなるのでしょうか?

分かったこと

この記事、没にしたい気分でしたが、人に言えないぐらいの手間がかかったのでもったいなくて没にできませんでした。謎を多く残しましたが、分かったこともあります。

  • 分配金を出すインデックスファンドの騰落率の分析は避けたほうが良い。
  • 設定日が古いインデックスファンドは運用報告書の入手に苦労するので分析の対象に適さないことがある。

読者の方の関心を考えても、いまどき名目の信託報酬が0.5%を超えているような数世代前のインデックスファンドを分析してもどうかなと思うところがあります。今後は分析にかかる手間も考えながら(こういう分析をする)対象のインデックスファンドを選択します。

 

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