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つみたて先進国株式はeMAXIS Slim 先進国株式インデックスと何が違うのか調べました

投稿日:2018年3月8日 更新日:

三菱UFJ国際投信は「つみたて先進国株式」というインデックスファンドも扱っています。すでに急ピッチで純資産総額を増やしている「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」という商品があり、当然つみたてNISAに対応しているにも関わらずです。僕の最初の疑問は「何が違うの?」でした。

目論見書を見比べる

eMAXIS Slim 先進国株式の目論見書とつみたて先進国株式の目論見書を見比べました。書式に微妙な違いがあるものの、本質的なところで違うのはただ一つ、信託報酬です。名称から受ける印象と違って、つみたて先進国株式はつみたてNISA専用商品ではありません。確認するため楽天証券の特定口座で100円で購入してみました。

楽天証券の取引画面

購入できた後すぐ解約しました。楽天証券さん、ごめんね。決して3ポイント狙いの解約じゃないですからね。

次はeMAXIS Slim 先進国株式の目論見書からの抜粋です。

目論見書からの抜粋

引用:eMAXIS Slim 先進国株式の目論見書

驚異的に安い信託報酬率が明記されており、かつ、純資産総額に応じてさらに下げることも分かります。一方、つみたて先進国株式ではこうなっています。

つみたて先進国株式

引用:つみたて先進国株式の目論見書

ローコストインデックスファンドとして標準的な信託報酬率です。そして純資産総額が増えても割引しないことが分かります。

信託報酬を除くとファンドの構成は同じです。eMAXIS Slim 先進国株式を誕生させた時にeMAXIS 先進国株式と同一内容のベビーファンドを作成したように、つみたて先進国株式用のベビーファンドを作成しています。これらのベビーファンドのファンドマネージャーは、マザーファンドのファンドマネージャーが兼任することで低コスト化しているのではないか、と考える方もいます。多分そうでしょう。

三菱UFJ国際投信のしたたかな戦略

こちらのインタビュー記事にこうあります。太字は河童の加工です。

「つみたてシリーズ」は、後発のインデックスシリーズの手数料水準に負けない低コストとし、目論見書等の印刷物の提供や商品導入時の販売員研修も踏まえたフルセットのサービスを提供する「つみたてNISA向けのデファクトをめざすシリーズ」と位置付けた。「eMAXIS」シリーズによって当社のインデックス運用の品質もご確認いただけていたこともあって、多くの金融機関で採用していただくことができた。ただし、「eMAXIS Slim」シリーズと異なり、業界最安値を標榜しているものではない

引用:三菱UFJ国際投信「つみたてんとうシリーズ」、つみたてNISAのデファクトとして多くの販社が採用

言ってしまえば同じ商品を販路と販売方法(=顧客)を変えるだけで異なる値付けで販売するわけです。そう聞いて「インチキ」だとか「きたない」とか思うのは間違っています。そうして「つみたてシリーズ」から得られた利益は僕らが絶賛している「eMAXIS Slimシリーズ」を運営している会社である「三菱UFJ国際投信」を支えます。

実質中身は同じ、でもパッケージングと販路が違うため消費者が購入している価格が異なるものは普通にあります。たとえば缶コーヒーです。ペットボトルのお茶でもいいです。駅の自販機、駅構内のコンビニ、街中のコンビニ、イオンなどのスーパー、OKストアのようなディスカウントストア、同じメーカーの同じ商品でも販売価格は同じではありません。安く買いたいなら購入方法(場所)を選べばいいだけです。

eMAXIS Slim 先進国株式の信託報酬引き下げ実績

すでに3回引き下げています。どれも競合するインデックスファンドに対抗してです。「業界最安値を目指す」と宣言したのを実行しているわけです。一方、つみたて先進国株式の信託報酬率は税抜き0.20%のままです。

年月日 信託報酬率(税抜き)
2017年2月27日(設定日) 0.20%
2017年10月2日 0.19%
2017年11月10日 0.189%
2018年1月30日 0.1095%

リターンとリスクの実績を比較

つみたて先進国株式は設定日が2017年8月16日とまだ日が浅いですが、いつものように基準価額の日次データをモーニングスターからダウンロードして分析します。

リターンの差

スリム先進国株式を赤、つみたて先進国株式を緑でプロットしていますが、ほとんど一致しているので緑だけに見えます。

リターンの差

青のラインはリターンの差ですが、現状では誤差レベルだと思います。信託報酬率に差があるので、時間の経過と共にスリム先進国株式の方がリターンが増えるはずですが、それを確認するには時間が必要です。

リスクの差

リターンの差を見た段階でもうリスクの差は見なくていいかとも思いましたが一応調べました。

リスクの差

わずかであってもリターンに差がある以上、リスクを計算すると差が出ます。ただこれは無視していいレベルだと思います。

結論

  • つみたて先進国株式はスリム先進国株式の別販路、別顧客向け商品です。
  • スリム先進国株式の方がローコストなので、スリム先進国株式を選択できる人がつみたて先進国株式を選択するメリットはゼロです。
  • スリム先進国株式は業界最安値を目指しますが、つみたて先進国株式はそうではありません。スリム先進国株式の受益者は、つみたて先進国株式の受益者に足を向けて寝てはいけません。
  • どちらも運営に不安はありません。

 

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