基準価額の騰落率が示すリターンは一括投資でしか得られないことを意識していますか?

基準価額の騰落率のグラフは良く見ると思います。インデックスファンドのパフォーマンスを比較するのに、ある日の基準価額からの変動率をプロットしたグラフを使うことも多いでしょう。ところがそのグラフに描かれているリターンは比較開始日に一括投資した場合のものだと意識していますか?

一括投資した後に暴落しても高掴みしたと後悔しない覚悟(度胸)とそれだけの余裕資金があるなら一括投資も可能ですが、それができない、またはそうしたくない場合は積み立て投資などになるでしょう。その場合のリターンは前記グラフと異なることは理屈の上では分かってはいてもイメージしにくいと思います。

特に積み立て投資の場合基準価額が下がっている時は平均取得価額を下げることができ、基準価額が上がった時の含み益を大きくする効果(ドルコスト平均法のメリットと言われるもの)は実際に計算しないと分かりません。

この記事では5年以上の実績データがあるeMAXIS先進国株式インデックスとeMAXISバランス(8資産均等型)を使って「違い」を確認します。

広告
広告

よくあるパフォーマンス比較

次はeMAXIS先進国株式とeMAXISバランス(8資産均等型)の過去5年間の基準価額の騰落率を比較したグラフです。凡例に年率リターンを表示しています。

eMAXIS先進国株式とeMAXISバランス(8資産均等型)の過去5年間の基準価額の騰落率

先進国株式の圧勝です。年率リターンはバランスの倍です。バランスだって年率リターンは7.3%もあります。凄いと思いますよね。

次は直近1年間で比較したグラフです。2月からの株価下落があっても年率リターンは十分高いです。

直近1年間で比較

先進国株式のリスクの高さが目立ちます(変動が激しい)が、リターンの高さに魅力を感じてしまいます。また、どちらを選択してもリターンは十分に高いのでインデックス投資はこんなに儲かるのかと思ってしまいそうです。はい、一括投資できるならこれぐらい儲かります。

積み立て投資だとこうなります

では毎月月初に5万円を積み立て投資した場合はどうなるでしょうか。

過去5年間

積み立て投資 過去5年間

毎月5万円なので5年間で300万円積み立てます。灰色の階段状のラインが元本です。赤のラインがeMAXIS先進国株式、緑のラインがeMAXISバランス(8資産均等型)です。凡例に評価額と年率リターンを表示しています。先進国株式のリターンはバランスの倍ですが、年率リターンの数値の低さにがっかりしませんか?

次の記事でモーニングスターの積み立てシミュレーターを利用した時は、eMAXISバランス(8資産均等型)は年率3.98%でした。

リーマンショックの頃からインデックス投資していた人は、リーマンショック後の株価低迷期に投資を継続することで100年に1度と言われる景気後退を...

今は時期が悪いのも確かですが、これが現実です。

5年間も投資したのに先進国株式の年率リターンは4.2%でしかありません。先進国株式(除く日本)の期待リターンは年率5.5%程度だと言われているし、今は株価下落で評価額が下がっているので決して悲観することはないのですが、自家用車のカタログ燃費と実際の燃費の差を見るような気がしますね。

過去4年間

積み立て投資 過去4年間

途中で元本割れしている(含み損になっている)期間がありますが、先進国株式はリスクが高い分、バランスよりもマイナスになっています。その後先進国株式は大きく戻していますが、高いリターンを得る代わりに高めのリスクも許容しなければなりません。

過去3年間

積み立て投資 過去3年間

過去2年間

積み立て投資 過去2年間

過去1年間

積み立て投資 過去1年間

最近株価が下落しているので悲しい結果になっていますね。

騰落率を鵜呑みにしてはいけません

基準価額の騰落率をグラフまたは表で示している場合、それはまず間違いなく一括投資でしか得られないリターンです。積み立て投資だとそうはなりません。

また、基準価額の騰落率のグラフだけだと積み立て投資で元本割れした時の様子を想像しにくいです。結局過去のデータを使って過去に起きたことを再現しているに過ぎないのですが、変動率が大きい(リスクが高い)ものは相対的にマイナスになりやすいことを理解した上で、投資対象、投資する商品を選択すべきです。

広告
広告
広告

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ
    にほんブログ村

フォローする