eMAXIS先進国株式とTOKのリターンを比較しました:米国ETF購入は圧倒的に不利です

僕は最近楽天バンガードシリーズのリターンを確認するのに、そのインデックスファンドが購入している米国ETFである本家VTなどの購入価格を円換算しました。そうして得たETFのリターンと楽天バンガードシリーズのリターンを比較したのですが、その方法の適切さは不明なままです。まだ誰からも注意されてはいませんが、ごくわずかな人にしか閲覧されていないのでそれは当然かも知れません。

多くの先進国株式インデックスファンドが採用している指数にMSCIコクサイがあります。これを指数にした米国ETFにiShares MSCI Kokusai ETFがあります。ティッカーシンボルはTOKです。このTOKの取引価格を円換算したものをeMAXIS先進国株式インデックスの基準価額と比較したら新しい発見があるかもしれないと思いました。その結果、米国ETF購入は圧倒的に不利だと分かりました。

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TOKのリターン実績

eMAXIS先進国株式の基準価額と比較するための、TOKのリターンに相当する日次データを次の方法で生成しました。

  • 米国Yahoo FinanceからTOKの取引価格の日次データをダウンロードします。
  • 円ドル換算のTTMと呼ばれているデータを三菱東京UFJ銀行のホームページからダウンロードします。
  • 日本の営業日の前日(なければさかのぼります)のTOKの取引価格(close)を営業日のTTMで円換算した価格を求めます。(比較するインデックスファンドの基準価額に相当します。)
  • 作業量の関係で2010年1月5日から2018年3月30日で生成しています。

TOKは保有することで年2回配当金がもらえますが、生成したリターン実績のデータには配当金は含まれていません。この配当金については後述します。

過去8年間のリターン比較

過去8年間のリターン比較

赤のラインがeMAXIS先進国株式、緑のラインがTOKです。8年間で30%ポイント程度の差が生まれています。明らかにeMAXIS先進国株式の方がリターンが高いわけですが、過去の各種分析でeMAXIS先進国株式はベンチマークであるMSCIコクサイを忠実にトレースしていると信じるに足る結果が得られていますので、これはTOKのリターンが劣っていることを示しています。

リターンの差

リターンの差

普通にリターンの差をプロットすると青のラインになります。右肩上がりで差が広がっているのが分かりますが、何か意味のあることを示しているようには思えません。

次は青のラインをリターンの差から、リターンの変化率の相乗平均の差に変えたものです。安定するのに日数がかかるので最初の暴れている期間は無視して下さい。

リターンの変化率の相乗平均の差

年率換算で2.4%程度に収束しています。この緑のラインをTOK(をインデックスファンドとみなした時)の基準価額だとすると、eMAXIS先進国株式とTOKの間に2.4%のトータルコスト差があることを意味しています。eMAXIS先進国株式のトータルコストは0.72%程度ですからそれの数倍もの差があることになります。

TOKの配当金

次はTOKの配当金を年率に直したグラフです。

TOKの配当金を年率に直したグラフ

引用:macrotrends

変動していますが2.5%程度です。自分でもできすぎかと思うぐらいの数値です。この配当金を100%TOKに再投資すればeMAXIS先進国株式とほぼ同じリターンが期待できます。

がここにいくつも課題があります。(以下は特定口座の場合です。)

  • ETFの配当金は米国で10%源泉徴収された後日本で20.315%源泉徴収されます。
  • ETFは株なので配当金が一株の価格だけたまるまで追加購入(再投資)できません。
  • ETFの購入には売買手数料が必要です。購入価格が小さいほど手数料負担が増えます。
  • 配当金をドルから円にしそれをドルに戻してからでないと追加購入できません。これに為替手数料が必要です。

結論:米国ETF購入は圧倒的に不利です

よほどETFが好きな人でなければ良質な、同じ指数をベンチマークにしたインデックスファンドに投資する方が儲かります。税金面でも配当金の再投資の面でも普通のインデックスファンドに太刀打ちできません。言い切っていますが、間違っているでしょうか。

最近はインデックスファンドのコストも大きく下がっています。eMAXIS先進国株式のトータルコストは0.72%程度ですが、eMAXIS Slim 先進国株式のトータルコストはたわら男爵様によると推定0.212%程度だそうです。スリム先進国株式は極端にローコストなので例として不適当ですが、少しでもETFをめんどくさいと思う人ならローコストインデックスファンド(実質コストに注意が必要です)で良質なもの(運用に問題があるものは避けましょう)を選べば間違いありません。どんなにETFを礼賛するブログを目にしてもうらやましいと思う必要は全くありません。

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