楽天新興国株式はバンガード社のETFであるVWOを買うだけのインデックスファンドです。VWOはFTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックスを指数としています。
これに似ているベンチマークを指数にしているのがEXE-i つみたて新興国株式ファンドです。こちらはFTSEエマージング・インデックスを指数としています。前者の方が銘柄数が多いです。
異なるベンチマークを指数にしていることを分かった上でこの2本のリターンを比較しました。
商品名 | 信託報酬(税込み) | 設定日 |
楽天新興国株式 | 0.2696% | 2017/11/17 |
つみたて新興国株式 | 0.1944% | 2017/12/06 |
比較方法
つみたて新興国株式の方が後に設定されました。設定日直後はリターン比較に適さないので、比較開始日を12月18日から4月24日としました。基準価額のデータはいつものようにモーニングスターからダウンロードしました。
リターン比較
赤のラインが楽天新興国株式、緑のラインがつみたて新興国株式です。ベンチマークが異なるため違いはあって当然ですが、大した差ではないですね。
リターンの差をプロットします。
青のラインがリターンの差です。一時期を除けば楽天新興国株式の方がリターンが高いですが、この期間だとどっちがどうだという評価はできないですね。
問題はトータルコスト
新興国株式はトータルコストコスト(信託報酬+隠れコスト)が高くなりがちです。この2本のインデックスファンドのトータルコストが判明するのはまだかなり先です。そして、楽天新興国株式は高コストではないかと思っています。(間違っていたらごめんなさい。)
信託報酬の安いインデックスファンドが新規設定されてもトータルコストが判明するのに1年近く待たねばならないというのは改善できないものでしょうか。たとえばNISAの認定条件に「設定後3ヶ月経過したら4ヶ月経過するまでに実質コストの見積もりを提示すること」を付加するとか。できない相談ではないと思うんですけどね。
純資産総額の伸びは
4月24日時点の純資産総額は楽天新興国株式が5.6億円、つみたて新興国株式が3.9億円です。設定後3ヶ月以上経過してこの金額は寂しい気もします。近い内にMSCIエマージング・マーケット・インデックスを指数にしているローコスト新興国株式インデックスファンドと合わせて人気を確認しようと思います。