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ハイコストバランスファンドの人気に陰りがないか確認しました

投稿日:2018年5月8日 更新日:

ローコストバランスファンドで圧倒的な人気を獲得しているのが明日1歳の誕生日を迎えるスリムバランスです。純資産総額も110億を超えました。が、年齢で言うと8歳とか11歳とかの往年のハイコストバランスファンドから見ると純資産総額110億は「お若いの、まだまだだな」というレベルです。

ではそれらハイコストバランスファンドはローコストバランスファンドの影響を受けて総口数を減らしているでしょうか。確認しました。

比較対象のハイコストバランスファンド

登場頂くのは次の4本と、特別ゲストに選ばれたスリムバランスです。

商品名 トータルコスト(税込み)
セゾンVGBF
0.68%±0.03%
SBI資産設計オープン(資産成長型)
0.758%
世界経済インデックスファンド 0.623%
eMAXISバランス(8資産均等型) 0.602%
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 0.29282%(推定)

純資産総額の変化

純資産総額の変化

  • 赤のラインはセゾンVGBFです。純資産総額は1580億を超えています。間違いなくキングオブバランスファンドです。
  • 青のラインは世界経済インデックスファンドです。不思議な動きをしていますね。純資産総額は最近頭打ちですが556億もあります。
  • 緑のラインはSBI資産オープン(資産成長型)、紫のラインはeMAXISバランス(8資産成長型)です。似たような動きをしています。純資産総額は270億前後です。
  • オレンジ色のラインが特別ゲストのスリムバランスです。設定後1年で純資産総額110億を超えたのが話題になっていましたが、赤のセゾンVGBFは設定1年後の純資産総額は117億でした。

総口数の変化

基準価額の変動の影響を受けない総口数は受益者の行動をより的確に表します。

総口数の変化

  • 赤のセゾンVGBFは2012年から2014年にかけて危ない状況にあったことが分かります。総口数が頭打ちから減少に転じていたのです。その後どうやったかは不明ですが息を吹き返しています。その後はローコスト商品の登場など無関係と言わんばかりに増加を続けています。不思議です。
  • 他の3本のハイコストバランスファンドは直近は頭打ちしているように見えます。

2017年4月から比較

次は2017年4月1日を開始点にして、そこから総口数がどれだけ増えたかをプロットしたものです。スリムバランスの設定日が5月9日なのでその影響の有無が分かります。スリムバランス以外は4月1日の総口数分だけ引き下げたグラフになります。右端は5月2日です。(縦軸は割合ではなくてグラフの左端を0とした総口数の増減であることにも注意して下さい。)

2017年4月1日を開始点にして、そこから総口数がどれだけ増えたか比較

  • 青の世界経済インデックスは9月末を境に様相が変わっています。その頃楽天バンガードシリーズが設定されましたが、それが原因かどうかは分かりません。
  • 赤のセゾンVGBFはスポット購入がしにくくほとんどの受益者は積み立てでしか購入していないと思います。そして、積み立てできる日は固定です。そのため売却により総口数が減り、固定の積み立て日にどんと増えるを繰り返すので、ラインはのこぎり状になります。驚くべきはその増加率です。オレンジのスリムバランスとほぼ同じです。トータルコストが0.68%もするインデックスファンドがいまだにそれだけのペースで総口数を増やせるとは驚きです。
  • 紫のeMAXISバランスは1年で17億という決して高くはないもののダメダメでもないペースで増えています。
  • SBI資産設計オープンは頭打ちになっていますね。減少も見られます。
  • もう1つの驚きは、このグラフからも前のグラフからもスリムバランスの登場が影響を与えたようには見えないことです。

ハイコストバランスファンドの総口数が増えるか減るかは営業力の差でしょうか。主たる受益者(顧客)がネットから遠く窓口での販売に近いのではないかと思いますが、実態は分かりません。特に僕が理解できないのはセゾンVGBFが現在でもスリムバランスと変わらないペースで総口数を増やせているという事実です。

インデックス投資における慣性の法則

これは僕の想像ですが、ネット専売の証券会社を利用し、信託報酬を気にする受益者(三菱UFJ国際投信のブロガーミーティングでは代田取締役が「渡り鳥」と表現していました)はローコストな商品に移動しますが、そうでない大多数を占める受益者は一度購入するか積み立て設定するとそのまま放置することが多いのではないでしょうか。

また、渡り鳥に分類される受益者であっても、いまだにハイコストな商品に投資を続ける投信ブロガーが散見されることから、慣性の法則(投資を始めるとなかなかやめられない)が存在すると確信してしまいます。

僕自身にもそれはありましたので、一度投資を始めてその元本がそれなりの金額になると追加投資をやめるとか他の商品に乗り換える判断をするのが簡単でないことは良く分かります。でも、それって本質的におかしいです。インデックス投資においてコストが非常に大きな要素であることが分かっているなら慣性の法則に逆らってより儲かるはずの行動をとるべきです。売却(して乗り換える)には慎重な判断が必要ですが、ホールドしたまま新規投資は別の商品に行うのは難しい判断ではないはずです。

一方、スリムシリーズの恩恵を享受している全ての受益者が意識すべきは、スリムでないシリーズの受益者が慣性の法則に縛られているからこそ、三菱UFJ国際投信の事業が成り立っている事実です。スリムシリーズの受益者はスリムでないシリーズの受益者の(ありがたい)存在を忘れていはいけません。そして、どうしてまだそんなハイコストな商品に投資し続けているの?などと(僕も含めて)思ってはいけません。

 

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