eMAXIS Slim先進国株式とたわら先進国株式のリターン差は運用報告書通りか確認しました

長らく待った気がしますが、スリム先進国株式の運用報告書が公開されました。そこに書かれている信託報酬を除く費用を1年間に引き直して現在の信託報酬を加えると、僕らが目安とするトータルコストになります。

同じ方法でたわら先進国株式の現在のトータルコストも計算できます。この2つのインデックスファンドは同じ指数をベンチマークにしており、どちらも運用に問題がなくベンチマークを忠実にトレースできていると思われます。そのため、この2つのリターンの差はトータルコストの差だと信じています。それは、純資産総額から毎営業日ごとに引かれるのは信託報酬を含む運営コスト以外にないと思っているからです。分配金を出したり、売却時に信託財産留保額が必要な場合は事情が変わりますが、この2本はどちらにも該当しません。

そこでこの2本のリターン差が運用報告書にあるトータルコスト(信託報酬+隠れコスト)の差と一致するか(ドキドキしながら)確認しました。

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運用報告書からトータルコストを計算

たわら先進国株式の第2期の運用報告書から信託報酬以外の費用を算出し、それを現在の信託報酬に加算すると税込み0.254%になります。

スリム先進国株式の第1期の運用報告書から信託報酬以外の費用を算出し、1年分に引き直して現在の信託報酬に加算すると税込み0.19786%になります。

よってスリム先進国株式とたわら先進国株式のトータルコスト差は税込み0.0561%になります。

リターン実績を比較

たわら先進国株式の信託報酬が現在の税込み0.216%になった後でスリム先進国株式の信託報酬が税込み0.11826%になったので、その日である2018年1月30日からのリターン実績を比較します。

赤のラインがスリム先進国株式、緑のラインがたわら先進国株式ですがコスト差が小さいためほとんどラインが重なっています。青のラインがリターンの差で、右肩上がりのほぼ直線です。このラインの傾きがトータルコスト差を示しているはずです。

ラインの傾きからトータルコスト差を試算する

このリターンの差をcsvに吐き出してエクセルの回帰分析にかけました。

得られた直線の傾きの係数5.612E-06は1営業日のものなので、これを246倍して年率換算すると0.1381%になりました。これがトータルコスト差です。え、運用報告書から計算した値は0.0561%ですからリターン実績から求めたコスト差の方が大きいです。

リターンの差の収束を見る

期間が短いですがせっかくですので収束の様子も見ます。

次は青のラインの右端を拡大したものです。

暴れていますが、0.10%から0.15%の間に収束しそうです。やはり、リターン実績の差は0.10%以上あるはずです。

これは何を意味しているのか

基準価額はごまかせないので、この場合のリターン実績の差はトータルコスト差であるはずです。スリム先進国株式とたわら先進国株式のリターン実績の差は年率換算で0.1381%あります。控え目に見ても0.10%はあるでしょう。しかしながら、運用報告書から計算したトータルコスト差はわずか0.0561%しかありません。

あなたはどちらを信用しますか?可能性としては次が考えられます。

  • 運用報告書からトータルコストを計算する方法が正しくない。信託報酬を除く費用が期を通して一定だと仮定して計算しているが実はそうではない。だから多くの投信ブロガーが計算しているトータルコストはそもそも正しくない。
  • たわら先進国株式の信託報酬以外の費用は前期のものを流用しているが、それが間違っている。実はその費用は今期は高くなっており、それがリターン実績の差を広げる要因になっている。
  • 運用報告書には出ないコストがあって、それがわずかにリターンを減らしている。この場合にありそうなのは、たわら先進国株式のトータルコストが運用報告書から計算されるものよりも大きいというケース。
  • リターンの源泉は株価の上昇と配当金だと思いますが、それ以外にリターンに寄与するものがあってそれがリターンを改善した結果、リターン実績の差が広がった。

スリム先進国株式の方が儲かることは確かです

スリム先進国株式はたわら先進国株式よりもリターンが高いです。リターン実績から計算すると年率換算で控え目に見ても0.10%の差があります。これは、全く同じリスクを負っているにも関わらず、スリム先進国株式を買った方がたわら先進国株式を買うよりも年率0.10%得をするということです。

それを誤差範囲だと思うか、十分大きいと思うかはその人次第です。誤解を与えやすいのですが、言ってみれば、同じ指数をベンチマークにしたインデックスファンドで、信託報酬が0.10%違うものが2つある時に、その信託報酬の差をどう捉えるかと同じことです。

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