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楽天全世界株式は高コストですが一般人はVTを買うより儲かることを実証します【追記あり】

投稿日:2018年10月4日 更新日:

最初にお断りしておきます。僕は筋金入りの海外ETF嫌いなので注意しないとそのバイアスがかかった記事を書いてしまいます。できるだけ公平な内容になるよう、特にデータの比較方法について努力したつもりですが、本当かどうか疑いながらお読み下さい。

楽天全世界株式はVTの経費率0.1%を含めたトータルコストが税込み0.501%と期待に反して高かったのですが、それでも年間の購入額が120万円程度の一般人の場合は、本家VTを自分で買うよりも楽天全世界株式を買った方が儲かります。この記事ではそれを実証します。

比較方法

次の条件で比較します。

  • 楽天全世界株式または本家VTを購入する年間予算を120万円とします。
  • 楽天全世界株式は設定日直後に恥ずかしいことが起きているのでそれを外して2017年11月から毎月初に積み立てします。シミュレーションに使ったのは楽天全世界株式の基準価額データです。インチキしていません。
  • NISA口座であっても年度の切り替わりを無視して、2017年11月から2018年9月末までで比較します。
  • 毎月の購入予算を10万円とし、本家VTはその範囲内で購入できる上限の株数だけ購入します。
  • 円をドルに転換する為替手数料は25銭としますが、この計算には1ドル=110円とします。
  • NISA口座の場合は購入手数料は無料、特定口座の場合は購入代金の0.45%で最低5ドル、最高20ドルとします。この計算も1ドル=110円とします。
  • 本家VTの取引価格(Close)はTTMを用いて正しい方法で円換算したデータを使用します。ここではインチキしていません。
  • 通常、毎月の購入予算10万円ぴったりにはETFを買えないので、端数は翌月に回します。つまり、積立期間が10ヶ月ならできるだけ100万円を投資するようにします。
  • 本家VTの保有株数に応じてもらえる配当金のデータはこちらから取得しました。本物です。
  • NISA口座の場合は配当金に10%の課税を適用、特定口座の場合はさらに20.315%の課税を適用します。
  • この記事では配当金は再投資していません。(できても1株ですがプログラムが対応できません。)
  • 楽天全世界株式の積み立て金額は、本家VTと比較するため、本家VTの購入にかかった費用(=購入代金+為替手数料+特定口座の場合の売買手数料)とします。これ以上公平な比較方法はないでしょう。
  • 2018年9月末時点の楽天全世界株式の評価額と、本家VTの評価額+累積配当金額を比較します。

NISA口座の場合

NISA口座で楽天全世界株式と本家VTを購入した場合のシミュレーション

赤のラインが楽天全世界株式、緑のラインが本家VTの評価額をプロットしたものです。凡例の右側に9月末の評価額と利益率があります。利益率は6.06%対4.79%と十分意味のある差が生まれています。

グラフの上にサマリーを表示しています。

  • 配当金を4回もらっていてその合計は115.88ドルでした。なんとか一株再投資できますね。(このプログラムを配当金の再投資に対応させるのは大変すぎてやる気になれません。)
  • 評価額の差は13,952円で、これには上記配当金を加えていません。評価額の差は配当金を上回っています。
  • 積み立て期間11ヶ月で投資元本合計が1,097,013円です。端数を繰り越して毎月VTを買えるだけ買った結果です。

NISA口座なので本家VTの売買手数料は無料ですが、それでも楽天全世界株式の方が儲かりました。

特定口座の場合

特定口座で楽天全世界株式と本家VTを購入した場合のシミュレーション

利益率は6.10%対4.24%と差が開きました。売買手数料がかかりますから当然です。評価額の差が20,291円もあり、配当金には譲渡税20.315%がかかるので配当金も減ります。特定口座の海外ETFはいいことないです。いや、NISA口座が優遇されているのです。その代わり、NISA口座では年間120万円までしか購入させてもらえません。(つみたてNISAではETFは買えません。)

また、きっといつかはVT(ETF)を売却して円に替えると思います。日本で生活している限りそれは避けられないでしょ。その時売るのに手数料がかかり、円転するのに為替手数料がかかります。

もしNISA口座で為替手数料も無料なら

もしそんないい話があったらどうなるか調べました。

為替手数料をゼロ円でシミュレーション

本家VTの利益率が改善されました。評価額の差よりも、配当金合計の方が(1ドル110円換算で)大きいです。つまり、為替手数料も無料なら配当金の再投資ができなくても、楽天全世界株式を買うよりは(楽天投信投資顧問に払う費用の負担がないだけ)本家VTを買った方が有利と言えます。でも現実には無理でしょう。

このことからも、このプログラムのシミュレーション結果は間違っていないと思います。

一般人なら楽天全世界株式

年間1,000万円ぐらい本家VTを購入できる裕福な人は、最大20ドルの売買手数料が購入金額に占める割合を低くできること、配当金の額が再投資可能になるだけ貯まりやすいことから、楽天全世界株式を買うよりも自分でドル転して本家VTを買い、時々配当金を再投資した方が儲かるかも知れません。(年間いくら購入すればそうなるのかは計算していません。僕には縁のない話だし。)

でもそこまで裕福でない一般人は楽天全世界株式を買うほうが儲かります。手間もかかりません。配当金の再投資は全自動でやってくれます。

楽天全世界株式の実質コストが高かったからと言って本家VTの購入に変更したという記述を目にしますが、一般人なら損するのでやめた方が賢明です。

第1期は高コストでしたが

楽天全世界株式の第1期運用報告書にあったトータルコストの数値は予想通り高いものでした。

でも、楽天全世界株式が毎営業日天引きしている運営費用の様子を見守り続けた結果、トータルコストは改善傾向にあることが分かっています。ですので第2期の運用報告書では期待を裏切らない数値になるかも知れません。

そのトータルコストが高かった時期も含めても、楽天全世界株式の方が本家VTを買うより儲かるのです。もう迷う必要はありません。

【追記】米国での10%課税

コメントで外国税額控除について指摘を頂きました。

本家VTの配当金には米国で10%課税されます。NISA口座であってもです。楽天全世界株式の場合、受益者が意識することはありませんが、課税後の配当金を純資産総額に取り込んでいます。なお、この時は20.315%の譲渡税は課税されません。

特定口座で本家VTを購入している場合、自分で手続き(確定申告)が必要ですが、外国税額控除でいくらか取り戻すことができます。取り戻せる金額は個人により異なります。所得税額が大きいほど還付率が高くなります。(なお楽天全世界株式では米国での10%課税分は取り戻すことはできません。)

NISA口座で本家VTを購入している場合は、外国税額控除の対象になりません。

では仮に外国税額控除で半分取り戻せたらどうなるか考えます。上記シミュレーションで特定口座で配当金に米国で課税された額は12.79ドルです。半分だと6.4ドルですから、1ドル110円なら704円還付されます。よって、10,106円だった配当金が確定申告後に10,810円に増えます。

確かに、確定申告すれば所得税額に応じた分が還付されますが、配当金再投資による複利効果、投資元本にかかる手数料(為替手数料+売買手数料)が大きいので、一般人なら楽天全世界株式が有利であることはゆらぎません。

 

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