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僕がiDeCoでどれだけ得するつもりか知りたいですか?

投稿日:2018年10月18日 更新日:

少しだけタイトルで煽ってしまいました。投信ブログでも良く取り上げられるiDeCoですが、デメリットが強調されていたり、メリットを考慮しないでデメリットを語ったり、表現が不適切だったりと、僕は不満に感じることが少なくありません。

iDeCoを利用するのもしないのも自由で、その選択には自己責任が求められます。正しい情報を得て、本当に自分にとって良い選択肢はどちらなのかを判断すべきです。

*コメント欄でご指摘頂いた「所得税控除」を「所得控除」に訂正しています。ご指摘ありがとうございました。

100%NISAを優先すべき

iDeCoは年金制度として設計されたため制約が多く、使い勝手が異様に悪いです。そのためまずNISAに全力で投資すべきであり、NISA枠(通常NISAなのか、つみたてNISAなのかはまた別の問題です)を使い切ってもまだリスク資産に投資する余裕があるのなら、iDeCoを検討するのが良いです。

たとえば若い人はつみたてNISAの非課税枠40万円を満たすのも最初は大変だと思います。iDeCoは人生設計上の予想外の出来事に対応しにくい設計なので、つみたてNISAに満額拠出できてなおリスク資産に投資する余裕ができてから、無理のない金額で始めるのが良いです。

僕の場合、無リスク資産からリスク資産へのシフトを進めている最中で、次の金融商品を拠出可能枠の上限まで利用してもまだ資金に余裕があります。

  • 通常NISA。年間120万円。
  • 小規模企業共済。年間84万円。
  • 経営セーフティ共済。年間60万円程度。

そのためiDeCoに年間80.4万円拠出してます。なお経営セーフティ共済の年間拠出額は節税効果や解約時の税金を考慮して決めています。

運用益は非課税ではありません

iDeCoのメリットの説明で良く使われる表現に「運用益は非課税」というのがありますが、これは正しくありません。NISAの運用益は非課税ですが、iDeCoはそうではありません。正しい表現はこうです。

iDeCoへの課税は給付時まで繰り延べされます。給付時には運用益の額の大小には全く関係なく、受け取る金額に対して所定の方法で課税されます。

運用益は関係ありません。大儲けしていようが、元本割れしていようが受け取る金額すべてに対して税額が計算されます。

手数料は所得控除で相殺すべき

iDeCoは加入時に2,777円、拠出中(積み立て中)は毎月167円手数料がかかります。金融機関によってはもっとかかります。が、掛け金全額が所得控除の対象になります。毎月積み立てる場合は下限が5,000円ですから、所得税率が最低の5%であったとしても、住民税10%と合わせて15%の節税効果があります。つまり、最低でも750円は税金を減らせます。

iDeCoはNISAと違って手数料がかかります。それは国民年金基金連合会という非効率な組織が関係しているからで、明らかにデメリットですが、所得控除分を忘れてこのデメリットだけを強調するのはダメでしょう。NISAで所得税控除が受けられますか?無理です。

こう考えるのが良いと思います。iDeCoの掛け金は全額所得控除になるが、iDeCo特有の手数料を引いた分得すると考える。

積み立て完了後にかかる手数料は

iDeCoは60歳になると拠出(積み立て)できなくなり、そこで解約しないと運用指図者になります。その場合、毎月64円手数料がかかります。(167円が64円に変わると思って下さい。)また、給付時に毎回432円かかります。

この手数料もiDeCo特有のデメリットですが、所得控除のメリットを先に受けているわけですから総合的に判断すべきです。

受け取り方で税額が大きく変わる

とんでもなくめんどうな条件がありますが、一般的には退職所得として一括で受け取る方が有利だと思います。それでも他の退職金や小規模企業共済との関係があり、ことiDeCoについては出口戦略の設計が必須です。それも相当の年数だけ前もって、です。

僕のiDeCoの出口戦略は次の記事で検討済みです。

その記事では次のように計算しています。

  • 拠出金の総額は67,000円×52=3,484,000円。
  • 運用益を20%と仮定(期待)。よって受け取り時の資産額は4,180,800円。
  • 65歳ぐらいで受け取ると想定。

僕は全額をスリム先進国株式に投資します。拠出は60歳になるとできませんから、言い換えれば60歳までの投資元本が348万円で、それを5年間ガチホするということです。それで運用益を20%と仮定するのはとても控え目です。

取らぬ狸の皮算用

おそらく65歳以降もそのまま運用すると思いますが、次の問題があるため70歳が近くなるとドキドキしないといけません。

もしかすると僕が70歳になる前にこの年齢の上限が75歳に引き上げられるかも知れません。(拠出可能年齢の引き上げは制度変更が間に合わないと思っています。)

では68歳程度までガチホを続けるとして、僕はiDeCoでどれぐらい儲けることができるでしょうか。

  • 拠出金の総額は67,000円×52=3,484,000円。
  • 拠出時に受ける所得控除は20%として696,800円。
  • iDeCo口座開設、移管2回で発生した手数料が12,000円程度。
  • 積み立て中の手数料が8,684円。ガチホ中の手数料が6,912円。解約時の手数料が432円。
  • 全額スリム先進国株式、運用益30%として評価額は4,529,200円。
  • 一時金で受け取るので課税対象額は1,264,384円。192万円以下なので税率5%で税額は63,219円。

これをまとめるとこうなります。

取らぬ狸の皮算用のまとめ

利益率47.38%です。

異論はあると思いますが

では、異論があることは承知の上で、iDeCoでなくて特定口座だったらどうなるでしょうか。NISA枠はもう使い切っている、でもまだ余裕資金があるが、iDeCoは制約が多いので避けたい、だから特定口座を利用した場合です。

  • 元本は3,484,000円。全額スリム先進国株式に投資。
  • 利益率30%なので含み益は1,045200円。
  • 解約時の譲渡税20.315%により売却代金は4,316,868円。
  • 利益率23.91%。

利益率には2倍の差があります。僕の場合はiDeCoの方が圧倒的に儲かるのです。

特別法人税復活はリスクの1つ

本来ならばiDeCoの総資産額に対して年率1.773%1.173%の特別法人税がかけられますが、2020年3月31日まで凍結されていて、現在は課税されていません。この特別法人税の復活はiDeCoのリスクの1つですが、未来の話をすると譲渡税が20.315%から25%に増税されるかも知れません。未来にどうなるか分からないリスクのたぐいだと思っています。

僕は、自分がiDeCoを解約するより前に特別法人税が復活する可能性はまずないとふんでいます。同様に、それまでに日本がデフレから脱却できるとも思っていません。まあ僕には予知能力がないのでどちらも当てになりませんが。

これから先20年も30年もiDeCoに拠出することを決断する上では、特別法人税復活のリスクがとても気になることは確かでしょう。問題は、国がこの特別法人税を廃止しないで(少なくともiDeCoには適用しないと決めないで)どうにでもできる「凍結」を数年毎に繰り返していることです。これも含めて、iDeCoは時代にそぐわない、設計が古いところが多いので、早急に改善して欲しいものです。

*税率が間違っていたのを訂正しています。

自分で計算しましょう

怪しい投信ブロガーが書いた記事を鵜呑みにせず(僕の記事もね)、自分で情報収集して現実的な試算を行い、どうするのが最良の選択肢なのか良く検討すべきです。その際に問題となる最大のデメリットは、投資済みの資金は60歳になるまで回収できない点です。拠出をやめてしまうこともできませんが、月額5,000円まで下げることは可能ですので、ネックになるのは投資済み資金を取り出せない点でしょう。

よって、iDeCoを利用するとしても無リスク資産に十分な余裕を持たせた上で無理のない金額を積み立てるのがいいと思います。

そして年金制度であるためこの制約は変更されることはないはずです。iDeCoは年金制度である、これを理解・納得できないと(NISAのような非課税制度と横並びで比較してしまったり)正しい判断ができないと思います。

もうひとつの残念な仕様

確定拠出年金にはもうひとつ残念が仕様があることに気付きました。

 

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