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スリム全世界株式は楽天全世界株式から受益者を奪えるのか

投稿日:2018年10月19日 更新日:

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)が登場します。多くの投信ブロガーは好意的に受け止めていますが、新規設定された投資信託について話題にする時はたいていそうなので、投信ブロガーが絶賛することと売れることは別の話です。

全世界株式は売れているのか

不思議なことに全世界株式に投資するインデックスファンドは選択肢が少ないです。次は良く話題にされる全世界株式インデックスファンドの設定来の総口数の変化です。なお、「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」も全世界株式の仲間ですが、大型株に投資しないマニアックな商品なので除外しました。

楽天全世界株式、SSGA全世界株式、SBI全世界株式の総口数の変化

緑のラインが楽天全世界株式、赤のラインがSSGA全世界株式、青のラインがSBI全世界株式です。楽天全世界株式の圧勝です。ものすごく売れています。スリム全世界株式はここに参戦するわけです。

上のグラフだとSSGA全世界株式とSBI全世界株式の様子が分からないので、楽天全世界株式を除いてみました。

SSGA全世界株式とSBI全世界株式のみ

楽天全世界株式のことを無視しても、SSGA全世界株式は苦戦していますね。これだけ見るとSBI全世界株式は順調に人気を獲得しているように思えます。この期間で12億口を超えているのなら、そこそこ売れていると言っていいです。

たとえば、明らかに人気を獲得できていないスリム全世界株式(3地域均等型)はこうです。

スリム全世界株式(3地域均等型)を追加

今後も伸びそうな気がしません。(もっと売れていないインデックスファンドはいくらでもあるので、あくまで相対的な話です。)

楽天全世界株式から受益者を奪えるのか

僕は楽天全世界株式がこれだけの人気を獲得した後で参入し、信託報酬がSBI全世界株式と同じという条件では、楽天全世界株式の受益者に新規投資はスリム全世界株式に変更してもらうのは難しい気がしています。なので、疑問形のタイトルに対する僕の回答は「多分厳しい」です。

「楽天VTの使命は終わった」との意見もありますが、その人にとってはそうであっても、楽天全世界株式の受益者の多くにとってもそうだとは僕は思わないです。

良く、既存のインデックスファンドに対抗する似たような組成で信託報酬がずっと安いなど一見なんとかキラーになりそうなものが出ても、既存のインデックスファンドに影響が見られないことも普通にあります。僕の印象では、十分人気を獲得した商品は強いです。その牙城を崩すには大きな動機付けが必要ですが、スリム全世界株式はインパクトに欠けます。

なので3地域均等型なんて出さないで国内株式はTOPIXでいいから(3地域均等型はそうなんだし)春に時価総額加重平均による全世界株式を出しておけば良かったかも知れません。

いやいや、これからでもスリムシリーズのブランド力を活かして十分勝負できるのかも知れません。次は先行する野村つみたて外国株投信に勝負を挑んだ形のスリム全世界株式(除く日本)です。

野村つみたて外国株投信とスリム全世界株式(除く日本)

同じようなペースで増えていますが、この様子だと野村つみたて外国株投信に追いつけません。

では信託報酬に大差ない場合、先行するインデックスファンドの方が有利かと言うとそうとも限りません。次はS&P500に投資するインデックスファンドです。

iFree S&P500とスリムS&P500

先行したiFree S&P500が1年以上かけて獲得した人気に、スリムS&P500はわずか4ヶ月で肉薄しようとしています。これを見ると(信託報酬に大差ない場合)必ずしも先行者利益だけで決まるわけではないことが分かります。

なので、スリム全世界株式と楽天全世界株式の勝負の行方は全く分かりません。

楽天全世界株式が売れまくっている理由

楽天全世界株式の受益者のうち、どれぐらいの人がネットで投信ブログを読むとか、Google検索して商品比較をしているのか分からないので、既存の受益者がスリム全世界株式の登場をどう思うかが全く読めません。その前に、楽天全世界株式を買っている人がどうしてそういう判断をしたのかが分かりません。

もしかすると、信仰にも近いほど礼賛されているVTの威光によるものかも知れません。少なくともVTには高いブランドイメージがあるのは確かで、単に「全世界株式」というだけではそこまでの人気を獲得できないのかも知れません。

SBI全世界株式よりは売れると思いますが、楽天全世界株式のようには売れないかも知れません。(三菱UFJ国際投信が社内稟議用に作成した資料にある純資産総額の想定推移はどんなものなのかとても興味があります。)

そうだとするとせっかく新規にマザーファンドを設定しただけにガッカリ度は半端ないものになりますが、国内株式をTOPIXにしないで「ど真ん中で勝負」を挑んだ結果ですから勝敗はどうであれ納得できるでしょう。もし国内株式をTOPIXにしてダメだったら「セコいことしたから勝てなかったのか」と後悔することになったかも知れません。

これからのことなのに勝手に想像を膨らませてしまって申し訳ございません。どうなるかは分かりませんが、結果は時間が経過すれば必ず分かります。雑誌の販売数などと違って、純資産総額と基準価額は毎営業日公開されるので、総口数の変化は確実に把握できるからです。

拝啓、絶賛している投信ブロガー様

VTと同じく「リーサルウェポン」と呼ぶ投信ブロガーもいます。好意的な意見が多いですが、そんなに絶賛するなら自分でしっかり買いましょうね。絶賛はするけど自分では買わないというのはダメですよ。

僕はスリム先進国株式しか買わないと決めているのでもちろん買いません。でも、全世界株式に投資するのに楽天全世界株式とスリム全世界株式のどちらがいいかと聞かれたら、次のように回答します。(質問者は「VT」にネームバリューを感じない人です。)

トータルコストが判明するまで本当のことは分かりませんが、理屈の上ではスリム全世界株式の方が有利なので、スリム全世界株式がいいと思います。

VTと聞いてもなんとも思わず、ベンチマークの違いも気にしないのであれば、ETFを買うだけである楽天全世界株式よりも現物株運用のスリム全世界株式の方が、理屈の上では有利だと思います。でも往々にして期待外れの運用になることもあるので、運用報告書が公開されるまで本当のことは分かりません。それは、楽天全世界株式の運用報告書を見てトータルコストの高さにガッカリした人が多いのと同じです。

どちらのパフォーマンスが良いかはリターン実績を比較することで分かりますが、ベンチマークが違うので結果の扱いは難しいです。それも含めて、今後が楽しみです。

 

 

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