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一般人はVTよりも楽天全世界株式を買う方が儲かるのか

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これは次の記事の続きです。

まだ読まれていない方は先に読まれることをおすすめします。

先の記事では、楽天全世界株式はVTの経費率0.1%を含めたトータルコストが税込み0.501%と期待に反して高かったものの、それでも年間の購入額が120万円程度の一般人の場合は、本家VTを自分で買うよりも楽天全世界株式を買った方が儲かると書きました。それに対して読者の方からコメント欄で次の指摘を頂きました。

(...略...)最後の出口時点における20.315%の課税が考慮されてなくないですか?
「家に帰るまでが遠足だよ理論」と同じで、全決済して銀行預金に戻したと仮定した場合のリターンで比較しないと公平とは言えないかと。楽天VTは配当課税が繰り延べられてる分だけ出口での課税が大きくなるので、税引後リターンで比べるともう少し差は縮まると思います。

それで今回は税引き後の評価額も比較するようにしました。また、いろいろとインチキしていた部分を正しくしました。

比較方法

次の条件で比較します。前回の記事から変えたところは太字にしています。

  • 楽天全世界株式または本家VTを購入する月額予算を12万円とします。ETFはそのぐらいは買わないと手数料負担的に不利だから(との指摘を受けた結果)です。
  • 楽天全世界株式は設定日直後に恥ずかしいことが起きているのでそれを外して2017年11月から毎月初に積み立てします。シミュレーションに使ったのは楽天全世界株式の基準価額データです。
  • NISA口座を引き合いに出すのは不適当なため(比較目的に合っていないので)、特定口座でのみ比較します。
  • 円からドルへの転換は正しい方法で行います。インチキやめました。
  • 円をドルに転換する為替手数料は4銭とします。SBIネット銀行+SBI証券でしか4銭にはできないと思います。
  • 購入時手数料は購入代金の0.45%で最低5ドル、最高20ドルとします。
  • 毎月の購入予算12万円ぴったりにはETFを買えませんが、端数は翌月に回しません
  • 本家VTの保有株数に応じてもらえる配当金のデータはこちらから取得しました。本物です。
  • 配当金に10%の米国課税を適用、さらに20.315%の国内課税を適用します。
  • この記事では配当金は再投資していません。(できても数株ですがプログラムが対応できません。)
  • 楽天全世界株式の積み立て金額は、本家VTと比較するため、本家VTの購入にかかった費用(=購入代金+為替手数料+購入時手数料)とします。これ以上公平な比較方法はないでしょう。
  • 2018年10月末時点の楽天全世界株式の税引き後評価額と、本家VTの税引き後評価額(累積配当金額を含む)を比較します。

比較結果

比較結果

赤のラインが楽天全世界株式、緑のラインが本家VT、青のラインが評価額の差です。楽天全世界株式の評価額は一般的なものです。本家VTの評価額は、保有株数×その日の取引価格+ドルで口座に入っている配当金を円換算したものです。再投資してはいないものの、評価額には配当金が含まれている点に注意してください。

10月に大きな下落があったためどちらも評価額はマイナスです。よって、含み益(マイナス)には譲渡税20.315%が適用されていません。

この期間の比較ではわずか0.58%ですが、楽天全世界株式の方が儲かりました。なお、本家VTの評価額は円で表示していますが、実際に円で手にするには為替手数料(多分4銭にはできないと思います)と売却時手数料が別途必要です。

もし毎月の予算が100万円なら

僕が「一般人」として想定しているのは毎月の積み立て可能金額が5万円から10万円のごく普通の人です。でもそれだと明らかにETFを購入する際の手数料負担が大きいので比較方法として不適当との指摘があり、今回は月額予算を12万円にしました。

その一般人から外れますが、月額予算が100万円ならどうなるか試しました。

月額予算が100万円の場合

差が縮まりました。ETFの購入時手数料の負担率が下がるからですね。それでも、わずか0.26%ですが、楽天全世界株式の方が儲かりました。

青のラインの動き

青のラインを拡大しました。楽天全世界株式ー本家VTです。

評価額の差を拡大

時々大きく上がるのは配当金を取り込んだタイミングです。楽天全世界株式は国内課税なしで配当金を取り込めますが、本家VTを特定口座で買うと(DRIPに非対応の証券口座だと)配当金は国内課税により20.315%目減りします。その分、楽天全世界株式の方が税引前評価額が上がります。

右肩下がりの傾向がありますが、それは楽天全世界株式のトータルコストの高さによるものです。また、本家VTの税引前評価額は為替の影響を受けるので、細かい変動が見られます。

為替の変動の方が大きい

比較期間を10月10日までにすると、税引前評価額の差は0.60%ありますが、税引き後評価額の差は0.14%しかありません。ところが比較期間をもう1日後の10月11日にすると税引前評価額の差が0.58%、税引き後評価額の差も0.58%になります。最初は何が起きているか分からなかったのですが、原因は為替でした。軽く数%変動していました。次は前記比較期間におけるドル円の変動をプロットしたものです。

為替の変動率

そのため、比較期間が短いと税引き後評価額を計算する日の為替の影響が大きくなると思われます。(このシミュレーションではドルを円に転換するのに前営業日のデータを使うものと当日のデータを使うものの2つが混在しています。どちらも適切な方を選択した結果ですが、これが為替の影響を受けやすい理由の1つだと思います。)

一般人なら楽天全世界株式

僕は「一般人なら楽天全世界株式の方が本家VTよりも儲かります」と言い切っていいと思いますが、条件を整えればそうは言い切れないと否定されるかも知れません。でもその条件はきっと一般人向きではないと思うのです。

毎月12万円の予算で楽天全世界株式と本家VTを買い続けた場合どうなるのか、未来のことは分かりませんが、未来になって振り返れば分かります。また来月確認します。

DRIPなら

日本の証券会社で特定口座にてDRIPが使えるようになると、VTのようなETFを買っている人は狂喜乱舞すると思います。でもサクソバンク証券のDRIP仕様は端株数に対応していないので、狂喜乱舞するのは総保有額が十分大きい人に限られるでしょう。楽天証券やSBI証券が端株数に対応したDRIPを始めると、海外ETFへの評価は違ったものになると思われます。まあそれでも一般人の最適解がローコストインデックスファンドなのはゆるぎませんけどね。

米国での10%課税

特定口座で本家VTを購入している場合、自分で手続き(確定申告)が必要ですが、外国税額控除でいくらか取り戻すことができます。取り戻せる金額は個人により異なります。所得税額が大きいほど還付率が高くなります。(なお楽天全世界株式では米国での10%課税分は取り戻すことはできません。)

仮に半分取り戻せたら、という条件を付けて計算した方が公平ですが、今回は(金額が小さいので)省きました。

 

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