個人事業主が節税してインデックス投資

個人事業主のリアルな節税やインデックス投資、お金についてお話しします

インデックス投資

スリム全世界株式(オール・カントリー)は楽天全世界株式のようには売れていません

投稿日:2018年12月3日 更新日:

スリムシリーズには「全世界株式」を名称に持つ商品が3本もあります。

商品名 設定日 税込み信託報酬率
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) 2018/03/19 0.15336%
eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型) 2018/04/03 0.15336%
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) 2018/10/31 0.15336%

スリム全世界株式(除く日本)は、先達のeMAXIS全世界株式と同じで、先進国株式+新興国株式です。3地域均等型は先進国株式、新興国株式、国内株式に33%ずつ投資します。オール・カントリーはベンチマークがMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスで、3つのアセットクラスに時価総額加重平均で求めた比率で投資します。

話題性の高いスリム全世界株式(オール・カントリー)が設定されてから1ヶ月が経過しました。Found of the Year 2018の投票にギリギリ間に合うタイミングで登場したわけですが、さて、受益者のハートを掴むことはできたでしょうか。

総口数の変化

次はスリム全世界株式3兄弟の、設定来の総口数の変化です。

スリム全世界株式3兄弟の設定来の総口数の変化

緑の「3地域均等型」は明らかに売れていません。増加率が改善することはもう望めないでしょう。

青の「除く日本」は、この比較では売れています。現在の増加率を維持できると思います。

赤の「オール・カントリー」は悪くない出だしに見えます。

設定日直後の変化を比較

次は時間軸をずらして、3兄弟の設定日直後の変化をプロットしたものです。ファンド設定後の人気の有無が比較できます。

3兄弟の設定日直後の変化をプロット

赤の「オール・カントリー」は立ち上がりが早いですね。緑の「3地域均等型」はスタートは良かったのですが、その後息切れしています。青の「除く日本」は息切れすることなく増えています。

この比較から、オール・カントリーの設定後1ヶ月の人気は悪くないと言えます。

直近1ヶ月の変化を比較

3兄弟の、オール・カントリー設定後の変化をプロットしたものです。現在の人気が比較できます。

オール・カントリー設定後の変化

比較開始日の総口数をゼロにしている点に注意してください。

緑の「3地域均等型」は増加率が低いです。青の「除く日本」と赤の「オール・カントリー」の増加率はほぼ同じと言えます。

楽天全世界株式乱入

楽天全世界株式はベンチマークこそ異なりますが、先進国株式、新興国株式、国内株式に時価総額比で投資します。人気の高いVT(ETF)を買うだけのインデックスファンドです。何が奏功したかは不明なものの、その人気の高さは圧倒的です。

楽天全世界株式もプロット

紫のラインは他を圧倒しています。

楽天全世界株式が設定されたのは2017年9月29日です。楽天全世界株式が高い人気を獲得できた理由の1つは市場への投入タイミングだと思っています。インデックスファンドの場合、「後発=競争に不利」とは限りませんが、いろんなインデックスファンドの人気の変化を比較した経験から、先に純資産総額を十分増やした方が(=人気を十分に獲得した方が)競争上有利に立てると考えています。すでに高い人気を獲得できたインデックスファンドに対抗して登場した後発の商品が、先行するものと同等またはそれを超える人気を獲得するには相応のインパクトが必要だと思うのです。少しぐらい信託報酬が安い程度では難しいですね。投信ブロガーが狂喜乱舞し、広告宣伝費換算で数千万円級の話題作りをするような、そんな大胆な決断が必要でしょう。

楽天全世界株式には負けています

次は3兄弟と楽天全世界株式の設定日直後の変化をプロットしたものです。

紫の楽天全世界株式の人気の高さが目立ちます。その後楽天全世界株式は増加率を上昇させていますから、オール・カントリーは現在の増加率のままでは楽天全世界株式に追いつくことはできません。もちろん、楽天全世界株式の人気が減少して、相対的にオール・カントリーの人気が高まることで時間はかかってもいずれ追いつき、追い抜くことができるかも知れません。

また、楽天全世界株式がそうであったように、途中から増加率を上げられるかも知れません。何年も低迷した後急に増加率を上げたインデックスファンドも珍しくありません。でも、このままではダメだと思います。

オール・カントリーの登場は楽天全世界株式の人気に影響を与えたか

次はオール・カントリーが登場する2ヶ月前からの、楽天全世界株式とオール・カントリーの総口数比較です。比較開始日の総口数をゼロにしています。

オール・カントリーが登場する2ヶ月前からの楽天全世界株式とオール・カントリーの総口数比較

このグラフから分かることがいくつかあります。

  • 楽天全世界株式の増加率はオール・カントリーなど競争相手とは思わないほど(主語は楽天投信投資顧問株式会社)高いです。
  • オール・カントリーの現在の増加率では楽天全世界株式とは勝負になりません。
  • オール・カントリーの登場は楽天全世界株式の人気に影響を与えたようには見えません。

どれも現在のところは、という限定的な話です。でもこれが現実です。どう評価するかはみなさん次第です。

適正な競争は歓迎です

スリム全世界株式(オール・カントリー)のライバルは他ならぬ楽天全世界株式ですが、設定後1ヶ月の人気を見た限りではとても勝負にならないと思われます。たとえそうであったとしても、楽天全世界株式の受益者を含めたインデックス投資家にとって、適正な競争はとてもいいことです。楽天全世界株式から見て、現在は弱々しいと思えても、ライバルの登場は刺激になるはずです。受益者の気持ちはなかなか分からないので、どういうことが起きれば乗り換えとか新規投資先を変更すると言った行動に出るのかが不明ですが、そういう漠然とした不安があるのは楽天投信投資顧問株式会社にプラスの影響を与えるはずです。

ライバル不在でのほほ~んと運用し、隠れコストも計上し放題でいるといつか超ローコストインデックスファンドにその座を奪われるかも知れないと思ってもらう方がいいです。

よろしければ次の記事もご覧ください。

 

-インデックス投資

Copyright© 個人事業主が節税してインデックス投資 , 2018 All Rights Reserved Powered by STINGER.