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iFree NEXT3兄弟の販売は苦戦中

投稿日:2018年12月11日 更新日:

投資信託は粗製乱造されてきた暗い歴史があります。その暗い歴史の中では掃いて捨てるほどのボッタクリ商品が生まれました。現在でも生き残っていて実際にそれらを保有している、金融リテラシーの乏しい人が相応にいるのは悲しいことですが、そういう商品を選択したまま保有し続けることも全て自己責任ですから仕方ありません。損をしないようにするというのは簡単ではないのです。金融リテラシーがないと、いとも簡単に金融機関にカモにされるのは、5年、10年前より改善されているとしても、現在でも基本的には変わっていません。

そして投資信託の粗製乱造は現在も続いています。そんなもの作ってどうするのと思うものもあります。でも、この記事で取り上げるiFree NEXT3兄弟はニッチなニーズに応えるという意味では存在価値があるものです。ただし、一般受けしそうにありませんし、そのうちの2本は長期投資に向いているとも思えません。

現在iFree NEXT3兄弟の販売は明らかに苦戦していますが、これはやむを得ない結果だと思います。

iFree NEXT3兄弟

長男、次男は双子で、三男は7ヶ月遅れで生まれました。

商品名 設定日 信託報酬率(税込み)
iFree NEXT FANG+インデックス 2018年1月31日 0.7614%
iFree NEXT NASDAQバイオテクノロジー・インデックス 2018年1月31日 0.783%
iFree NEXT NASDAQ100インデックス 2018年8月31日 0.486%

信託報酬が高いです。高い信託報酬に見合うだけのリターンが得られればいいのですが、それは相対的に高いリスクを容認することを意味します。そして、インデックスファンドの場合、リスクとリターンは投資対象で決まります。

iFree NEXT FANG+インデックス

NYSE FANG+指数をベンチマークにしています。投資対象銘柄です。

NYSE FANG+指数の投資対象銘柄

引用:大和投資信託

米国株式に強い関心があり、米国株や米国ETFを買う気はないけどインデックスファンドでこれら企業に投資できるなら信託報酬が高くてもいい、という人向けの商品のはずです。ところがここ数ヶ月はこれらの株は逆風にさらされています。厳しい見方をする人なら「旬を過ぎた銘柄ばかり集めた、終わった指数」と言いかねません。iFree NEXT FANG+インデックスが設定された時はまだ良かったのですが、それから1年も経たないうちに世界経済の風景は大きく変わってしまいました。

大和投資信託のプロフェッショナルも、まさかこんなことになろうとは思ってもみなかったことでしょう。

次は設定来の基準価額の変化です。比較のためにiFree S&P500もプロットしています。

iFree NEXT FANG+インデックスの基準価額

赤のラインがiFree NEXT FANG+、緑のラインがiFree S&P500です。iFree NEXT FANG+は6月頃から伸び悩んでいるのが分かります。一方、iFree S&P500は6月以降も成長を続けています。直近の下落は長引いている世界同時株安です。

次は設定来の総口数の変化です。大和投資信託による初期投資は除いてあります。

iFree NEXT FANG+の総口数の変化

8月以降頭打ちです。FANG+の対象銘柄の人気をそのまま投影している気がしますね。

普通のインデックスファンドの場合、このように敏感な反応は見せません。慣性があると言うか、積み立て設定したまま放置しているのか、基準価額が少々下がったぐらいでこのような変化は起きないことが多いと思います。やはりiFree NEXT FANG+を買っている人は投資対象の状況を気にしているのでしょう。

iFree NEXT NASDAQバイオテクノロジーインデックス

NASDAQバイオテクノロジー指数をベンチマークにしています。

NASDAQバイオテクノロジー指数

引用:大和投資信託

バイオテクノロジーに今から投資して儲かると信じることができる人なら買いでしょうか。信託報酬は高いですが、いかにもハイリスク・ハイリターンの香りがします。

次は設定来の基準価額の変化です。比較のためにiFree S&P500もプロットしています。

iFree NEXT NASDAQバイオテクノロジーインデックスの基準価額

赤のラインがiFree NEXT NASDAQバイオテクノロジー、緑のラインがiFree S&P500です。やはりボラリティ(変動率)が高いです。インデックスファンドは長期投資を前提としたいことが多いですが、この投資対象は長期投資に報いてくれる(=リスクに見合ったリターンを生み出してくれる)でしょうか。

次は設定来の総口数の変化です。大和投資信託による初期投資は除いてあります。

iFree NEXT NASDAQバイオテクノロジーインデックスの総口数

iFree NEXT FANG+よりも売れていません。前途多難ですね。

iFree NEXT NASDAQ100インデックス

NASDAQ100指数をベンチマークにしています。

NASDAQ100指数

引用:大和投資信託

僕には3兄弟の中で一番良い(無難)と思えるものです。あっても良さそうな、NASDAQ総合指数をベンチマークにしているインデックスファンドは探してみたものの、見つかりませんでした。そのため、NASDAQ100指数で良いなら信託報酬は税込み0.486%と高めですが、十分選択肢になると思います。

次は設定来の基準価額の変化です。比較のためにiFree S&P500もプロットしています。

iFree NEXT NASDAQ100インデックスの基準価額

赤のラインがiFree NEXT NASDAQ100、緑のラインがiFree S&P500です。iFree S&P500に大きく劣後しています。設定されたのが8月末なのでこの結果は納得できます。特定の分野に偏った投資をするということは、相応のリスクを負うことを意味します。平均を目指すS&P500で満足できなくてNASDAQ100を選択するなら、そのリスクを受け入れなければなりません。

次は設定来の総口数の変化です。大和投資信託による初期投資は除いてあります。

iFree NEXT NASDAQ100インデックスの総口数

売れ行きは今ひとつですね。すでに勢いを失っているので先行きは明るくないです。その要因の1つは信託報酬ではないでしょうか。iFree NEXT NASDAQ100は税込み0.486%ですが、iFree S&P500と同じ税込み0.243%だったらもっと人気が出ていたかも知れません。

どれもつみたてNISA適合ではありません

iFree NEXT3兄弟はつみたてNISA適合ではありません。無理すれば適合申請できなくないとも思いますが、これについては大和投資信託は潔かったと言えるでしょう。

そのため自動的に、何も知らない受益者候補からこれらの商品が選択されることを、つみたてNISAの制度は防いでくれています。これはとても良いことだと思います。

評価するのは受益者です

評価されたかどうかは売れ行きを見れば分かります。誰が褒めようが批判しようが、評価するのは実際に資金を投資する受益者です。純資産総額が増えなければ(=売れなければ)ダメだということです。

が、どれぐらい売れれば合格水準なのかは投資対象によって変わりますから、何でもかんでもスリム先進国株式のように売れないと失敗ということではありません。大和投資信託がどれぐらいを目標に設定しているのかはもちろん知り得ないことですが、現状の売れ行きは期待通りではないと想像します。

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