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米ハイテク株の衰退も賢明なインデックス投資家は心配不要

投稿日:2018年12月29日 更新日:

米国の株価指数を牽引してきたハイテク株が暴落しています。世界同時株安でほとんどの銘柄が下落していますが、ハイテク株の値下がり率は異様に大きく、個別株への投資でそれらを選択した投資家の多くは元気が出ないことでしょう。

それらハイテク株はS&P500指数やMSCIコクサイの投資比率の上位を占めていますので、米国株式または先進国株式を含むインデックスファンドに投資している人も確実に影響を受けます。でも安心して下さい。賢明なインデックス投資家なら心配不要です。

時価総額加重平均による選抜

S&P500やMSCIコクサイなどの指数は、投資対象とそれへの投資比率を感情ではなくて時価総額加重平均という計算で選びます。この銘柄はきっとこれからもっと値上がりするはずだから投資額を増やそうなどという、個別株投資家が好みそうなことはしません。

次の表はMSCIコクサイの2018年7月と12月の投資比率上位30銘柄を比較したものです。白を除いて同一銘柄は同じ色にしてあります。まず順位に変動があることが分かりますね。

MSCIコクサイの2018年7月と12月の投資比率上位30銘柄を比較

次は主なハイテク株への投資比率の変化をまとめた表です。順位はいじっています。Alphabetはグーグルのことです。

主なハイテク株への投資比率の変化

7月から12月で比率が減った銘柄は差が赤字(マイナス)です。マイクロソフトを除いてみなマイナスです。また、投資比率の高いものでも2%台です。この表にあげた銘柄への投資比率の合計は7月が10.34%、12月が9.45%です。世界同時株安が始まったのは10月11日で、これらハイテク株は下落を先導しました。つまり、相対的に「できの悪い子達」になり、投資比率を減らされました。減らしたのはMSCI社ですが、学校の先生と違って好き嫌いや大人の事情を採点に持ち込みません。極めて公平・公正なのです。(アクティブファンドの場合はファンドマネージャーが独自の判断で銘柄や投資比率を決めるので、まるっきり違った結果になります。)

MSCIコクサイは、できの良い銘柄には多く投資し、できの悪い銘柄には少なく投資する、これを自動的にやってくれるのです。そして、あまりにできが悪いと投資対象から外されます。

目指すのは良くも悪くも平均

でもこれらハイテク株はMSCIコクサイの約10%を占めているので、パフォーマンスに大きな影響を与えることは間違いありません。たとえばこれらハイテク株が平均で20%値上がりすればMSCIコクサイの2%の値上がりに寄与します。逆もしかりです。ですから、これまで値上がりに寄与してきた優良銘柄のハイテク株が衰退し伸び悩むようになると、しばらくは値下がりに寄与することは避けられません。が、そういうできの悪い銘柄の投資比率は自動的に下げられるため、時間の経過とともに「影響度」が下がります。そして他の成績の良い銘柄に上位の座を明け渡すのです。

個別銘柄や特定のセクターで見ると時代の変化とともに隆盛があり、ブームが生まれては終わるを繰り返して来ましたが、MSCIコクサイは時々落ち込みながらも全体としては右肩上がりで成長を続けました。個別銘柄や特定のセクターに投資すると、当たれば大儲けできますが、外れると大損します。それらと比べると、(長期投資なら)銘柄数が十分多いMSCIコクサイは大儲けは期待できなくても大損を避けられます。良くも悪くも平均なのです。

世界経済の成長を待てば良い

世界同時株安になった理由はたくさんあると思います。それまで絶好調だったハイテク株が一転相場の足を引っ張るようになってしまったことも確かでしょう。でも世界経済が復調して再度右肩上がりの成長を継続できるようになれば、その時にハイテク株がどうであっても、インデックス投資家は世界経済の成長の恩恵を受けることができるはずです。時間がかかるかも知れませんが、そもそも長期投資を前提としているでしょうから、株価低迷に耐えて積み立て投資を継続しましょう。将来、相応の果実を得られるはずです。

賢明でないインデックス投資家の場合

ここに出てきた「平均」という考え方がうまく機能するためには銘柄数は500以上必要だと思います。S&P500は500ちょっと、MSCIコクサイは1300ちょっとあります。この「平均」は「分散」に置き換えてもいいでしょう。

インデックスファンドには分散ではなくて集中を選択したものもあります。ハイテク株の代表であるFANG株中心に投資する「iFree NEXT FANG+インデックス」は、NYSE FANG+指数をベンチマークにしています。投資対象銘柄はこうなっています。

NYSE FANG+指数の投資対象銘柄

引用:大和投資信託

これら10銘柄の成長に期待して投資するわけですが、銘柄数が非常に少ないので「分散」ではなくて「集中」になります。(個別株投資家から見ればこれでも分散なのでしょうね。)

次は月報からの引用です。マイナスが目立ちます。

パフォーマンス一覧

引用:iFree NEXT FANG+インデックス

これらの銘柄の未来は誰にも分かりませんし、銘柄の入れ替えもあるでしょうから、iFree NEXT FANG+インデックスを買うべきでないとは言いません。でも僕は、賢明なインデックス投資家は選択しないと思います。あまりに特定の企業に集中しすぎです。

次はiFree NEXT FANG+インデックスの設定来の基準価額の推移です。

iFree NEXT FANG+インデックスの設定来の基準価額の推移

直近の最高値からの下落率は25%にもなります。きっと受益者は投資したことを後悔していることでしょう。いや、待てば必ず復活すると信じている人は平気でいますかね。

次は総口数の推移です。基準価額の下落とともに頭打ちになり、世界同時株安で減少に転じています。

iFree NEXT FANG+インデックスの設定来の総口数の推移

総口数は最大で9億ありました。次の名の知れたインデックスファンドよりも売れたと言えます。

  • スリム全世界株式(3地域均等型)
  • スリム全世界株式(オールカントリー)
  • SBI先進国株式
  • たわらNYダウ

つまり、そこそこ受益者がいるということですね。

投資対象の将来を信じることができますか

信じることができるなら、基準価額が下がっても心配する必要はなく、むしろ安く買えることを喜べばいいです。信じることができないとつらいですね。その場合、投資対象や自分のリスク許容度、あるいは投資姿勢について考え直すいいチャンスと言えるでしょう。

僕はスリム先進国株式に集中投資していますが、基準価額の下落を歓迎しています。絶好の買い時です。マイナスの含み益は全く気になりません。それはMSCIコクサイの将来を信じているからです。

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