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インデックス投資

基準価額が下がるのを待って買うのはやめた方がいいです

投稿日:2018年12月31日 更新日:

僕は積み立て投資に加えて、基準価額が下がった時にその下落率から計算される推奨追加投資額にしたがい、機械的にスポット購入しています。現在買っているのはスリム先進国株式だけです。

どうしてこういう買い方をしているかと言うと、そうした方が平均取得価額を下げられるからですが、この買い方をするにはスポット購入に充てられる十分な額の余裕資金が必要です。我が家は無リスク資産からリスク資産へのシフトを進めている最中なので、こういう買い方ができるのです。

読者の中には僕が積み立て投資を継続している点について不思議に思う方もいるかも知れません。積み立て投資はやめて、基準価額が下がった時にだけ買えば良いのではないかと。そういう買い方をした方が儲かると主張する投信ブロガーもいますが、それはやめた方がいいです。次の条件を満たさない限り、その方法では買えません。

  • 相場を気にせずに、現在の基準価額だけから感情を一切排除して購入するべきか否か判断する絶対的な自信がある。
  • 毎営業日基準価額の変化を確認して上記判断を行い続けることができる。

できるのならどうぞ。止めたりしませんから。

10%以上下落していないと買えない

たとえば毎月10万円積み立て投資するだけの余裕資金を生み出せる生活をしているとします。でも基準価額が10%以上下落した時にだけ毎営業日買った方が絶対儲かると言われ、そのチャンスを待つものとします。

次はスリム先進国株式の2018年年初からの基準価額の推移です。

スリム先進国株式の2018年年初からの基準価額の推移

上記方針で2018年年初から投資を開始した場合は、運良く「投資可能」なタイミングに恵まれました。次は直近の最高値からの下落率をプロットしたものです。

スリム先進国株式の2018年年初からの、直近の最高値からの下落率

それでも10%以上下落したのは青い丸で囲ったところだけです。現在は世界同時株安の進行により絶好の買い時になっていますが、10%以上下落していて買える期間がどれだけ続くかは誰にも分かりません。

このルールだと、いつ買えるかは事前に分からず、買える期間がどれだけ続くかも分かりません。

下落を待つことで生じる機会損失

もしかすると現在の世界同時株安はもうじき終わり、基準価額は上昇に転じて買えなくなり(その前に年間入金力120万円を使い切ってしまうかも知れません)、次に10%以上下落するのは1年後かも知れません。その時は入金力が復元しているので毎営業日買うことができますが、その時の基準価額は過去1年間普通に積み立て投資した場合に得られる平均取得価額よりも高いかも知れません。

次はスリム先進国株式の基準価額が2019年年初から回復に向かい、再度10%以上下落したのは1年後だったという未来予測をしたグラフです。

スリム先進国株式の未来予測

普通に積み立て投資している場合、薄い緑色にした期間の平均取得価額は青の丸で囲ったあたりになります。ところが下落を待ってから買う場合はこの間には全く買えず、次に買えるのはオレンジの丸で囲ったところです。その基準価額は過去1年間に積み立て投資した結果の平均取得価額よりも高いので、賢明な買い方をしていると言えません。この買い方だと、早く資金を投入すれば相対的に安く買えたのに、下落を待ったことで機会損失を起こす可能性があります。

実際のデータでシミュレーションしました

年間の入金力を120万円とします。12ヶ月以内に投資できるのは最大120万円です。入金力が復元するのは投資を開始してから1年後です。これは働きながら余裕資金をインデックス投資する標準的な人(世帯)の条件だと思います。

普通に積み立て投資する場合は毎月初に10万円購入します。下落を待って買う場合は、直近の最高値から10%下落していたら毎営業日5万円購入しますが、前記入金力を超えることはできません。たとえば2年目にようやく10%以上下落した場合、入金力は1年目の分と合わせて240万円ありますから、最大48営業日連続で購入できます。

シミュレーションに使用したのはeMAXISシリーズの実データです。投資期間は設定日の翌年の1月から2018年12月25日です。なお下落を待って買う方は、投資元本が積み立て投資より少ないことがありますのでご注意下さい。

灰色のラインが投資元本の推移です。積み立て投資なら階段状の直線ですが、下落を待って買う方は独特の動きをします。

それから、下落を待って買う方のグラフの縦軸の凡例が間違っています。気付いた時には手遅れでした。ご容赦下さい。

eMAXIS先進国株式

普通に積み立て投資した場合です。

下落を待って買った場合です。

利益率は49.3% vs 56.7%で、下落を待って買った方が儲かりました。

eMAXIS新興国株式

普通に積み立て投資した場合です。

下落を待って買った場合です。

利益率は14.2% vs 19.0%で、下落を待って買った方が儲かりました。

eMAXIS TOPIX

普通に積み立て投資した場合です。

下落を待って買った場合です。

利益率は30.0% vs 32.2%で、下落を待って買った方が儲かりました。

eMAXIS全世界株式

普通に積み立て投資した場合です。

下落を待って買った場合です。

利益率は35.4% vs 41.0%で、下落を待って買った方が儲かりました。

eMAXISバランス(8資産均等型)

普通に積み立て投資した場合です。

下落を待って買った場合です。

利益率は15.9% vs 16.0%で、下落を待って買った方が、わずかですが儲かりました。

バランスファンドゆえ下落率が小さいので、あまり買えていません。元本が840万円 vs 605万円と、入金力を活かせていません。下落を待つ買い方はバランスファンドには向いていませんね。

シミュレーション結果から分かること

eMAXISシリーズの過去8、9年間のデータだと、下落を待ってから買った方が(利益率で見ると)儲かりました。未来の基準価額がどのように推移するかは未来になってみないと分かりませんが、この様子なら下落を待ってから買う方法も決して悪くはないでしょう。

でも、このシミュレーションは決められたルール通りに一切の感情を排除して行いました。同じことを人間ができるかと言うと、非常に難しいと思います。

  • 直近の最高値からの下落率は自分で計算する必要があります。それを公開、更新しているサイトは僕が知る限りありません。そもそも、基準価額の推移を毎日チェックするのは投資マニアぐらいで、一般人だと続かないでしょう。
  • 基準価額を気にして買う場合、感情の影響を排除するのが難しくなります。まだ下がるはずだからもうちょっと下がったら買おうとか思ってしまうものです。そのように考えだすと、どんどん買えなくなります。
  • 買い注文を出してから約定するのにまあ2営業日かかります。その間に基準価額が期待値から外れると、自分が設定した買いのルールにしたがっただけなのに後悔したり、損したように感じたりするものです。これも、この買い方を継続しにくくする要因のひとつになります。

でも、絶対に決めたルールを守れるという自信があるなら、チャレンジしていいと思います。ありますか、その自信。

普通に積み立て投資しても悪くない

下落を待って買う方法が普通の積み立て投資に対してパフォーマンスで大きく差を付けるには、相応の下落に恵まれる必要があります。このシミュレーション結果は、運が良いと(ルールを確実に守れたらですが)普通に積み立て投資するよりも儲かる可能性を示していますが、そこまでしなくても、普通に積み立て投資したのでもそんなに悪くはないことも示しています。どう評価するかはみなさん次第です。

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