インデックス投資

楽天全世界株式の現在の予想トータルコストは安くはありません

2019年1月5日

最初にお断りしておきます。この記事にあるトータルコスト予想よりも、第二期運用報告書から計算されるトータルコストの方が低くなると思います。あくまで僕個人の勝手な予想です。

楽天全世界株式の純資産総額から毎営業日天引きされる運営費用は決算年度を通して一定ではなく、大きく変動しています。第一期ならともかく、第二期に入っても一定ではありません。

楽天全世界株式の第1期運用報告書から判明したトータルコストはとても高く、残念なものでした。これについて楽天投信投資顧問は親切には程遠い内容の追加報告書を公開しました。それは高額だった売買委託手数料が下がっているので、第2期のトータルコストは改善されることを期待させるものですが、その数値から推測されるトータルコストは0.3572%だそうです。信託報酬ではなくて隠れコストを含むトータルコストを気にする人にとっては、まだ高いと感じる水準のはずです。

先月、次の記事で予想トータルコストを税込み0.341%としました。

その後トータルコストに変化はあったでしょうか。

本家VTとのリターンの差の変化

次は楽天全世界株式の第一期決算期間の翌日である2018年7月18日から12月28日までの、楽天全世界株式と本家VTのリターン比較です。

2018年7月18日から12月28日までの、楽天全世界株式と本家VTのリターン比較

赤のラインが楽天全世界株式、緑のラインが本家VTです。青のラインがリターンの差です。赤の矢印のところでリターンが高くなっているのは配当金を取り込んだためです。そして青のラインの下がり方は、毎営業日運営費用が天引きされている様子を示しています。

次は9月に配当金を取り込む直前からの比較です。

9月に配当金を取り込む直前からの比較

毎営業日天引きされている運営費用は一定ではないものの、極端な変化はありません。でも問題は、この費用負担が大きいか小さいかです。

回帰分析

2018年7月18日から12月28日までのリターン差のデータから、配当金を取り込んで段差ができた分を取り除いて右肩下がりのラインに直したものをエクセルの回帰分析にかけました。

回帰分析結果

信頼性を示す重決定R2が0.968と低めなのは、グラフの形状から納得できます。それだけ費用負担が一定でないのです。

回帰分析結果にある係数は1営業日のものなので246倍して年率換算すると0.294%になりました。この予想コストにVT(ETF)の経費率である0.1%を加えると、予想トータルコストは税込み0.394%になります。先月の予想トータルコストは税込み0.341%だったので悪化したことになります。それはリターン差のグラフの形状と一致します。

税込み0.394%が本当だとすると高いですね。何しろ目論見書上では実質的に負担する費用が税込み0.2296%だとうたっているのですから。

楽天全世界株式の高コスト体質は変わらないのか

楽天全世界株式の第二期運用報告書で公開されるトータルコストも期待値より高いものになるかも知れませんし、僕の予想トータルコストよりも十分低い値となるかも知れません。どちらにしても運用報告書の内容を信じるしかありません。

楽天全世界株式の基準価額はごまかせない、受益者の実際の売買に使われるものです。これと比較しているVTの取引価格のClose値を円換算したものは、日々の比較だと取り扱い上の違いによる差が出るのは自然だと思いますが、数ヶ月の期間で見れば楽天投信投資顧問が純資産総額から天引きしている運営費用を算出できると考えています。もしそうでないとするなら、VTを買うだけのインデックスファンドなのにどうしてなのか説明して欲しいです。

たとえトータルコストが税込み0.394%でも

「VT」のネームバリューを評価する人は他に良い選択肢はないので楽天全世界株式一択でいいと思います。VT(ETF)を直接買おうかなどと言う気を起こさないことです。米国ETFを直接買うのはイバラの道です。

楽天全世界株式を選択したのは時価総額比で全世界の株式に投資できるからであって、VTである必要性がないのなら、スリム全世界株式(オール・カントリー)も選択肢になると思います。こちらには楽天全世界株式が避けることのできない3重課税の問題がないので、トータルコストが十分安ければ、信頼できる長期投資対象になるはずです。

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