インデックス投資

楽天全米株式の予想トータルコストは残念ながら高いです

2019年1月6日

最初にお断りしておきます。この記事にある予想トータルコストよりも、第二期運用報告書から計算されるトータルコストの方が低くなると思います。あくまで僕個人の勝手な予想です。

楽天全世界株式同様、楽天全米株式の純資産総額から毎営業日天引きされる運営費用は決算年度を通して一定ではなく大きく変動しています。第一期ならともかく、第二期に入っても一定ではありません。

楽天全米株式の第一期運用報告書から判明したトータルコストは期待値よりも高いものでした。これについて楽天投信投資顧問は親切には程遠い内容の追加報告書を公開しました。それは高額だった売買委託手数料が下がっているので、第二期のトータルコストは改善されることを期待させるものですが、その数値から推測されるトータルコストは税込み0.2804%だそうです。これが本当なら十分安いでしょうか。それともまだ高いと感じるでしょうか。

先月、次の記事で予想トータルコストを税込み0.2895%としました。

その後トータルコストに変化はあったでしょうか。

本家VTIとのリターンの差の変化

次は楽天全米株式の第一期決算期間の翌日である2018年7月18日から12月28日までの、楽天全米株式と本家VTIのリターン比較です。

2018年7月18日から12月28日までの、楽天全米株式と本家VTIのリターン比較

同じ期間の楽天全世界株式と本家VTのリターン比較にそっくりです。

2018年7月18日から12月28日までの、楽天全世界株式と本家VTのリターン比較

赤のラインが楽天全米株式、緑のラインが本家VTIです。青のラインがリターンの差です。赤の矢印のところでリターンが高くなっているのは配当金を取り込んだためです。そして青のラインの下がり方は、毎営業日運営費用が天引きされている様子を示しています。

次は9月に配当金を取り込む直前からの比較です。

9月に配当金を取り込む直前からの比較

毎営業日天引きされている運営費用は一定ではないものの、極端な変化はありません。でも問題は、この費用負担が大きいか小さいかです。

回帰分析

2018年7月18日から12月28日までのリターン差のデータから、配当金を取り込んで段差ができた分を取り除いて右肩下がりのラインに直したものをエクセルの回帰分析にかけました。

回帰分析結果

信頼性を示す重決定R2が0.968と低めなのは、グラフの形状から納得できます。それだけ費用負担が一定でないのです。

回帰分析結果にある係数は1営業日のものなので246倍して年率換算すると0.296%になりました。この予想コストにVTI(ETF)の経費率である0.04%を加えると、予想トータルコストは税込み0.336%になります。先月の予想トータルコストは税込み0.2895%だったので悪化したことになります。それはリターン差のグラフの形状と一致します。

税込み0.336%が本当だとすると高いですね。何しろ目論見書上では実質的に負担する費用が税込み0.1696%だとうたっているのですから。

また、楽天全米株式の第一期運用報告書から計算されるトータルコストはVTIの経費率込みで税込み0.308%だったので、それよりも高いです。

どうせ運用報告書の数値とは一致しないはず

第一期運用報告書から計算されるトータルコストは、この記事にある方法で予想しているトータルコストとは一致しません。それは原理的なものかも知れないし、運用報告書に書かれている数値が全てではないのかも知れません。それでも、運用報告書の内容を信じるしかありません。で、おそらく僕が予想している数値よりも小さくなるでしょう。

楽天全米株式の基準価額はごまかせない、受益者の実際の売買に使われるものです。これと比較しているVTIの取引価格のClose値を円換算したものは、日々の比較だと取り扱い上の違いによる差が出るのは自然だと思いますが、数ヶ月の期間で見れば楽天投信投資顧問が純資産総額から天引きしている運営費用を算出できると考えています。もしそうでないとするなら、VTIを買うだけのインデックスファンドなのにどうしてなのか説明して欲しいです。

たとえトータルコストが税込み0.336%でも

「VTI」というネームバリューに価値を認める受益者は楽天全米株式で良いと思います。ETFマニアの甘言につられてVTI(ETF)を直接買おうかなどと言う気を起こさないことです。米国ETFを直接買うのは得策ではありません。

もし、投資したいのはVTIではなくて全米株式ならば、iFree S&P500またはスリムS&P500も選択肢になるでしょう。信託報酬はスリムS&P500の方が安いのですが、現在この2つのリターンにはほとんど差がないため、トータルコストは変わらないと思われます。iFree S&P500のトータルコストは第一期運用報告書から税込み0.3723%と計算されます。高いですか?それなら楽天全米株式の方が良い?そうですね。

スリムS&P500はトータルコストで楽天全米株式に負けない水準になって欲しいものです。現状のままだと競争が活性化されません。

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