インデックス投資

楽天米国高配当株式も高コストでした

2019年1月15日

楽天バンガードシリーズのうち、バンガード社のETFであるVT、VTI、VWOを買うだけのインデックスファンドについては、毎営業日純資産総額から天引きされているコストの推移を見てきました。

楽天バンガードシリーズにはもう1本、ETFを買うだけのインデックスファンドがあります。楽天米国高配当株式で、VYMを買います。

これまで楽天米国高配当株式と本家VYMのリターン比較をしなかったのは、僕が勝手に需要が低いと思ったからです。でもブログを毎日更新していると違うネタも取り上げたくなるものです。最近次の記事で「高配当系」インデックスファンドの比較をしました。

それで、せっかくですから楽天米国高配当株式についても調べてみることにしました。

本家VYMとのリターンの差の変化

次は楽天米国高配当株式の設定日である2018年1月10日から12月28日までの、楽天米国高配当株式と本家VYMのリターン比較です。

楽天米国高配当株式と本家VYMのリターン比較

赤のラインが楽天米国高配当株式、緑のラインが本家VYM、青のラインがリターンの差です。設定直後の青の矢印のところに大きな変動がありますが、これは楽天全世界株式、楽天全米株式、楽天新興国株式に共通して見られる現象です。

青のラインは基本右肩下がりで、これは純資産総額から毎営業日天引きされる費用によってリターンが劣化している様子を示しています。赤の矢印のところで大きく上がっているのは、VYMの配当金を取り込んだためです。

同一期間の楽天全米株式 vs 本家VTI

次は同じ期間の、楽天全米株式と本家VTIのリターン比較です。スケールは変えていません。

ひと目で配当金を取り込んだ時の様子が違うことに気付きます。VYMが確かに高配当で、それを楽天米国高配当株式は黙って再投資してくれているわけです。

でも、株価の値上がり(キャピタルゲイン)はVTIの方が高く、それはVYMの高い配当金でもカバーしきれず、結果として楽天全米株式の方が高パフォーマンスです。この比較期間では、という注釈付きですが。

第一期のみ比較

次は楽天米国高配当株式の設定日である2018年1月10日から第一期決算期間である7月17日までのリターン比較です。

2018年1月10日から第一期決算期間である7月17日までのリターン比較

第一期運用報告書から計算されるトータルコストは税込み0.467%です。VYMの経費率0.08%を除いた税込み0.387%が、青のラインの減少分になると思っているのですが、手間をかけて計算したところで絶対に合いません。もうそれは他の3本のお仲間で良く分かっています。

第二期のみ比較

次は楽天米国高配当株式の第一期決算期間の翌日である2018年7月18日から12月28日までのリターン比較です。

2018年7月18日から12月28日までのリターン比較

気が進みませんが、青のラインの下がり方を回帰分析します。

回帰分析

2018年7月18日から12月下旬に配当金を取り込むまでのリターン差のデータから、配当金を取り込んで段差ができた分を取り除いて右肩下がりのラインに直したものをエクセルの回帰分析にかけました。

回帰分析結果

信頼性を示す重決定R2が0.971と低めなのは、グラフの形状から納得できます。10月以降はうねりが大きいです。

回帰分析結果にある係数は1営業日のものなので246倍して年率換算すると0.4483%になりました。この予想コストにVYMの経費率である0.08%を加えると、予想トータルコストは税込み0.528%になります。第一期運用報告書から計算されるトータルコストは税込み0.467%だったので、それより増えることになります。

でも安心して下さい。僕がこの方法で予想した数値より、運用報告書に上がる数値はきっと小さいです。

VYMを自分で買うよりは

楽天米国高配当株式のトータルコストが税込み0.467%でも、一般人はVYMを自分で買うよりも楽天米国高配当株式を買ったほうが儲かると思います。また、米国ETFを自分で少額ずつ買うのは手間も費用負担も大きいので、それぐらいのトータルコストは屁でもないかも知れません。

それにしてもETFを買うだけのインデックスファンドなのにどうしてそんなに高コストなのでしょうか。ETFを代行して買ってもらう業者に足元を見られているのではないでしょうか。

VYMはそもそも人気を獲得できておらず純資産総額は14億円程度しかありませんが、楽天全世界株式はしっかりしないと純資産総額161億円が泣きます。FOY2017の1位からFOY2018で9位に落ちたのは、昨今の新興国株式と国内株式の絶不調によるパフォーマンスの低迷に加えて、トータルコストの高さを嫌気したからだと思われます。

Fund of the Year 2018の結果は反省を促すか

Fund of the Year 2018で楽天全世界株式が9位に沈み、対抗馬になりうるスリム全世界株式(オール・カントリー)が3位になったのは、投信ブロガーの投票という偏ったサンプル結果であることを割り引いたとしても、楽天投信投資顧問にとってショックだったろうと思います。何しろ第一期運用報告書から計算されるトータルコストの高さについて弁明する報告書をわざわざFOY2018の投票開始前に公開したぐらいですから、FOYの順位はそれなりに気にしているはずです。

FOY2018の順位については様々な解釈があるのも事実ですが、僕はこの結果が良い方向の作用を楽天投信投資顧問に与えて、隠れコストの低減化につながるとか、運営状況の透明性が高まるなど改善につながって欲しいです。

2019年1月15日追記

コメント欄でご質問を頂きました。次のグラフの緑の丸で囲った部分は暴れが大きいです。

でも第二期だけの比較だと同じ部分なのに暴れが少なく見えます。

これは気のせいでしょうか?というご質問ですが、これは錯覚のようなものです。グラフはスケールが変わると変化の印象が大きく変わるのです。

縦のスケールを変えて、変化が良く分かるようにしました。うねっていますね。

次は同じ期間、同じスケールの楽天全米株式と本家VTIの比較です。うねりが小さいですね。

うねりの大きいグラフの比較期間を設定日からに変えるとこうなります。縦軸をシフトしています。

うねうねです。同じものを違う見方をしているだけですが、グラフだと印象が大きく変わります。

なお、楽天米国高配当株式と本家VYMのリターン比較が、世界同時株安以降どうしてこのようにうねるのかは分かりません。

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