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インデックス投資

先進国株式インデックスファンドは低コスト過ぎて儲かるのは受益者だけです

投稿日:2019年1月18日 更新日:

日本を除く先進国株式に投資する「先進国株式インデックスファンド」は人気のジャンルです。信託報酬の安さではスリム先進国株式とニッセイ外国株式が頭に浮かび、純資産総額の多さではニッセイ外国株式が断トツというイメージだと思います。でも他にもたくさんあります。古くから存在し、今では高コストとなったものの純資産総額が大きいもの、近年設定されたローコスト商品でありながらさっぱり売れていないものなどピンきりです。

また、信託報酬から得られる売上に着目すると意外な事実が分かります。低コスト過ぎて運用会社は儲かりません。儲かっているのは受益者だけです。

対象としたインデックスファンド

ベンチマークは限定しませんが、日本を除く先進国株式に投資する、アクティブファンドでないインデックスファンドを対象にしました。メジャーなものは逃していないと思いますが、マイナーなものは漏れている可能性が高いです。そのマイナーなものにも純資産総額が結構大きなものがあるかも知れません。

順番は、この記事を書いた時点の信託報酬、純資産総額、そこから計算される売上で並び替えています。

信託報酬順

現在の感覚だと、税込み信託報酬が0.3%未満でないと「ローコスト」と言えない気がします。古くからインデックス投資をされている方は、それは超ローコストと呼ぶべきと思われるかも知れません。

信託報酬順

純資産総額順

純資産総額の多い順です。1位がニッセイ外国株式だというのは知っていても、2位、3位まで覚えている人は少ないと思います。

純資産総額順

純資産総額の単位は億円です。

2位は609億円、3位は335億円です。1位のニッセイ外国株式がキングオブ先進国株式である状態は当面続くと思われます。

eMAXIS先進国株式は3位ですが、じきに4位のスリム先進国株式に抜かれるはずです。円グラフにするとこうなります。

5位のたわら先進国株式までで全体の70%を超えます。

売上順

純資産総額に信託報酬を乗じた金額が、1年間に受益者から手に入れられる売上になります。この売上は、委託会社(三菱UFJ国際投信など)、販売会社(楽天証券など)、受託会社(運用資産を管理)で、目論見書に明記された比率で分配されます。

売上順

売上は税込み、単位は億円です。

1位は高コストとなってしまった、過去の商品と言っていいSMTグローバル株式です。それでも3億円です。

2位はこれまた高コストになってしまった、これからは純資産総額は減る一方だと思われるeMAXIS先進国株式です。1位からは1億円下がりました。

3位はステートストリート外国株式で、税込み信託報酬は1%を超えています。純資産総額は152億円しかないものの、この高い信託報酬のおかげで1.5億円の売上です。

4位にやっとニッセイ外国株式が登場します。純資産総額は断トツの1,010億円もあるのに、売上はたったの1.19億円しかありません。信託報酬が激安だからです。

円グラフだとこうなります。

6位までで全体の75%を超えますが、4位のニッセイ外国株式ですら儲かっていないでしょう。

ニッセイアセットマネジメントがニッセイ外国株式から手にできるのは

ニッセイ外国株式の目論見書によると、ニッセイアセットマネジメントの取り分は純資産総額の0.04425%(税抜き)です。よって、年間たったの4,472万円しか手にできません。ファンドマネージャーの人件費、固定費、営業費、企業であるがゆえのさまざまな無駄な費用を考えるとこれで黒字にできるでしょうか。厳しい気がします。

おそらく、現在はどこも先進国株式インデックスファンドでは儲かっておらず、採算よりも将来生き残るために耐えている状態ではないでしょうか。日本はまだまだ預貯金率が高く(こちらの記事によると米国13.7%なのに対し、日本は51.9%もあります)、よって投資信託の伸びしろはまだたっぷりあるはずですが、熾烈な競争で勝ち残れないとその恩恵を享受できません。儲けられるのは1つのアセットクラスにつきせいぜい3社まででしょう。

僕は信託報酬が激安のスリム先進国株式に集中投資していますが、あの安さ(税込み0.11772%)はスリム先進国株式だけで見れば完全な赤字のはずです。三菱UFJ国際投信の取り分は0.0445%なので、たったの1,308万円しか手にできません。三菱UFJ国際投信はここでの赤字には目をつむって、他の現在はまだ十分利益を確保できる投資信託でビジネスを成立させているのだと思います。

どうせそれぐらいしか手にできないのなら

スリム先進国株式の純資産総額と信託報酬率から考えて現在儲かっていないのなら、税抜き0.1090%の信託報酬を思い切って0.0950%とかに引き下げたところでどうってことないと思います。それで売上は12.8%下がりますが、純資産総額の伸び率を大きく改善できることが見込めるので、すぐに取り返せるはずです。どうせ今は競争に勝って生き残ることが大事なのであって、目先の利益ではないでしょう。

FOY2018で1位になれたことに気を良くしすぎないで、これまでよりも攻めて欲しいものです。目標はキングオブ先進国株式のニッセイ外国株式、純資産総額1,000億円です。

その結果スリム先進国株式の信託報酬が下がると僕にもメリットがあるのは言うまでもありません。

よろしければ次の記事もご覧ください。

2019年1月18日追記、訂正

コメント欄でたわら男爵様にリクエストを頂きました。委託会社(運用会社)の報酬額一覧です。

たわら男爵様に指摘して頂いた間違いを訂正しました。訂正箇所は赤字です。

次は委託会社の税抜き報酬率の高い順です。

意外なことに信託報酬率順とは大きな違いがありました。1位、2位は信託報酬が高い商品でした。3位はファンドラップ用ですね。訂正前に1位だったeMAXIS先進国株式は7位でした。

次は委託会社の報酬額(税抜き)順です。

1位のSMTグローバル株式が1億円、2位はeMAXIS先進国株式で0.9億円、3位のステートストリート外国株式が0.5億円です。

儲かっていないはずと書いたニッセイ外国株式は4位でした。5位以下はもっと少額なので、儲かっているとは思えません。

2位のeMAXIS先進国株式も今後は厳しいはず

2位のeMAXIS先進国株式は0.9億円です。おそらくファンドマネージャーはスリム先進国株式と兼任でしょうが、スリム先進国株式とついでに、つみたてんとうシリーズの「つみたて先進国株式」を合計して1億ちょっとです。

三菱UFJ国際投信の取り分で見ると、eMAXIS先進国株式は0.27%あったのに、スリム先進国株式はたったの0.0445%しかありません。16.5%に激減です。時代の流れとは言え強烈ですね。だからスリム先進国株式は純資産総額を爆発的に増やすしかないわけです。

次はeMAXIS先進国株式の純資産総額の推移です。頭打ちになっています。

eMAXIS先進国株式の純資産総額の推移

総口数の推移を見ると現実が良く分かります。

2016年8月をピークに減少に転じています。それでも減り続けているわけではなく、ある水準で踏みとどまっています。これは信託報酬の高さを考えるとすごいですね。でも、現在の受益者が天寿をまっとうする頃には解約が増えるでしょうから(そのまま相続されることもあるでしょうが、解約の方が多いでしょう)三菱UFJ国際投信がeMAXIS先進国株式から得られる報酬は減るはずです。

依然高い預貯金率の日本国民ですが、世代も変われば意識も変わり、リスク資産への投資も増えると思います。その未来のために、今は小さいパイを奪い合い、儲からなくても我慢しているのが実情のはずです。未来のためには僕ら国民が変わることが必要ですね。

投資環境の改善→国民のリスク資産に対する意識の変化→リスク資産への投資比率の向上→インデックス投資家の増加→優れた投資信託運用会社の商品が売れる→投信ブログのPVも増える→広告収入も増える

投信ブロガーの未来は明るいです。

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