個人事業主が節税してインデックス投資

個人事業主のリアルな節税やインデックス投資、お金についてお話しします

インデックス投資

たわら先進国株式が信託報酬引き下げ競争から脱落した結果

投稿日:2019年1月21日 更新日:

先進国株式インデックスファンドは人気の高いジャンルですが、残念ながら儲かっているのは受益者だけで、運用会社は儲かっているとは言えないのが現状です。

それでも、今ここで競争に勝って生き残っておかないと、将来日本国民のリスク資産への投資比率が上がって、投資信託の全体のパイ(純資産総額全体)が大きくなった時に、十分なシェアを確保できません。つまり、現在進んでいる熾烈な信託報酬引き下げ競争(超ローコスト化競争)は、目先の利益に目をつむった、未来への投資のはずです。

そして、かつてローコストインデックスファンドのリーダーだった、たわら先進国株式は早々に信託報酬引き下げ競争から脱落しました。その結果、受益者の気持ちも資金も離れ始めたようです。

象徴的なのはFund of the Year 2018でたわら先進国株式が20位以内に入れなかったことです。FOY2016は2位、FOY2017は8位でしたから、「凋落」と表現していいでしょう。でもFOYは一部の投信ブロガーの投票だけで決まるもので、一般の受益者の行動とは一致しません。

熾烈な超ローコスト化競争

たわら先進国株式から見て実質的なライバルはニッセイ外国株式とスリム先進国株式のはずです。次はそれら3本の税抜き信託報酬引き下げ履歴です。太字は設定日のものです。

税抜き信託報酬引き下げ履歴

次はこの表をグラフにしたものです。たわら先進国株式の信託報酬は赤の矢印のところで下げ止まっています。

信託報酬引き下げ履歴のグラフ

たわら先進国株式は税抜き信託報酬を0.20%に引き下げてから1年以上そのままです。その間、ニッセイ外国株式とスリム先進国株式はもう一段下の水準で競い合っています。

とは言ってもニッセイ外国株式がスリム先進国株式に肩を並べたのはわずか5ヶ月前のことですが。

受益者の行動

次は設定来の純資産総額の推移です。基準価額の影響を受けるので暴れます。そして設定されてから時間が経過するほど基準価額が高くなる傾向にあるため、より基準価額の変動が大きくグラフに反映されます。

純資産総額の推移

緑のニッセイ外国株式はキングオブMSCIコクサイです。青のたわら先進国株式は赤のスリム先進国株式に抜かれました。

次は総口数の推移です。基準価額の影響を受けないので、受益者の購入口数ー解約口数の結果を把握できます。

総口数の推移

たわら先進国株式は最近勢いがないですね。次は2018年8月1日の総口数をゼロにしてそこからの推移をプロットしたものです。

2018年8月1日の総口数をゼロにしてそこからの推移をプロットしたもの

たわら先進国株式は12月下旬から明らかに頭打ちになっています。世界同時株安の真っ最中ですが、ニッセイ外国株式とスリム先進国株式は世界同時株安の影響を感じさせない増加ペースを維持できています。

これは、たわら先進国株式の受益者には我慢できないで売却してしまった残念な投資家が多かったからか、含み益が減ったタイミングでニッセイ外国株式やスリム先進国株式に乗り換えた賢い投資家が多かったからか、また別の要因によるものかは分かりません。でも、結果的に総口数が頭打ちになった背景には、たわら先進国株式が超ローコスト化競争から脱落したことがあるのは間違いないでしょう。

受益者の行動がインデックスファンドの未来を決める

これら3本のインデックスファンドを購入できる販売会社数はこうなっています。

  • ニッセイ外国株式:21
  • スリム先進国株式:11
  • たわら先進国株式:62

たわら先進国株式は近年販売会社数を大きく増やした印象です。そうして新たに獲得した受益者が、金融機関の窓口でどういう勧誘をされたかは想像するしかありませんが、おそらくその商品へのロイヤリティ(忠誠心、愛着)は低いと思われます。また、長期的に見れば受益者層の嗜好は金融機関の窓口からネット証券にシフトするはずなので、そういう旧態然とした営業戦略はいずれ衰退します。よって、未来への投資を放棄したたわら先進国株式はこれから苦しくなるしかありません。

でもそれを決めるのは受益者の行動です。これから先進国株式に投資する人は、競争のための努力をやめた商品ではなくて、努力を続けている商品に投資すべきです。そうやって超ローコスト化を頑張っている商品を応援することが、言葉ではなくて愛である資金を投入することが、努力に報いる唯一絶対の行動であり、その集合が純資産総額となって運用会社を支えるのです。

よろしければ次の記事もご覧ください。

-インデックス投資

Copyright© 個人事業主が節税してインデックス投資 , 2019 All Rights Reserved Powered by STINGER.