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VTを保有している人がいくら税金を先納しているか調べました【訂正あり】

投稿日:2019年1月26日 更新日:

僕は筋金入りの海外ETF嫌いですが、その理由のひとつが配当金への課税です。VT(バンガード社のETF)は米国籍なので、米国で10%課税された後に国内で20.315%課税されます。二重課税になるため、条件を満たせばめんどくさい手続きをしていくらか取り返すことができますが、そもそも税金は払わないないですむようにするか、払うとしてもその時期を将来に繰り延べるのが得するための鉄則です。

もし、どうせ同じ率の税金を払うのなら、今払っても将来払っても同じと思っているなら、あなたはとても残念な投資家です。

VTを保有しているとどうなるか

日本の証券会社の特定口座でVTを保有している場合の話です。サクソバンク証券はこの記事を書いている時点で特定口座に対応していないので対象外です。

VTは年に4回配当金を出します。配当金を受け取ること自体はいいとして、問題は税金です。配当金は米国で10%課税された後さらに日本で20.315%課税されてから受益者の口座に入ります。株式や投資信託を保有すると、配当金と売却時利益に対して20.315%課税されますが、配当金は受益者に渡る場合にのみ課税されます。

VTの配当金は、受益者の口座に入る時に20.315%課税されるのです。

一方、楽天全世界株式を保有している場合、楽天投信投資顧問株式会社が受益者に代わってVTを購入しますが、配当金は分配せずに純資産総額に取り込んでいる(再投資している)ため、その時点では20.315%の課税が行われません。

楽天全世界株式が無分配を貫いた場合、受益者が配当金に対する税金を支払うのは売却時ですが、その時点では配当金がいくらだったからではなくて、元本に対する利益に対してのみ課税されます。

楽天全世界株式がVTの配当金を取り込んでいる様子

次は楽天全世界株式とVTのリターン差をプロットしたものです。楽天全世界株式が設定された2017年9月29日から2018年12月28日までです。

楽天全世界株式とVTのリターン差をプロットしたもの

青のラインがリターンの差です。緑の丸で囲ったところで大きくマイナス側に振れていますが、これは楽天全世界株式の恥ずかしい過去です。

赤の矢印のところで階段状にプラスに振れているのが、配当金を純資産総額に取り込んだ様子です。VTを保有しているとここからしばらくして課税後の配当金が口座に入金されます。

2018年の納税額

次は2018年にVTの保有でもらえた配当金と国内課税の税額をまとめたものです。右端2列はVTを700株と1400株保有していた場合の税額です。税務処理の正確さは追求していないので、おおよその額だと理解して下さい。

税額が間違っていました。訂正しています。

配当金は米国で10%課税されてから国内で20.315%課税されます。その時の為替で円換算し、保有株数である700倍または1400倍した合計が、2018年の納税額になります。23,489円または46,977円です。

VTの1株あたりの取引価格は変動していますし、為替も変動しているので700株保有するのにかかった投資額(元本)がいくらだとは言いにくいのですが、2017年に購入したとすると550万円程度、1400株なら1100万円程度としておきます。よって元本に対し0.4%程度の金額を納税したことになります。

納税ご苦労さまです

VTを保有している人は配当金を受け取り、国内で配当所得への税金を支払います。その金額は保有している株数に正比例します。受益者が受け取る配当金が増えれば、税額も増えます。納税ご苦労さまです。

楽天全世界株式の場合、配当金に課税されません

次の記事で、楽天全世界株式の場合は配当金に国内課税されていないことを確認しています。

まだ誰からも反論されていません。

そして配当金は自動的に再投資されます。素晴らしいです。その効率の良さはもっと褒められるべきです。

売却時には譲渡税が課税されますが

特定口座で楽天全世界株式を買うと、売却時には利益に対して譲渡税20.315%が課税されます。これは避けられませんが、配当金受取時に納税しなかった金額は売却するまで基準価額の上昇によって利益を生んでくれます。課税の繰り延べはリターンの増大に寄与するのです。

たとえば楽天全世界株式の保有口数に応じて1,000円の配当金がもらえたとします。

  • 課税が繰り延べされる場合、配当金の1,000円はまるまる資産の一部になり、基準価額の上昇に伴って増えます。
  • 課税が繰り延べされない場合、配当金の1,000円は税引き後に797円に減り、基準価額の上昇に伴って増えます。
  • 6年後に売却する際、基準価額が30%上昇していると(年率5%)、配当金の1,000円は1,300円に増えています。
  • 税引き後の配当金797円は1,036円に増えています。どちらも資産の中に混ざっているのでそのようには見えませんが、計算上はそうなります。
  • 運良く売却時にそれらが「利益」になった場合は譲渡税が課税されますから、手にできるのは税引き後の1,036円と826円になります。
  • よって、課税の繰り延べによって1,036円-826円=210円得したことになります。

配当金を1,000円としたので大きな差に思えないかも知れませんが、この金額は保有口数に正比例で増えます。楽天全世界株式に500万円程度投資している場合、VTの配当金は年率2%程度はあるので米国での10%課税後で年間9万円程度の配当金が資産に組み込まれているはずです。すると、ある年にもらった配当金9万円に上記計算を適用すると、6年後に売却する時点で18,900円程度得したことになるのです。

無分配のインデックスファンドはみなそうです

この記事で楽天全世界株式を主語にした話は、日本の無分配のインデックスファンドならどれであっても適用されます。日本のインデックスファンドは素晴らしいのです。

でもここには微妙な問題があります。楽天全世界株式の目論見書にはこうあります。

引用:目論見書

まるで分配するのが標準だけど、しない場合もあるという書き方です。賢明なインデックス投資家は間違いなく全員が無分配を嗜好しますので(そうでない場合は残念なインデックス投資家です)、分配するかも知れないと書いているインデックスファンドは安心できないから無分配と明記しているインデックスファンドを選ぼうとなるかと言うと、そうではありません。

これについては別記事にします。

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