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インデックス投資

インデックスファンドに信託財産留保額は不要だと思う理由

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コメント欄で質問を頂きました。

信託財産留保がないということは誰かの「解約時に手数料がかかって利益が目減り」している
それも、長期投資している間ずっと、気づかないうちに(長期が故に0.1%を軽く超えて目減りすることになるでしょうし)
河童さんはどう考えますか?

(解約時)信託財産留保額は、運用会社などから次のように説明されていると思います。

  • 解約時にかかる売却手数料を、投資信託を保有している人に負担させるのは不公平だから、解約する人に負担してもらう。
  • 信託財産留保額は販売会社や運用会社に支払う手数ではなくて、純資産総額に取り込まれる。

数年前はなるほどなと思っていましたが、今はそこまでウブじゃありません。

売るにも買うにも手数料はかかります

解約時には売却するから、売却手数料がかかるので、それは解約する人に負担してもらいましょうという理屈でしょうか。でも、投資対象の株などは買う時にも手数料はかかります。それなのに、購入時手数料がかからない、ノーロードと呼ばれるインデックスファンドが良いとされ、それはつみたてNISAの適合条件のひとつでもあります。購入時手数料が無料なら、購入にかかる費用は既存の受益者が負担していることになりますが、それを歓迎しているわけですよね。

この時点で矛盾を感じます。購入時手数料は取るべきではなく、売却時手数料のような信託財産留保額はとるべきだと?(ここは意図的にひねっています。)

受益者の注文通りには売買しません

ある日に締め切った注文が、購入50,000口、売却1,000口だったとします。するとファンドマネージャーは49,000口を購入すれば良く、売却1,000口分に対して支払う現金は、購入50,000口の代金の一部を充当すれば済みます。実際の売買数を減らすのもファンドマネージャーの仕事です。

そして、あなたが投資しているインデックスファンドに未来があるなら、売却口数よりも購入口数の方が多いので、解約者のための売却はしないで済ませられます。

次はニッセイ外国株式の総口数の推移です。

ニッセイ外国株式の総口数の推移

このスケールだとほとんど上昇を続けています。つまり、ほとんどの営業日で売却口数よりも購入口数の方が多いので、解約者のための売却は発生していないと思われます。

よって、ニッセイ外国株式ではほとんどの場合において、解約者が保有者に迷惑をかけているとは思えません。最初に出てきた、運用会社の説明は100%真実というわけではありません。

総口数が減り続ける場合

次はeMAXIS先進国株式の総口数の推移です。

eMAXIS先進国株式の総口数の推移

直近は持ち直していますが、2016年下旬以降減少傾向です。これは購入口数よりも売却口数の方が多いことを示しています。それはすなわち(全員ではないにしても)解約者のために実際に売却しなければならないことを意味します。ではその売却手数料を誰が負担するかと言えば、受益者全員です。でもそれは、誰が解約する時も同じなので、僕は公平だと思います。

受益者は普通、いつかは解約するものです。解約しないまま死去した場合、相続人がそのまま保有口数を相続人の口座で引き継ぐか、解約されるかのどちらかです。相続したとしてもいつかは解約するはずです。解約しない限り現金を手にできないからです。その時、早く解約した人同様、解約時の売却手数料は残った受益者全員が負担します。

受益者全員が支えている

インデックスファンドは受益者全員が支えるものだと思います。インデックスファンドにとって究極の愛である資金を投入することで純資産総額が増え、それがインデックスファンドの安定につながります。積み立て設定などによって総口数が右肩上がりで成長を続ければ、人気の獲得とともにより受益者を増やすことができます。純資産総額が増えると隠れコストの負担面にもメリットがあり、それは受益者全員の恩恵となります。

インデックスファンドによっては純資産総額がある額を超えるとその超えた分について信託報酬を引き下げるものもあり、それも受益者全員の恩恵となります。

僕は、購入時手数料がないインデックスファンドが好まれるのと同じ理由で、信託財産留保額がないインデックスファンドが好まれることがインセンティブになって、そのインデックスファンドの魅力を増やし、それは最終的には受益者全員のメリットになると考えます。

一方、理由はともかく購入口数よりも売却口数の方が多くなってしまった、明るい未来のないインデックスファンドの場合は、ホールドを続けている人の方が割りを食うようで、確かに不公平感はあるでしょう。

購入時信託財産留保額もある

実際に設定されているインデックスファンドを知りませんが、購入時信託財産留保額というものもあります。購入時手数料は販売会社や運用会社の手数料ですが、購入時信託財産留保額は、解約時信託財産留保額の逆で、購入時手数料を購入する人に負担してもらうという考えのはずです。

解約時信託財産留保額を正当化するのに、購入時信託財産留保額はゼロでいいというのはおかしくないですか?と思ったりもしています。

より多くの人が買いたいと思うインデックスファンドとは

たとえば、スリム先進国株式を一括で500万円購入してその後はホールドを続けるAさんと、毎営業日に1,000円ずつ積み立てを続けるBさんがいたとしましょう。どちらも購入時には余計な費用を請求されませんが、インデックスファンドまたは受益者全員から見るとAさんは上客、Bさんはめいわくな客になるでしょうか。そういう考え方があてはまるなら、購入時信託財産留保額があるといいですね。

でも購入時信託財産留保額があるインデックスファンド、人気出るでしょうか。人気が出て純資産総額が増えてこそ、受益者全員が恩恵を受けることができるのです。

だからそんなケチな話はしないで、誰でも自由にいつでも好きなだけ購入も解約もでき、それに余計な費用は請求されない魅力的なインデックスファンドであることの方が価値があると思うのはどうでしょうか。

結論:仕組みを分かった上で判断すれば良い

解約時信託財産留保額の有無は目論見書などを見れば分かります。ある場合、解約に関しては公平かも知れませんが、あることによって人気が出ないで終わるかも知れません。

どのインデックスファンドを選択するかは自由ですから、解約時信託財産留保額の有無についても仕組みを分かった上で、対象のインデックスファンドを選択するか否か決めれば良いと思います。

そして僕は、解約時信託財産留保額は不要で、今後人気を獲得するインデックスファンドでは設定されないと思っています。

 

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