インデックス投資

eMAXIS先進国株式とTOKのリターン差に見る配当金再投資効果

2019年1月29日

eMAXIS先進国株式のベンチマークはMSCIコクサイです。MSCIコクサイは日本を除く先進国の株式に投資します。これを指数にした米国ETFにiShares MSCI Kokusai ETFがあります。ティッカーシンボルはTOKです。

ETFは必ず配当金を出します。その配当金をどうするかは受益者次第で、米国ではDRIPと呼ばれる配当金再投資プログラムを使って非常に効率良く再投資することもできます。日本ではサクソバンク証券がDRIPに対応しましたが、そのDRIPの仕様には少し残念なところがあります。

一方eMAXIS先進国株式などの良質なインデックスファンドは、運用会社の努力により分配金を極力出さず、配当金が複利効果を生み出せるように運用してくれています。

読者の中には「そんなことしてないだろう」とか「配当金は留保はしても再投資はしてないだろう」と思う人もいるかも知れません。eMAXIS先進国株式の運用報告書を見てもガッツリ再投資してますよ、とは書かれていませんしね。

でも、eMAXIS先進国株式とTOKのリターンを比較すると、配当金を再投資しなければこうはならないだろうと思えるのです。

TOKのリターン実績

eMAXIS先進国株式の基準価額と比較するための、TOKのリターンに相当する日次データを次の方法で生成しました。

  • 米国Yahoo FinanceからTOKの取引価格の日次データをダウンロードします。
  • 円ドル換算のTTMと呼ばれているデータを三菱東京UFJ銀行のホームページからダウンロードします。
  • 日本の営業日の前日(なければさかのぼります)のTOKの取引価格(close)を営業日のTTMで円換算した価格を求めます。(比較するインデックスファンドの基準価額に相当します。)
  • 作業量の関係で2010年1月5日から2018年12月28日で生成しています。

TOKは保有することで年2回配当金がもらえますが、生成したリターン実績のデータには配当金は含まれていません。

TOKは配当金含まず、eMAXIS先進国株式は配当金を含むはず

TOKのリターンが配当金を含まないのは確かです。eMAXIS先進国株式はTOKを買っているわけではなくて、MSCIコクサイが定めている各国の株式を買っています。保有している株式からは多い少ないは別にして配当金が得られますが、それは何らかの形で再投資されていると思っています。少なくとも純資産総額には反映されているはずで、かつ、複利効果が得られるようにしているはずです。でも、総口数は増やしていません。

リターン比較

2010年1月5日から2018年12月28日までの比較です。9年間です。

リターン比較

赤のラインがeMAXIS先進国株式、緑のラインがTOKです。9年間で37.8%ポイントの差が生まれています。eMAXIS先進国株式の信託報酬は税抜き0.6%、TOKの経費率は0.25%です。これだけの差を産めるのは配当金以外に考えられません。

リターンの差

リターンの差

普通にリターンの差をプロットすると青のラインになります。右肩上がりで差が広がっています。

TOKの配当金

次はTOKの配当金を年率に直したグラフです。残念ながら2018年が含まれたグラフは見つかりませんでした。

TOKの配当金を年率に直したグラフ

引用:macrotrends

上記引用のリンク先も無効になっていました。

TOKの配当金は年率2.5%前後でした。ここから米国で10%課税された後に再投資されているはずです。つまり、TOKを米国でDRIPしたら年率2.25%程度リターンが改善され、複利効果も期待できると言えます。

TOKのリターンを増量

TOKのリターンを増量すると、青のラインの傾きが小さくなることが分かっています。TOKが配当金を再投資したのに近い状態を作るのです。

手作業で数値を調整した結果、年率2.5%増量したのが次のグラフです。

年率2.5%増量

次は年率2.7%増量したグラフです。

年率2.7%増量

これはやりすぎですかね。

信じるかどうかは別にして、おおむね期待する結果になりました。最初の比較で9年間で37.8%ポイントの差でしたね。単純に平均を求めると年率4.2%になります。TOKの配当金はそこまではないことが分かっているので、これは再投資した配当金にも複利効果が働いているのだと考えます。

効率の良い配当金再投資

VTなどの米国ETFを買っている人にとって配当金にかかる国内課税はうれしくないはずです。総じて、日本の証券会社で購入した米国ETFの再投資効率は悪いです。サクソバンク証券のDRIPはそれを改善しますが、日本の良質なインデックスファンドの再投資効率はもっと良いのです。

このことはもっと評価されるべきです。

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