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ニッセイ外国株式の信託報酬引き下げは賢明な判断だったのか

投稿日:2019年2月18日 更新日:

インデックス投資家のみなさん、来る2月27日は何の日だか知っていますか?スリムシリーズの第一陣が設定された日で、僕が集中投資しているスリム先進国株式は満2歳になります。三菱UFJ国際投信が受益者を焦らしている直販への参入を発表するならこの日よりもふさわしい日を思い付きません。僕も発表を楽しみにしています。

さて、スリム先進国株式の最大にして最強のライバルであるニッセイ外国株式が設定されたのは2013年12月でした。信託報酬は今では引いちゃいそうな税抜き0.39%でした。その後たわら先進国株式との競争で税抜き0.20%に下げ、スリム先進国株式への対抗で税抜き0.189%に下げました。

次はその税抜き信託報酬引き下げ履歴です。太字は設定日のものです。

税抜き信託報酬引き下げ履歴

そして2018年8月21日に税抜き0.1090%に下げました。この引き下げを発表したのは6月29日で、スリム先進国株式は(いつもセコいと批判する人がいますが)業界最安同率追従戦略で、ちゃっかり一足先に0.0005%ポイント下げました。ニッセイ外国株式は0.08%ポイント引き下げたわけですが、この信託報酬引き下げは賢明な判断だったでしょうか。

ニッセイ外国株式が失ったもの

信託報酬を引き下げる前日である2018年8月20日の純資産総額は966.25億円でした。引き下げ前のニッセイアセットマネジメント(委託会社)の取り分は0.089%でした。

信託報酬引き下げ

引用:ニュースリリース

つまり、引き下げ前のニッセイアセットマネジメントの売上規模は8,599万円でした。0.08%ポイントの信託報酬引き下げで、ニッセイアセットマネジメントの取り分は0.04475%ポイント下がりました。これは売上規模にして4,323万円を失うことを意味します。

そして現在の純資産総額は1,105.12億円なので、ニッセイアセットマネジメントの売上規模は4,890万円です。

表をよく見ると分かりますが、この信託報酬引き下げで販売会社に配慮したのでしょうか、引き下げ後の取り分は販売会社の方がニッセイアセットマネジメントよりも多くなっています。受益者から見て信託報酬が0.189%から0.109%に下がったのは42%減ですが、ニッセイアセットマネジメントの取り分はほぼ半減しています。

この信託報酬引き下げを決断するのは容易ではなかったでしょう。

ニッセイ外国株式が得たもの

受益者の信頼は直接測ることはできませんが、インデックスファンドの人気は総口数の推移に表れます。次はスリム先進国株式の設定日の総口数をゼロにしたグラフです。

スリム先進国株式設定後の総口数の推移

ではこれに恣意的にならないように注意しながら補助線を引きます。

補助線を追加

スリム先進国株式が信託報酬を大幅に引き下げた時期はグラフの異様な角度から分かると思います。その前後で総口数の増加率はわずかに下がっているように見えます。黄色の補助線は青の補助線より角度が寝ていますよね。

赤の矢印あたりで信託報酬がスリム先進国株式と並びました。その後の赤の補助線の増加率は改善されているように見えます。

でもこの変化が本当に、血の出るような思いで実施した信託報酬引き下げの効果なのかどうかは神様にしか分かりません。

FOY2018で2位になれたのは

Fund of the Year 2018でニッセイ外国株式はスリム先進国株式に続く2位になりましたが、信託報酬を引き下げていなかったら順位がどうなっていたかは誰にも分かりません。でも2位になるのは難しかった気はします。いくらFOYが限られた投信ブロガーによる投票であり、かつ、ニッセイアセットマネジメントの熱烈なファンが多数存在するとしてもです。

実際、ニッセイアセットマネジメントはこちらで受賞をアピールしています。

その金銭的な効果は知り得ませんが、ニッセイアセットマネジメントが歓迎していることは間違いないでしょう。

たわら先進国株式の選択

かつてローコストリーダーだった、たわら先進国株式は信託報酬引き下げ競争から脱落し、販路を金融機関の窓口に拡大する路線変更をしたようです。

信託報酬に敏感でない受益者も(まだ)多数存在するので、利潤を追求する企業にとってそのような選択もとりうる戦略のひとつです。でもたわら先進国株式の場合、明らかに人気に陰りが見られます。

次は同じ流儀でたわら先進国株式を追加したグラフです。

もし、ニッセイ外国株式が信託報酬を税抜き0.189%から引き下げていなかったら、たわら先進国株式と同じように人気に陰りが出たかどうかは誰にも分かりません。でも、ニッセイアセットマネジメントはそれを危惧したからこそ、信託報酬を引き下げたのではないでしょうか。売上が半減するにも関わらずです。

結論:賢明な判断でしょう

僕は素直に賢明な判断だったと思います。逆に、たわら先進国株式の選択は近視眼的で賢明とは言えないと思っています。

また、スリム先進国株式の受益者の立場では、切磋琢磨する良いライバルの存在は必須です。競争相手がいなくなれば、それ以上進んで信託報酬を引き下げる理由はなく、隠れコストの低減化の努力をする動機もなくなるからです。そのため、僕はスリム先進国株式を推してはいるものの、ニッセイ外国株式には強力なライバルでありスリム先進国株式の目標であり続けて欲しいです。それはもちろん、僕にとって好ましい結果が期待できるからです。

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