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【続編】スリム先進国株式のマザーファンドはなぜ売買比率が高いのか

投稿日:2019年2月21日 更新日:

次の記事でスリム先進国株式のマザーファンドの売買比率がなぜ高いのか検討しましたが、ほとんど分からずじまいでした。

このことが気になって熟睡できない夜が続いていましたが(ウソ)、eMAXIS先進国株式の運用報告書の最後のページにマザーファンドを買っている投資信託の一覧が記載されていることに気付きました。元本(純資産総額ではない)もあるので、2017年と2018年の運用報告書で元本の変化を見れば、絶対避けられない売買がどの程度あったかつかめるはずです。

おことわり

この記事の内容は素人による推測に基づいたもので、内容の正しさは非常に怪しいです。あくまで、僕がそのような推測をしたというだけですので、この記事がみなさんの投資行動に影響を与える場合はその是非をみなさん自身でご判断下さい。

処理は簡単ではありませんでした

残念ながらあの運用報告書のテキストはコピペ対策されていました。コピーできるように見えますが、ペーストすると文字化けします。全部で58銘柄もあるので手入力する気にはなれません。そこで、無料で使えるけどとても強力なOCRサービスの登場です。次の手順で処理しました。

  • 運用報告書の最後のページにある商品と元本の一覧を画像2枚で保存します。OCRに読ませるのに十分な大きさにするためです。
  • これを2018年と2017年の運用報告書について行います。画像は全部で4枚です。
  • 画像を上記OCRサービスに読ませます。テキストに変換してダウンロードします。
  • 商品名の読み間違いは無視します。数字は桁数と上位3桁は確認して手で修正します。良く1を7に読み間違えました。
  • 純資産総額の合計がほぼ一致することを確認します。
  • 商品名の順序違いなど(これはOCRの問題ではないです)を手で修正し、ひとつの表にまとめます。

結構大変な作業でした。あと1年度分を追加でやる気になれないですね。でもその手間に見合う結果が得られた気がします。

なお、2018年、2017年というのは運用報告書の公開年です。決算期間はこうです。

  • 2018年:2016年5月13日から2017年5月12日
  • 2017年:2015年5月13日から2016年5月12日

一覧表

でかいので2つに分割しました。

一覧表、前半

一覧表、後半

商品名、2018年の元本、2017年の元本、差額の絶対値、2018年の元本の合計に対する差額の比率です。

マザーファンドの元本そのものは2017年から2018年でたったの0.07%しか増えていません。でも各商品の元本の差だけで32%もあります。当然、決算期間中には買いもあれば売りもあるので、その期初と期末の単純な差より多くの売買をしているはずです。

2018年の運用報告書にあるマザーファンドの売買比率は0.89でした。0.89%ではなくて89%です。期初から期末の元本の差だけで32%ありますが、それだと期中の売買を積み上げると89%にもなってしまうのでしょうか。状況証拠的にはそうですが、確証はありません。

とんでもなく元本に変動のある商品がある

次は影響度が0.1%以上のものを、影響度の大きい順に並べました。

影響度の大きい順

多くは増加ですが、減少したものもあります。eMAXIS先進国株式は減少です。1位の影響度は10.98%もあります。この1位の適格機関投資家限定商品は1年間で元本を150億円減らしました。マザーファンドを利用している他の商品から見るとめいわくな存在と言えます。

このマザーファンドの純資産総額は3,468億円程度ありますが、スリム先進国株式は設定後2年で純資産総額を340億円に増やしましたから、人気のある商品はマザーファンドの純資産総額比で5%ぐらい、1年で増やせます。それを考えると、このマザーファンドの売買比率が高くなるのは避けられない気がします。

結論:そもそも無理な願望かも

マザーファンドは巨額な方が運用が安定しますし、固定費のようなものの負担率が下がるのでコスト的にも有利です。一方、売買比率は低い方が売買委託手数料と有価証券取引税で有利です。

スリム先進国株式の立場からすると、3,400億円程度あるマザーファンドを買いつつ、スリム先進国株式はしっかり純資産総額を増やすものの、マザーファンドに対して他に大きな売買が発生しない方が売買比率が下がって良いとなります。が、マザーファンドは多数の商品によって買い支えられているわけですから、なかなかそうはいきません。そのため、売買比率に下がって欲しいと思うのは、そもそも無理な願望かも知れません。

スリム先進国株式のマザーファンドの場合、特に売買比率の高い商品が多いのかも知れません。また、このマザーファンドの売買比率は三菱UFJ国際投信の努力でコントロールできるものではないので、待っていれば運営努力によって売買委託手数料と有価証券取引税が下がると期待しない方がいいと思いました。

2019年6月28日追記

三菱UFJ国際投信主催のブロガーミーティングのQ&Aにて次の質問をしました。

MSCIコクサイをベンチマークにしているマザーファンドの売買比率は非常に高いが、原因はベビーファンドの中にとんでもなく売買比率の高いものがあるから。では、売買比率に比例する手数料と税金は、どのようにベビーファンドに分配しているのでしょうか。ベビーファンドの純資産総額比でしょうか、ベビーファンドでの売買比率+定常の売買比率でしょうか。

ファンドマネージャーをされている方から頂いた回答です。

  • ベビーファンドの純資産総額比です。
  • ベビーファンドはマザーファンドに売却時信託財産留保額を入れるようにすることで、相応の負担をしてもらっている。

よって、前記1位の適格機関投資家限定商品は1年間で元本を150億円減らすことでマザーファンドに大きな影響を与えましたが、マザーファンドに信託財産留保額を残すことで相応の負担をし、ベビーファンドの純資産総額比で売買委託手数料と有価証券取引税が分配されても不公平のないようにしているということが分かりました。

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