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楽天全世界株式と本家VTのトータルリターンを比較しました

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このブログでは楽天全世界株式と本家VTのリターンを比較することで楽天全世界株式のトータルコストを推測して来ました。が、これまでのやり方には問題があることに気付きました。(つくづくアホだったと嘆いています。)

本家VTの取引価格には配当金が反映されていません。もらった配当金をどうするかは受益者に任されています。一方楽天全世界株式は、ありがたいことに、配当金を再投資してくれます。配当金の再投資により純資産が増え、増えた分も株価上昇の恩恵を受けることにより、とってもうれしい複利効果が得られます。しかもこの配当金の再投資には次の特徴があります。

  • 限りなく無駄のない、端株数対応のDRIPと同じ効果があります。
  • 国内で20.315%の課税がされることなく(繰り延べした状態)行われます。

このことはもっと評価されていいと思ってます。

この配当金の再投資効果が、楽天全世界株式のトータルコスト推測の邪魔をしてしまうことに遅ればせながら気付いたわけです。楽天全世界株式が毎営業日純資産総額から天引きしている運用コストの様子を把握するには、この再投資効果を除く必要があります。そこで、本家VTも配当金を無駄なく再投資したトータルリターンを生成することにしました。(VTのトータルリターンは一般には出回っていないはずです。)

VTのトータルリターンの作り方

次の手順で生成しました。

  • 楽天全世界株式の設定日が2017年9月29日なので、2018年10月1日に10,000円でVTを買ったことにします。扱う株数は「端株数」です。つまり、VTの取引価格が8,000円なら1.25株買ったことになります。
  • 配当金が出たら米国での10%課税後のドルを再投資します。税引き後の配当金でVTを端株数で買うのです。そうして保有株数を増やします。保有株数が増えるのは配当金を再投資した時だけです。
  • 円をドルに替える為替手数料もVTの購入手数料もゼロとします。
  • 評価額は円換算して求めます。
  • 評価額の推移を指数化します。

これを行うプログラムは次の記事のために苦労して作ったものを流用しました。

たとえると、河童証券がVTを買うだけのインデックスファンドを運用して、配当金の再投資までしますが、信託報酬も隠れコストもゼロ円の場合の基準価額の推移を生成するようなものです。そのため、このトータルリターンは現実にはありえない仮想的なものです。

本家VTのトータルリターンとの差の変化

次は楽天全世界株式の第一期決算期間の翌日である2018年7月18日から2019年2月28日までの、楽天全世界株式と本家VTのリターン比較です。正しくない比較結果です。

楽天全世界株式と本家VTのリターン比較

次は同じ比較をVTのトータルリターンで行ったものです。右軸のスケールは同じです。

赤の矢印のところで配当金を取り込んでいますが、楽天全世界株式と本家VTのトータルリターンで配当金を取り込むタイミングが違うため、このような鋭い山になります。この山は正常なものなので無視して下さい。

問題は緑の丸で囲ったところです。トータルリターンとの比較では見事に右肩下がりになっています。当然です。運用コストを毎営業日天引きされているのですからそうなります。

これで謎の現象は配当金の再投資によって生まれたものだと証明されました。(これで熟睡できます。)

回帰分析

2018年7月18日から2019年2月28日までのリターン差のデータから、配当金を取り込むタイミング違いによってできた山を取り除いて右肩下がりのラインに直したものをエクセルの回帰分析にかけました。

回帰分析結果

信頼性を示す重決定R2が0.9201と低めなのは、リターン差のラインの形状から納得できます。

回帰分析結果にある係数は1営業日のものなので246倍して年率換算すると0.245%になりました。この予想コストにVT(ETF)の経費率であった0.1%(現在は0.09%)を加えると、予想トータルコストは税込み0.345%になります。

税込み0.345%が本当だとすると高いでしょうか。目論見書上では実質的に負担する費用が税込み0.2296%だとうたっているので、それからすると高いです。でもその比率は0.345/0.2296=1.502倍で決して高くはありません。超ローコストインデックスファンドだと1.6倍はザラです。ただ、スリム先進国株式の推定トータルコストは税込み0.197%なので、投資先が違うとはいえそれと比べると税込み0.345%は低くはありません。

楽天全世界株式の費用に関する臨時レポートから計算されたトータルコストは税込み0.3430%でした。たまたまだと思いますが今回の推測値と符合します。なので、今回の比較結果には満足しています。

三重課税コストを考慮すると

楽天全世界株式は本家VT(ETF)を買うだけのインデックスファンドですから、VTが内包している三重課税問題を避けることができません。次の記事でVTの2018年の三重課税コストを0.1181%としました。

これは毎年変動しますが、それでも0.10%程度は実在すると思います。これを今回の推定トータルコスト税込み0.345%に加えると、税込み0.445%になります。

もし身内から質問されたら

インデックス投資の経験が数年ある身内から、全世界株式に投資したいけど楽天全世界株式とスリム全世界株式(オール・カントリー)のどちらが良いかと聞かれたら、僕は迷わずオール・カントリーを薦めます。次の2つが理由です。

  • これまでの状況を踏まえれば、オール・カントリーの方がトータルコストは安いに違いない。
  • オール・カントリーは将来信託報酬を引き下げる可能性が十分あるが、楽天全世界株式にはそれが期待できそうにない。

さらに僕はこう続けます。

「でも僕はスリム先進国株式しか買わないヘンタイだから自分で調べてから判断してね。」

よろしければ次の記事もご覧ください。

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