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インデックス投資

iシェアーズ米国株式は高コストなのでおすすめしません

投稿日:2019年4月22日 更新日:

iシェアーズ米国株式のベンチマークはS&P500種指数で、自社のETFであるIVVを買うだけのインデックスファンドです。iFree S&P500は現物株とIVVの両方を買いますが、現在でもIVVの比率が高いことがあり、現物株運用とは言い切れません。一方、スリムS&P500はETFは買っておらず、現物株運用です。

ETFを買うだけのインデックスファンドの場合、その運用は現物株を約500銘柄扱うよりもはるかに楽なはずです。運用コストも下げられるでしょう。でも運用報告書にある数値はすべてのコストを反映しているとは限りません。そのため、怪しさは残りますが、現実を知るにはリターン差を見るしかありません。

VOOトータルリターン

このブログではVOOのトータルリターンをETFの取引価格、配当金実績、円換算するTTMデータなどから生成しています。

  • 2011年年初に10,000円でVOOを買ったことにします。扱う株数は「端株数」です。つまり、VOOの取引価格が27,000円なら0.3703株買ったことになります。
  • 配当金が出たら米国での10%課税後のドルを再投資します。税引き後の配当金でVOOを端株数で買うのです。そうして保有株数を増やします。保有株数が増えるのは配当金を再投資した時だけです。
  • 円をドルに替える為替手数料もVOOの購入手数料もゼロとします。
  • 評価額は円換算して求めます。
  • 評価額の推移を指数化します。

たとえると、河童証券がVOOを買うだけのインデックスファンドを運用して、配当金の再投資までしますが、信託報酬も隠れコストもゼロ円の場合の基準価額の推移を生成するようなものです。そのため、このトータルリターンは現実にはありえない仮想的なものです。

iシェアーズ米国株式 vs VOOトータルリターン

iシェアーズ米国株式の設定直後を避けて2013年9月17日から2019年3月29日までの比較です。

iシェアーズ米国株式 vs VOOトータルリターン

赤のラインがVOOトータルリターン、緑のラインがiシェアーズ米国株式です。青のラインはリターン差で、VOOトータルリターンーiシェアーズ米国株式です。

リターン差が大きいです。

傾きから求めたトータルコストは

回帰分析しても信頼性が低くなるのは明らかなので、自分で補助線を引きました。

リターン差に補助線を引いた

2,020日間で8%程度の差が生まれています。1年間だと1.45%程度になります。あり得ないと思いませんか。でもリターン差の存在は事実です。

iFree S&P500 vs VOOトータルリターン

同じ比較をiFree S&P500で行います。iFree S&P500の設定直後を避けて2017年9月15日から2019年3月29日までの比較です。

iFree S&P500 vs VOOトータルリターン

このリターン差はiFree S&P500の運用報告書から計算されるトータルコストである税込み0.3723%に近いと考えています。

次は同じ期間のiシェアーズ米国株式とVOOトータルリターンの比較です。

ずいぶん様子が違いますね。青のラインだけを並べます。

青のラインだけを比較

iシェアーズ米国株式はうねりが大きいです。頑張って補助線を引きました。

控え目に見て561日間で0.9%の差が生まれています。1年間だと0.59%程度になります。

運用報告書

運用報告書にある数値から、iシェアーズ米国株式のトータルコストはIVVの経費率を含めて税込み0.45%と計算されます。次は隠れコストを比較した表です。

隠れコスト比較

とても低いです。が、計算されたトータルコストでは説明できないリターン差が現実にはあります。

iFree S&P500 vs iシェアーズ米国株式

ではiFree S&P500とiシェアーズ米国株式のリターンを比較します。

iFree S&P500 vs iシェアーズ米国株式

iFree S&P500のトータルコストは税込み0.3723%です。iシェアーズ米国株式のトータルコストは税込み0.45%ですから、その差は0.078%ポイントです。この比較期間である1年半で0.12%の差なら想定通りですが、それを大きく超える差があります。つまり、運用報告書にある数値から計算したトータルコストはあてになりません。

運用報告書のことは忘れて、リターン差だけで考えても、ローコストインデックスファンドの信託報酬程度の差が生まれています。iシェアーズ米国株式への投資は賢明とは言えません。

結論:おすすめしません

VOOトータルリターンとの比較、iFree S&P500との比較から、iシェアーズ米国株式には運用報告書にある数値では説明できないコストがかかっていると考えます。そのため、S&P500に投資するインデックスファンドを選ぶなら、iFree S&P500かスリムS&P500のどちらかが良いです。

現状では、スリムS&P500の方がわずかに低コストだと思われますが、その差はわずかです。

でも他の要素も考慮すると、スリムS&P500が良いです。他の要素の中には僕が意識しても取り除くことができない「バイアス」も含まれています。

売れていません

次はiシェアーズ米国株式とiFree S&P500の設定来の総口数の推移です。赤のラインがiシェアーズ米国株式です。

iシェアーズ米国株式とiFree S&P500の設定来の総口数の推移

後発のiFree S&P500にあっさり抜かれています。純資産総額は29億円ですが、人気のジャンあるであること、競合商品の売れ行きを考えると負けは明らかです。

ここにスリムS&P500をプロットすると「天国と地獄」が短期間で入れ替わることが分かります。青のラインがスリムS&P500です。

スリムS&P500もプロット

これはiFreeシリーズとスリムシリーズのブランド力の差によるものでしょうか。ローコストインデックスファンドの競争は厳しく結果は残酷です。

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