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楽天全世界株式と本家VTのトータルリターンを比較しました(3)

投稿日:2019年5月8日 更新日:

毎月1回楽天全世界株式と本家VTのトータルリターン比較をすることで、楽天全世界株式が純資産総額から毎営業日天引きしている運用コストの推移を確認しています。

楽天全世界株式はVTを買うだけのインデックスファンドなので、VTのトータルリターンとの差は楽天投信投資顧問が受益者に代わって本家VTを購入してインデックスファンドの形態で運用してくれていることへの対価です。

VTのトータルリターンの作り方

次の手順で生成しました。

  • 2010年1月5日に10,000円でVTを買ったことにします。扱う株数は「端株数」です。つまり、VTの取引価格が8,000円なら1.25株買ったことになります。
  • 配当金が出たら米国での10%課税後のドルを再投資します。税引き後の配当金でVTを端株数で買うのです。そうして保有株数を増やします。保有株数が増えるのは配当金を再投資した時だけです。
  • 円をドルに替える為替手数料もVTの購入手数料もゼロとします。
  • 評価額は適切な方法で円換算して求めます。
  • 評価額の推移を指数化します。

たとえると、河童証券がVTを買うだけのインデックスファンドを運用して、配当金の再投資までしますが、信託報酬も隠れコストもゼロ円の場合の基準価額の推移を生成するようなものです。そのため、このトータルリターンは現実にはありえない仮想的なものです。

本家VTのトータルリターンとの差の変化

次は楽天全世界株式の設定日直後を避けた2017年10月16日から2019年4月26日までの、楽天全世界株式と本家VTのトータルリターンとの比較です。

本家VTのトータルリターンとの差の変化

青のラインがリターンの差です。鋭いトゲは楽天全世界株式と本家VTのトータルリターンで配当金を取り込むタイミングが違うために生じたものです。年末年始の休みにあたったためです。正常ですから無視してください。

第一期決算期間に色を塗りました。

運用報告書から計算された楽天全世界株式の第一期決算期間におけるトータルコストは、本家VTの経費率を除いて税込み0.401%でした。が、本家VTのトータルリターンとの差は0.5%以上ありました。運用報告書にはすべてのコストを記載しなくても非難されませんし、運用上の問題で下方乖離してもそのことが説明されるとは限りません。楽天全世界株式の場合はされていませんので、下方乖離はなかったのでしょうか。(あったと思いますよ。)

確かなことは、本家VTの取引価格と配当金履歴から生成したトータルリターンから、運用報告書に記載されている数値以上の差が生まれているということです。

第二期決算期間は

次は第二期決算期間である2018年7月18日以降の比較です。右軸のスケールは同じです。

この期間で生じた差を1年に換算すると0.31%程度になりす。それにVT(ETF)の経費率であった0.1%(現在は0.09%)を加えると、予想トータルコストは税込み0.41%程度になります。え、驚くほど高かった第一期決算期間と変わらないじゃないですか。

でもこうやって計算した予想トータルコストと、第二期運用報告書が公開されてから計算したトータルコストは一致しないと思います。

運用報告書は信用できません

運用報告書にはすべてのコストが記載されているわけではないので、運用報告書にある数値からトータルコストを計算してもあてになりません。それよりごまかしの効かない基準価額を比較した方が確かです。ただし、比較対象がベンチマークに忠実であることが条件です。

VTのベンチマークはFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスです。これをベンチマークにしたインデックスファンドがあれば、それとリターン比較することで興味深い結果が得られますが、残念ながらありません。え、SBI全世界株式ですか。目論見書にはベンチマークがFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとありますが、中身は違います

楽天全世界株式の第二期運用報告書から計算されるトータルコストがどうなるかは分かりませんが、VTのトータルリターンとの差は(この様子なら)第一期よりも小さくなるはずです。それは純資産総額が増えて運用が安定し、また費用負担面で有利になったことによる効果です。

三重課税コストを考慮すると

楽天全世界株式は本家VT(ETF)を買うだけのインデックスファンドですから、VTが内包している三重課税問題を避けることができません。次の記事でVTの2018年の三重課税コストを0.1181%としました。

これは毎年変動しますが、それでも0.10%程度は実在すると思います。

現物株運用のスリム全世界株式(オール・カントリー)には三重課税問題は存在しないこと、おそらくトータルコストは楽天全世界株式ほど高くないと予想していることから(外れたごめんなさい)、楽天全世界株式かスリム全世界株式かで迷っているなら、僕はスリム全世界株式をおすすめします。

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