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楽天全米株式の運用コストも十分安くなりました

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楽天全米株式の現時点での費用明細を説明した臨時レポートが公開されました。第一期と比べて大幅に改善されています。この様子なら、第二期運用報告書から計算されるトータルコストも十分満足できるものになると思われます。

ただし、すべてのコストは運用報告書に記載される保証はなく、それは楽天全米株式にも言えると考えています。

楽天全米株式

次は第一期と第二期の隠れコスト比較です。臨時レポートにある数値を1年に換算して第二期の予想値としました。

第一期と第二期の隠れコスト比較

問題だった売買委託手数料が激減しています。その他は印刷費用ですが、これが第二期通して0になるか気になるところではありますが、隠れコストが第一期から大きく改善されることは間違いないでしょう。

第一期決算期間は292日でした。臨時レポートの計算期間は274日でした。それらの数値を単純に1年に引き伸ばすと、第一期のトータルコストはVTI(ETF)の経費率0.04%を加えて税込み0.302%でした。

第二期は最新の経費率である0.03%を加えて税込み0.221%と予想されます。十分安くなりましたが、目論見書にある素晴らし過ぎる数値を見るとちょっとがっかりします。

引用:目論見書

この税込み0.1696%はVTIの経費率を含んでいますが、隠れコストを含んでいません。だから「実質的に負担する」という表現はまぎらわしいです。でもこれがこの業界の現状で、他社も同様の表現をしています。

VTIのトータルリターンとの差

楽天全米株式はVTIを買うだけのインデックスファンドです。VTIはETFで取引価格は変動しますので、VTIのベンチマークと取引価格に差が生じてもそれは楽天全米株式の運用上の問題ではありません。

個人がVTIを買う場合とは規模が違いますが、円をドルに替えてVTIを取引価格のClose値で買っていることに変わりはありません。大きく異なるのは配当金の扱いです。配当金は米国で10%課税されますが、国内課税されることなく楽天全米株式が再投資しています。

どうしてそう断言できるか疑問に思う人もいるでしょう。それは、VTIの取引価格、VTIの配当金のデータ、ドル円の為替データから計算したVTIのトータルリターンと、楽天全米株式の基準価額のデータを比較した結果、そうでないと成立しないことが分かっているからです。

VTIのトータルリターンの作り方についてはこちらをご覧ください。

ところで、楽天全米株式の第一期の運用はひどかったです。次は楽天全米株式とVTIのトータルリターンの第一期の比較です。あえて楽天全米株式の設定日からとしています。

楽天全米株式とVTIのトータルリターンの第一期の比較

青のラインがリターン差です。設定日直後に大きく下がっていますが、こういうことは程度の差こそあれ多くのインデックスファンドに見られるので、許してあげたいです。

その後右肩下がりで推移しますが、この下がり具合は楽天全米株式固有の運用コストと明らかにされることのない何かを示しています。その何かというものの正体は分かりません。

確かなのは、このVTIのトータルリターンとの差は、楽天全米株式の運用報告書にある数値と大きく一致しないということです。どうしてでしょうか。

  • VTIのトータルリターンの生成方法が間違っている?それにしては青のラインはとてもきれいです。
  • 認識できていない理由により、VTIのトータルリターンから差が開くようになっている。

誰も答えなど教えてくれないとあきらめていましたが、楽天全世界株式について「楽天バンガードHEADS」に質問したら回答してくれそうなので期待しています。

次は臨時レポートの計算期間の比較です。縦のスケールは同じです。

臨時レポートの計算期間の比較

トゲは楽天全米株式の運用とは無関係なので無視して下さい。第一期と比べて下落率も変動率(揺れ)も小さいです。(が、この青のラインが示すトータルコストは、臨時レポートにある数値から計算したものよりも大きいです。)

ごまかしの効かない基準価額とVTIのトータルリターンとの比較から、楽天全米株式の第二期運用コストは第一期のそれより少ないと断言していいでしょう。その、明らかにされることのない何かがあるとしても、です。

あてにならない運用報告書

運用報告書にある隠れコストの数値があてにならないのは、困ったことですが事実です。スリム先進国株式もたわら先進国株式もニッセイ外国株式もそうなので、あなたが惚れ込んでいるかも知れないあのインデックスファンドだってどうだか分かりません。

同じことは楽天全世界株式、楽天全米株式にも言えるでしょう。

運用報告書にある数値を鵜呑みにしないで、ごまかしの効かない基準価額を比較するのが良いと思っていますが、残念ながら楽天全米株式と比較する対象がありません。楽天全米株式のベンチマークはCRSP USトータル・マーケット・インデックスですが、これをベンチマークにしているインデックスファンドを知りません。

そのため現状では、公式発表である臨時レポートや運用報告書にある数値が現実に近いものと信じるしかありません。

楽天全米株式は良い投資対象か?

VTIをインデックスファンドとして買えることにメリットを感じるのなら、間違いなく素晴らしい投資先です。間違っても自分でVTIを買おうなどとは思わないことです。海外ETFマニアの甘言に惑わされると苦労した上に損しますよ。

全米株式への投資で、十分に分散されているものにS&P500があります。現状コスト面でiFree S&P500かスリムS&P500の二択です(この2つにリターン差はほとんどありません)。iFree S&P500のトータルコストは(運用報告書を信用するなら)税込み0.372%なので、スリムS&P500もその程度になると思われます。

ただし、スリムS&P500の運用報告書が公開された時にそれから計算したトータルコストが、iFree S&P500の運用報告書から計算したものとほぼ同じになるとは限りません。ごまかしの効かない基準価額に差がなくてもです。なんと「公正、公平でない」商慣習でしょう。

VTには三重課税問題があるため、楽天全世界株式はスリム全世界株式(オール・カントリー)より不利ですが、VTIには三重課税問題がありません。よって、ベンチマークがS&P500種指数でもCRSP USトータル・マーケット・インデックスでも良いのであれば、楽天全米株式は(全米株式に投資したい人にとって)コスト競争力がある良い投資対象と言えます。

よろしければ次の記事もご覧ください。

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