インデックス投資

S&P500配当貴族はS&P500よりハイリターンか

2019年5月18日

次の記事でS&P500配当貴族指数をベンチマークにしているインデックスファンドを比較しました。

S&P500配当貴族指数はS&P500構成銘柄のうち、過去25年間連続して毎年増配している優良大型株を投資対象にしています。いわば有名進学校の選抜クラスみたいなものです。

ではその選抜クラスの生徒たち(約55名)のパフォーマンスは学年全体(約500名)よりも優秀でしょうか。

NOBL

S&P500配当貴族指数をベンチマークにしているETFに、ProShares社のNOBLがあります。経費率は0.35%です。S&P500種指数をベンチマークにしているVanguard社のETFであるVOOの経費率はたったの0.03%ですから、11倍も高いです。

でも、高い経費率と55銘柄に均等配分で投資するリスクの高さを負担してでも、満足できるリターンが得られれば良いのです。

とは言うものの、僕は筋金入りの海外ETF嫌いなので、NOBLを取り上げたのはS&P500配当貴族指数の実力を知るためです。この記事ではVOOと比較していますが、経費率の違いは考慮していませんのでご注意下さい。

VOO vs NOBL

次はVOOとNOBLの取引価格の比較です。配当金を含まず、円換算したものです。

VOO vs NOBL

赤のラインがVOO、緑のラインがNOBLです。青のラインがリターン差で、VOOーNOBLです。

青のラインがプラス圏にある時はVOOの方がリターンが高いです。時期によって有利不利が変わります。

でも配当貴族と比較するなら配当金を含めて評価すべきでしょう。

トータルリターン

このブログでは、ETFの取引価格、配当金実績、ドル円の為替データから配当金を再投資したトータルリターンを独自に生成しています。

  • 扱う株数は「端株数」です。
  • 配当金が出たら米国での10%課税後のドルを再投資します。
  • 円をドルに替える為替手数料もETFの購入手数料もゼロとします。

たとえると、河童証券がETFを買うだけのインデックスファンドを運用して、配当金の再投資までしますが、信託報酬も隠れコストもゼロ円の場合の基準価額の推移を生成するようなものです。そのため、このトータルリターンは現実にはありえない仮想的なものです。

VOO vs VOOトータルリターン

次は2014年1月から2019年4月末までのVOOとVOOトータルリターンの比較です。

VOO vs VOOトータルリターン

青のラインは複利効果により弓なりに曲がっています。

VOOのトータルリターンは2011年1月から生成していますので、そこから比較すると配当金再投資の破壊的な効果が実感できます。

VOO vs VOOトータルリターン、2011年1月から

この破壊的な効果は配当金に国内課税せず、端株数対応で再投資した結果ですが、日本の普通のインデックスファンドはこれを受益者のために静かに行ってくれています。

NOBL vs NOBLトータルリターン

NOBL vs NOBLトータルリターン

配当金の再投資効果は実感できますが、僕はもっと大きな差を期待していました。何か処理を間違えたかと思ったぐらいです。

配当貴族の配当金は大して多くない

NOBLとVOOの配当金実績データと取引データから10%の米国課税前の配当金率を調べました。次のグラフを作るのに手作業がたくさん必要でした。次回同じような手作業をやることになったら面倒でもプログラムを書きます。

配当金実績比較

青のラインがNOBL、オレンジのラインがVOOです。配当金の推移も選抜クラス対学年全体らしいです。

結論としては2014年以降の配当金実績を見る限り、配当貴族の配当金は大して多くないと言えます。

VOOトータルリターン vs NOBLトータルリターン

お待たせしました。トータルリターン比較です。

VOOトータルリターン vs NOBLトータルリターン

取引価格の比較結果とほとんど変わりません。長かった前振りはこの比較結果の妥当性を示すためのものでした。

結論

これは僕の考えです。

  • 配当貴族は大したことないです。名前負けしています。
  • 普通にS&P500で十分ではないでしょうか。
  • もっと比較期間が長くなれば、つまり将来は、名前負けしない差が生まれるかも知れません。

わざわざ選抜クラスに投資するほどの価値はないと思いました。

おまけ

次はNOBLトータルリターンとSMT米国株式配当貴族インデックスの比較です。

SMT米国株式配当貴族インデックスとNOBLはベンチマークが同じであること以外は無関係なので、この比較はあそびです。

NOBLトータルリターンとSMT米国株式配当貴族インデックスの比較

想定通り、SMT米国株式配当貴族インデックスの運用コストの高さが認識できます。

次はNOBLトータルリターンとFunds-i 米国株式配当貴族の比較です。

NOBLトータルリターンとFunds-i 米国株式配当貴族の比較

こちらも想定通り、Funds-i 米国株式配当貴族の運用コストが最近改善されてきたことが認識できます。

この比較結果には、あそびとは言え、とても満足しています。

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