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スリム全世界株式(オール・カントリー)のトータルコストは期待よりわずかに高い水準でした

投稿日:2019年7月4日 更新日:

スリム全世界株式(オール・カントリー)は三菱UFJ国際投信が勝負にこだわったインデックスファンドです。国内株式部分のベンチマークをTOPIXにすると既存のマザーファンドを利用して簡単に組成できましたが、「国内株式をTOPIXで代用するのは潔しとしない」としてMSCI ACWIを選択しました。

MSCI ACWIの国内株式部分はMSCIジャパンですが、三菱UFJ国際投信はそのマザーファンドを運用していなかったのでわざわざ新設しました。TOPIXで代用する方がはるかに楽な道だったはずですが、あえて困難な(投資額が大きくなる)道を選択したわけです。

このブログでは時々スリム全世界株式(オール・カントリー)の状態を確認していました。順調でした。

先日第一期運用報告書が公開されましたが、それから計算したトータルコストは期待通りの低水準でした。設定当初、新設したMSCIジャパンマザーファンドのコスト負担を心配する声もありましたが、三菱UFJ国際投信はうまく切り抜けたようです。

おや、言っていることがブログタイトルと違うじゃないか、ええそうです。厳しい目で見ると、期待よりわずかに高い水準でした。でも99%の人から見れば、期待通りの低水準と言っていいです。

トータルコスト比較

スリム全世界株式と同じMSCI ACWIをベンチマークにしているSSGA全世界株式と比較します。

トータルコスト比較

SSGA全世界株式はスリムシリーズの第一陣が設定されてから半年程度後に設定されたにも関わらず、信託報酬が税込み0.5184%とやる気がありません。また、僕が嫌いな解約時信託財産留保額が0.3%必要です。一方のスリム全世界株式は信託報酬が税込み0.15336%とやる気まんまんです。

スリム全世界株式の隠れコストは税込み0.0969%、SSGA全世界株式は0.0900%とほぼ同じでした。結果、スリム全世界株式のトータルコストは税込み0.2503%と期待通りの低水準です。

次は隠れコストの明細です。

隠れコストの明細

合計はほぼ同じですが、コストがかかっている項目は異なります。

期待通りの低水準だと言えるわけ

スリム全世界株式(除く日本)のベンチマークはMSCI ACWI ex Japanで、スリム全世界株式(オール・カントリー)から文字通り日本を除いたものです。それと比較してみます。

スリム全世界株式(除く日本)と比較

税込み信託報酬は同じ、税込み隠れコストはオール・カントリーの方が0.0045%ポイント高いです。

次は隠れコストの明細です。左側がオール・カントリーです。

隠れコストの明細

最新の月報によると、各地域への投資比率はこうなっています。

隠れコストのかさむ新興国比率はオール・カントリーの方がわずかに低いので、その観点からはオール・カントリーの方が有利と言えます。でも国内株式部分が新設したMSCIジャパンマザーファンドであることを考えると、期待通りの低水準と言って良いと思います。

もしも国内株式部分がTOPIXだったら

オール・カントリーの国内株式部分7.2%をTOPIXで代用したらトータルコストはどうなるか試算しました。

先日公開された運用報告書から計算された、各資産にだけ投資するスリムシリーズの税込み隠れコストはこうなっています。

前記MSCI ACWIの地域比率をあてはめると、税込み隠れコストは0.0822%になりました。オール・カントリーの税込み隠れコストは0.0969%ですから、もしもオール・カントリーをTOPIXで組成していたら、計算上のトータルコストは0.0147%ポイント安くなったことが期待できます。(あくまで計算上の話です。)「厳しい目で見ると、期待よりわずかに高い水準でした」としたのはそのためです。

でも、控えめに言っても、スリムTOPIXの隠れコストと新設されたMSCIジャパン部分で負担した隠れコストをそのまま比較するのは乱暴過ぎます。

それに、もしもオール・カントリーの国内株式部分がTOPIXだったらとか言う仮定の話をするよりも、運用上有利になる第二期以降における低コスト化を求める(期待する)方が建設的です。

スリム全世界株式(オール・カントリー) vs SSGA全世界株式

オール・カントリーの設定日直後を避けて2018年11月15日からの比較です。

この比較期間で0.2%ポイント程度の差が生まれています。年率換算すると0.32%ポイントになります。オール・カントリーとSSGA全世界株式のトータルコスト差は0.3581%ポイントなので、このリターン差は順当だと言っていいでしょう。

日本株式インデックスマザーファンド

オール・カントリーのために新設されたMSCIジャパン指数をベンチマークにするマザーファンドの名称です。運用報告書の該当部分にある、次の記述が気になりました。

引用:運用報告書

ベンチマークは配当込みですが、0.4%程度の上方乖離があり、その理由は「銘柄選択要因」とあります。たとえ上方乖離であってもこれは好ましくないのでは?と素人的に思ってしまいます。

また、このマザーファンドはオール・カントリー専用ではありませんでした。「MSCIジャパン・インデックスファンド(適格機関投資家限定)」でも利用されていました。ベビーファンドが増えればマザーファンドの純資産総額も増え、運用コスト的に有利になるので、そうやって活用されるのは当然ですね。

結論

ブログタイトルは「スリム全世界株式(オール・カントリー)のトータルコストは期待通りの低水準でした」と読み替えて下さい。

全世界株式に投資したい人にとって、オール・カントリーは良い選択肢になります。ベンチマークにこだわりがないか、VTという名前を聞いても心がときめかないなら、楽天全世界株式よりも良いと思います。

ベンチマークが異なるため、スリム全世界株式(オール・カントリー)と楽天全世界株式のリターンを比較してどちらがよりローコストかを論じることはできません。でも運用レポートや運用報告書から計算した推定トータルコストは、オール・カントリーの方が低いです。オール・カントリーは税込み0.2503%ですが、楽天全世界株式は0.312%で、さらに三重課税問題があります。

一方、あのVTをインデックスファンドで買えることに喜びを感じるのであれば、楽天全世界株式で良いと思います。

なお、僕は自分の存命中の国内株式、新興国株式への投資が報われる気がしないので、オール・カントリーには投資しません。スリム先進国株式への集中投資を続けます。

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