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野村つみたて外国株投信の隠れコストは本当に安いのか

投稿日:2019年7月13日 更新日:

わずか数年前までは、運用報告書で公開される隠れコストの数値は正しいと信じられていました。現在、それは明確に否定されています。その状況が「不公平・不公正」であることも認められています。ですが、それを改善するには金融庁が運用報告書に記載する隠れコストの詳細を再定義して、運用会社に守らせる必要があります。

さて、先日野村つみたて外国株投信の第二期運用報告書が公開されました。隠れコストは期待通りの低水準でした。でも過去に次の記事に書いたようなことがありました。

運用報告書にある数値を信じるなら、野村つみたて外国株投信の隠れコストはスリム全世界株式(除く日本)の半分以下です。本当にそんなに安いのでしょうか。

おことわり

この記事ではごまかしの効かない基準価額データと運用報告書にある数値から「ある推理」をしています。それが正しいかどうかは野村アセットマネジメントにしか分かりません。

よって、その推理方法、導いている結論の正しさを保証するものではありません。

トータルコスト比較

次は野村つみたて外国株投信、スリム全世界株式(除く日本)、eMAXIS全世界株式のトータルコスト比較です。

野村つみたて外国株投信、スリム全世界株式(除く日本)、eMAXIS全世界株式のトータルコスト比較

野村つみたて外国株投信とスリム全世界株式(除く日本)のトータルコストはほぼ同じです。野村つみたて外国株投信は(第一期決算期間もそうでしたが)隠れコストが異様に安いです。

決算期間が同じではありませんが、スリム全世界株式(除く日本)の隠れコストは、同じマザーファンドを利用する先輩格のeMAXIS全世界株式よりわずかに高いです。

次は隠れコストの明細です。

隠れコストの明細

次は野村つみたて外国株投信の第二期決算期間と、スリム全世界株式(除く日本)の第一期決算期間が重なっている、2018年5月15日から2019年4月25日までのリターン比較です。

2018年5月15日から2019年4月25日までのリターン比較

青のラインはリターン差で、スリム全世界株式(除く日本)ー野村つみたて外国株投信です。変動していますが、右肩上がりでも右肩下がりでもないので、トータルコストに有意差はないと思われます。

2018年の世界同時株安が始まった頃にリターン差が開いていますが、どうしてそうなったかは分かりません。正確なことは野村アセットマネジメントの中の人しか知らないでしょう。

このように、野村つみたて外国株投信とスリム全世界株式(除く日本)のリターン比較だと運用報告書の内容は正しいと思えます。つまり、野村つみたて外国株投信の隠れコストは本当に安いとなります。

スリム全世界株式(除く日本) vs eMAXIS全世界株式

eMAXIS全世界株式には「除く日本」というカッコ書きがありませんが、ベンチマークはスリム全世界株式(除く日本)と同じです。トータルコストには約0.49%ポイントの差があります。

次はリターン比較です。

トータルコストに0.49%ポイントも差があるので、346日で0.45%ポイントほどのリターン差が生まれています。年率換算すると0.475%ポイントになるのでほぼ期待通りです。

次はスリム全世界株式(除く日本)のトータルコストを0.49%ポイント増量したものとのリターン比較です。

0.49%ポイント増量したものとのリターン比較

増量し過ぎたようです。次は0.46%ポイント増量したものです。

0.46%ポイント増量したものとのリターン比較

これぐらいが適量のようです。(そもそもこの方法で青のラインをフラットにできなくてもそれはしょうがないです。)

野村つみたて外国株投信 vs eMAXIS全世界株式

同じコスト増量を野村つみたて外国株投信でやります。次は0.46%ポイント増量したものです。

0.46%ポイント増量

増量しすぎですね。次は0.42%ポイント増量したものです。

0.42%ポイント増量

この程度が適量に思えます。

0.04%ポイントの謎

スリム全世界株式(除く日本)と野村つみたて外国株投信のリターン比較だと気付きませんが、eMAXIS全世界株式との比較だと0.04%ポイント程度の差があるように思えます。これが妥当な指摘なのか、言いがかりなのかは分かりません。

eMAXIS先進国株式 vs Funds-i 外国株式

Funds-i 外国株式のマザーファンドは、野村つみたて外国株投信のMSCIコクサイ部分のマザーファンドと同じです。Funds-i 外国株式の運用報告書によると税込み隠れコストはわずか0.03%です。驚異的な安さですが、それぐらい安くないと野村つみたて外国株投信の隠れコストを0.0401%にできないでしょう。

eMAXIS先進国株式とFunds-i 外国株式の運用報告書によると、決算期間が重なっている2018年1月30日から2018年9月6日のトータルコスト差はぴったり0.1%ポイントでした。次はその期間のリターン比較です。

eMAXIS先進国株式 vs Funds-i 外国株式

青のラインはFudns-i 外国株式ーeMAXIS先進国株式です。トータルコストはFunds-i 外国株式の方が0.1%ポイント安いのですが、現実のリターンはそうなっていません。青のラインはほぼフラットです。

その1年前の期間のトータルコスト差は0.103%ポイントですので、2017年1月30日から比較します。(比較期間を通してトータルコスト差は約0.1%ポイントのはずです。)

2017年1月27日から比較

比較期間は585日あるので、運用報告書通りなら0.16%ポイント程度のリターン差が生まれていいはずです。が、その1/3程度しかありませんし、青のラインからは確かなリターン差があるようには見えません。

この比較結果から、僕はFunds-i 外国株式の運用報告書はあてにならないと思うのですが、この見方は正しくないでしょうか。

結論

野村つみたて外国株投信の第二期決算期間と、スリム全世界株式(除く日本)の第一期決算期間が重なっている期間の比較では、微妙な変動はあるもののトータルコストに有意差はないと思われます。それは運用報告書から計算したトータルコストに符号するので、運用報告書の内容は信頼できると言えるでしょう。

が、野村つみたて外国株投信の隠れコストの異様な安さは本当なのか?と言う問いには謎が残りました。すっきりしませんね。

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