インデックス投資

iFree NEXT NASDAQ100とQQQのリターンを比較しました

投稿日:2019年7月17日 更新日:

コメント欄で質問を頂きました。内容を要約するとこうなります。

  • コア運用でスリム先進国株式やS&P500に投資していますが、サテライト運用でパフォーマンスの良いナスダック100への投資を考えています。
  • iFree NEXT NASDAQ100は信託報酬が高く、一方のQQQは少額投資だと手数料負けが課題でしたが、取引手数料の下限が撤廃されたので、どちらかへの投資を開始したいです。
  • QQQはSBI証券での毎月5万円から10万円程度の購入を考えています。iFree NEXT NASDAQ100とどちらが儲かるでしょうか。

iFree NEXT NASDAQ100は設定されたのが2018年8月末なのでまだ10ヶ月しか運用されておらず、十分なデータがあるとは言えませんが調べてみることにしました。

QQQ

QQQはインベスコ・パワーシェアーズ・キャピタル・マネジメントが運用するETFです。NASDAQ100指数に連動します。

  • 投資対象の半分強がハイテク企業です。配当金が少なく、キャピタルゲイン(取引価格の上昇)狙いでの投資となります。
  • 経費率は0.20%です。低くはありません。
  • 現在の取引価格は193ドルです。1ドル108円として20,844円です。毎月の予算が5万円なら2株ずつの購入になります。

iFree NEXT NASDAQ100

NASDAQ100指数をベンチマークにするインデックスファンドです。2018年8月31日に設定されました。NASDAQ100に手軽に投資したい人にとってはありがたい存在のはずです。

  • 信託報酬は税込み0.486%です。微妙な設定です。
  • 解約時信託財産留保額はなく、信託期間は無期限です。

最新の月次レポートによると、91.5%がQQQ、4.6%がNASDAQ 100 E-MINI(先物)です。ほぼQQQを買うだけのインデックスファンドだと言うと怒られるでしょうか。でも現物株を買わずにETFだけで組成していることを考えると、信託報酬はもう少し安くして欲しかったところです。需要を考慮するとこれが限界だったのかも知れません。

少ない配当金

VT、VTI、VOOなどは年率2%程度(米国課税前)の配当金が期待できますが、QQQの配当金はとても少ないです。

次は2017年以降の配当金利率の推移です。(年率換算していません。)

2017年以降の配当金利率の推移

エクセルが勝手に日付を増やしていますが、配当は年4回です。1回あたり0.2%程度です。上記期間の平均を年率換算すると0.87%でした。

配当金が少ない上に取引価格が高いので、QQQに投資して配当金を再投資するにはかなりの元本が必要になります。

リターンの比較方法

次の条件で比較します。

  • 国内の特定口座での比較です。
  • iFree NEXT NASDAQ100またはQQQを購入する月額予算を5万円とします。
  • iFree NEXT NASDAQ100の設定日翌月から毎月初に積み立てします。SBI証券を利用します。
  • 円をドルに転換する為替手数料は4銭、購入時手数料は購入代金の0.45%で最低0セント、最高20ドルです。
  • 毎月の購入予算5万円ぴったりにはETFを買えませんが、端数は翌月に回しません。
  • QQQの保有株数に応じてもらえる配当金に10%の米国課税を適用、さらに20.315%の国内課税を適用します。
  • 配当金がQQQの1株の取引価格以上貯まったら、毎月初の積み立て時にまとめてQQQを購入することで配当金の再投資を行います。(SBI証券の定期買付サービスの設定変更が必要です。)
  • iFree NEXT NASDAQ100の積み立て金額は、QQQと比較するため、QQQの購入にかかった費用(=購入代金+為替手数料+購入時手数料)とします。
  • 外国税額控除は無視します。

リターンの比較結果

比較結果

青のラインは仕組み通り0.5%あたりからスタートしています。iFree NEXT NASDAQ100の設定直後から比較しているので、最初の1、2ヶ月の動きはおおらかな気持ちで見て下さい。

青のラインは右肩下がりで推移しています。次の理由により、この傾向は比較期間が長くなっても続くと思われます。

  • iFree NEXT NASDAQ100の運用コストが大きいです。信託報酬だけで税込み0.486%あります。隠れコストは運用報告書が未公開なので不明ですが、iFree NEXT NASDAQ100の運用コストはQQQの経費率にまるまるプラスされて作用するはずです。
  • iFree NEXT NASDAQ100の配当金再投資効率はインデックスファンドゆえに高いわけですが、配当金の利率が低いのでVTやVTIと比べるとリターン向上への寄与度が低いです。

2019年6月末の税引き後評価額の差は5,730円、1.38%になり、iFree NEXT NASDAQ100の方が儲かりました。なお、QQQから得た配当金の合計は円換算するとたったの1,362円でした。

1,000万円一括投資した場合

では比較期間の最初に1,000万円を一括投資したらどうなるでしょうか。QQQの追加購入は貯めた配当金が1株の取引価格以上になった時だけ行います。

1,000万円一括投資した場合

次の記事で検証した通りの結果になりました。

青のラインが右肩下がりでマイナス圏を推移するのは、iFree NEXT NASDAQ100の運用コストの負担の方が、配当金再投資効果と課税の繰り延べ効果より大きいためだと思われます。税引き後評価額の差は-17,176円、-0.18%で、QQQの方が得する結果になりました。ただし、その評価額を円で手にするには取引手数料と為替手数料が必要です。

1,000万円を一括投資して、この比較期間でもらった配当金は(円換算すると)合計55,644円でした。やっと2株追加購入できました。

結論:QQQの方がリターンが高いです

僕が筋金入りの海外ETF嫌いなことを知っている人には驚きの結果ですが、ご質問者への回答は「長期投資を前提とするならQQQの方が儲かる」です。その理由です。

  • 取引手数料の下限が撤廃されたので、毎月の予算が5万円で2株しか買わない少額取引であっても「手数料負け」しなくなりました。
  • 年間のQQQの購入額が50万円だとすると、元本は10年で500万円、20年で1,000万円になります。いつ頃からかは分かりませんが、途中でQQQの方が儲かる状態になるはずです。

また、QQQの方が儲かるとは言っても海外ETFを自分で買うことの面倒くささを考え、総合的に判断してインデックスファンドを選択するという考え方もあるでしょう。

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