インデックス投資

スリム先進国株式とスリム米国株式(S&P500)のどちらがおすすめですか

投稿日:2019年7月18日 更新日:

MSCIコクサイに投資するなら、コスト面で判断するとスリム先進国株式かニッセイ外国株式の二択になります。僕は別の要素も考慮するとスリム先進国株式一択で良いと考えていますが、これはポジショントークと言われます。別の要素については次の記事に書きました。

S&P500に投資するなら、コスト面で判断するとiFree S&P500かスリム米国株式の二択になりますが、僕はスリム米国株式の一択で良いと考えています。(これもポジショントークです。)

では、スリム先進国株式とスリム米国株式のどちらが良いでしょうか。判断に迷う人も少なくないと思われます。投信ブロガーによって立ち位置(ポジション)が異なっており、意見が割れます。

  • 過去のパフォーマンスを見ればS&P500の圧勝、MSCIコクサイで米国株式以外に投資するなんてムダ。
  • 米国一国集中投資はリスクが高すぎるから全世界株式に幅広く投資した方が良い。

前者の主張は明確です。それに比べると後者の主張は少々あいまいです。全世界株式に投資した方が良いとするなら、スリム先進国株式よりもスリム全世界株式(オール・カントリー)の方が良い選択肢と言えます。

スリムシリーズを地域分散の度合いで見ると、集中度の高い順にこうなります。

スリム米国株式>スリム先進国株式>スリム全世界株式(除く日本)>スリム全世界株式(オール・カントリー)>スリム全世界株式(3地域均等型)

どれを嗜好するかは投信ブロガーによって変わります。僕は次の理由からスリム先進国株式への集中投資を選択しました。

  • 米国株式への集中投資は自分のリスク許容度を超えてしまう。
  • 新興国株式と国内株式に投資しても自分の存命中に報われると思えない。

前者は感覚的なものです。後者は過去の実績データからそう判断しました。

もしもスリム米国株式が2001年に設定されていたら

S&P500種指数をベンチマークにしているETFにIVVがあります。これの実績データを使ってスリム米国株式の偽物を生成しました。

  • 2001年1月5日に10,000円でIVVを買ったことにします。扱う株数は「端株数」で、1株未満の端数も無駄なく買えます。
  • 配当金が出たら米国での10%課税後のドルを再投資します。税引き後の配当金でIVVを端株数で買うのです。そうして保有株数を増やします。保有株数が増えるのは配当金を再投資した時だけです。
  • 円をドルに替える為替手数料もIVVの購入手数料もゼロとします。
  • 評価額は円換算して求めます。
  • 評価額の推移を指数化します。

こうして生成したIVVのトータルリターンはスリム米国株式の信託報酬+隠れコスト分高い(良い)ので、応分のコストを増量します。コストの増量によってリターンが劣化します。ここでは年率0.31%増量しました。

次はスリム米国株式の本物と偽物のリターン比較です。

スリムS&P500の本物と偽物のリターン比較

青のラインがリターン差です。ほぼフラットです。大きなヒゲは配当金を取り込む日の違いによるものなので無視してください。

日興インデックスファンド海外株式と比較

MSCIコクサイをベンチマークにしているインデックスファンドで古くから運用されている日興インデックスファンド海外株式と比較します。設定日である2001年10月17日から2019年6月末までの比較です。17年半です。

日興インデックスファンド海外株式と比較

赤のラインがスリム米国株式偽物、緑のラインが日興インデックスファンド海外株式です。パット見S&P500の圧勝ですが、2011年頃まではそうでもありませんでした。

直近4年程度の米国株式一強時代が今後も続くと思うか、それは楽観的すぎると思うか、難しい判断になりますね。未来は誰にも分からないので、期待を込めてどちらかに賭けるしかありません。

なお、偽物ではありますがスリム米国株式の年平均リターンは11.6%(205.5%÷17.7年)もありました。日興インデックスファンド海外株式の年平均リターンは8.5%でした。グラフを見て分かる通り大きな暴落と低迷時期を含んでなおそれだけのリターンがあったのです。このリターンの高さが利益の源泉ですが、特性を理解しようとしない人、株価の変動を受け入れられない人には味方してくれません。

積立シミュレーション

2002年年初から17年半、毎月初に5万円積立投資を継続したシミュレーションです。

2002年年初から17年半、毎月初に5万円積立投資を継続したシミュレーション

元本は1,050万円です。税引き前評価額は、スリム米国株式は2,689万円に、先進国株式は2,146万円になりました。リターンは年率換算で8.92%と5.97%でした。積立投資でこれだけの高いリターンが得られれば満足できるでしょう。

結論

これから20年、30年、若い人なら40年以上の長期投資になりますが、世界経済がどうなろうとも決して売却しないで買い持ちできると思える方を選択するのが良いです。余裕資金がなくて積立投資を一時的に停止するのは問題ありませんが、途中で売却すべきではありません。大きな果実を手に入れる最良の手段は買い持ちです。

スリム米国株式とスリム先進国株式で考えると、投資対象はどちらも素晴らしく、十分高いリターンが期待できます。どちらを選択した場合も、これから何度も経験するであろう暴落とそこからの回復の過程において、選択しなかった方と比べてパフォーマンスが見劣りするから乗り換えたいと思わないことです。

現実問題としては、それはとても難しいと思われます。そもそも、経験なしにこれから先何十年も続くことの選択をして、それをずっと守れと言う方が無理かも知れません。では、途中で投資対象を変更するとしても、先に選択した投資済みのものは買い持ちした方が儲かると思います。それは、どちらも大きな変動や低迷時期があったとしても、長期になればなるほど基準価額は過去より上がっており、それが大きな利益を生むと期待できるからです。

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