インデックス投資

楽天全世界株式とスリム全世界株式(オール・カントリー)のどちらが良いか迷っている人へ

ローコストインデックスファンドにおいて全世界株式の人気に火を付けたのは楽天全世界株式です。VTというブランド力がその背景にあったことは疑いようがありません。そして三菱UFJ国際投信は13ヶ月後にスリム全世界株式(オール・カントリー)を(遅ればせながら)設定しましたが、ベンチマークは楽天全世界株式とは異なるMSCI ACWIを選択しました。

さらに先日、アセットマネジメントOneがたわら全世界株式を新規設定すると発表して話題になりました。ベンチマークはMSCI ACWIです。(ニッセイアセットマネジメントがどう出るかは密かな楽しみです。)

次は楽天全世界株式とスリム全世界株式(オール・カントリー)の設定来の総口数の推移です。

楽天全世界株式とスリム全世界株式(オール・カントリー)の設定来の総口数の推移

緑のラインのオール・カントリーは確実に人気を獲得できてはいるものの、現在のペースでは永久に赤のラインの楽天全世界株式に追いつけません。それは次の記事で予想した通りです。

楽天全世界株式の方が人気なのは分かりました。でもオール・カントリーとどちらが良いのか迷っている人も少なくないと思われます。この記事ではおそらく他所では行われていない比較方法でどちらが有利かお教えします。

おことわり

実データを元に同じ計算をした結果を使っていますが「偽物」を生成する際のコスト増量、リターン増量は目分量です。他にやりようがないためです。そこには僕の感情が混入する余地がありますし、そもそも、該当するETFのトータルリターンから偽物を生成した結果を比較することに拒否感を覚える人もいるかも知れません。

結論も、それを導いた過程も気に入らなければ無視して下さい。

楽天全世界株式 vs VTトータルリターン

楽天全世界株式はVT(ETF)を買うだけのインデックスファンドです。VTの取引価格、配当金実績、ドル円換算データから生成したVTトータルリターンとの差は、楽天全世界株式固有の運用コストと考えられます。このブログではそれを根拠に楽天全世界株式のトータルコストを推測しています。

逆に、VTトータルリターンのコストを増量することで過去にさかのぼって楽天全世界株式のリターンを推測できると思っています。この記事では楽天全世界株式偽物とします。

次は直近1年間の本物と偽物の比較です。偽物はコストを年率0.30%ポイント増量しています。

VTトータルリターンのコストを増量

リターン差を示す青のラインはほぼフラットです。

スリム全世界株式(オール・カントリー) vs ACWIトータルリターン

次の記事でオール・カントリーとACWIトータルリターンの関係について検討しました。

僕は何も手心を加えていませんが、オール・カントリーのリターンはACWIトータルリターンより高く、それはACWI(ETF)の経費率とオール・カントリーの運用報告書から計算したトータルリターンと符合します。

次はオール・カントリーの設定直後を避けた2018年11月15日からのオール・カントリーとACWIトータルリターンの比較です。

オール・カントリーとACWIトータルリターンの比較

青のラインはプラス圏にあることの方が多いです。次はACWIトータルリターンのリターンを年率0.15%ポイント増量したものとの比較です。

ACWIトータルリターンのリターンを年率0.15%ポイント増量したものとの比較

年率0.15%ポイントの増量が適切かどうかについては異論もあるでしょうが、とりあえずこれで比較します。

2010年年初からの比較

偽物同士の比較です。ドキドキしますか。

オール・カントリー偽物 vs 楽天全世界株式偽物

青のラインはオール・カントリー偽物ー楽天全世界株式偽物です。2011年までは互角でしたが、その後はオール・カントリー偽物の方がリターンが高いです。

ACWIトータルリターンと比較

ACWIトータルリターンのリターンを増量してオール・カントリーの偽物を生成しましたが、それを疑問に思う人もいることでしょう。次はACWIトータルリターンと、楽天全世界株式偽物の比較です。

ACWIトータルリターンと、楽天全世界株式偽物の比較

青のラインはわずかに下方向にシフトしましたが、依然、オール・カントリーの方が有利であることを示しています。

VTトータルリターンと比較

楽天全世界株式偽物を生成するのに運用コストを増量しているのが気に入らないですか。次はACWIトータルリターンとVTトータルリターンの比較です。僕の目分量による操作は入っていません。

ACWIトータルリターン vs VTトータルリターン

明らかにVTトータルリターンの方が有利です。でもこうなった理由のほとんどは、経費率の違いだと思います。(現在の)VTの経費率はたったの0.09%ですが、ACWIの経費率は0.31%もあります。2010年から現在までの経費率の推移までは調べられませんでしたが、2010年のVTの経費率は0.30%もしたようです。

それで結果としてはどちらが良いの?

  • VTまたは楽天VTという単語に心がときめくなら、楽天全世界株式でいいでしょう。その方が暴落時に心が乱れる可能性が減るからです。(オール・カントリーを選択しても買い持ちできなければ意味がありません。)
  • どちらかのベンチマークに好き嫌いがあるなら、好きな方を選んで下さい。以下同文です。
  • VTには三重課税問題があること、楽天全世界株式の実際の運用コストは公表されているレポートから計算したものより高いと思われることから、僕はオール・カントリーの方がローコストだと思っています。それを信じるなら、オール・カントリーの方がいいでしょう。
  • スリムシリーズが好きなら、オール・カントリー一択で後悔することはないでしょう。

迷いは解消されたでしょうか。

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