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インデックス投資

株価の下落を待ってから買う方法は積立投資より儲かるのか

投稿日:2019年8月12日 更新日:

インデックス投資において利益率は平均取得価額と現在の基準価額の比だけで決まります。その投資にかけた期間も買い方も関係ありません。そのため、利益率を上げたければ基準価額が下がっている時に買うのが、相対的に有利な買い方と言えます。

一方、売却時に手にできる利益を増やすには元本(投資総額)を大きくする必要があります。利益率を誰かと競うわけではないでしょうから、無理のない投資で元本を増やし、投資対象の期待リターンを得ることで資産形成するのが基本となります。

つみたてNISAやiDeCoでは定期的な積立投資が基本となるため、株価の下落を待ってから買う方法は馴染みません。でもそれら非課税枠を満たしてもまだ入金力に余裕がある場合、特定口座で株価の下落を待ってから買うのは一概に悪いと言えない気がしませんか。もしそれを実践したら、普通の積立投資より儲かるのか検証しました。

比較方法

投資対象のインデックスファンドについて、過去5年間普通に毎月初5万円積立投資した場合と、基準価額が下落している時だけ投資した場合の、2019年7月末時点の利益率を比較します。

基準価額が下落している時だけ投資するルールはこうです。

  • 毎月5万円の投資資金が得られます。その月に投資条件を満たさなくて買いを行わなかった場合、投資資金は翌月以降に繰り越します。
  • 基準価額が2014年8月1日を開始点として、直近の最高値から10%以上下落しており、かつ、投資資金が5万円以上余っている場合は5万円投資します。この判断は毎営業日行います。
  • 投資資金の前借りはしません。直近の最高値から10%以上下落していない時に投資することもありません。

eMAXIS先進国株式

MSCIコクサイを代表してeMAXIS先進国株式に登場して頂きます。次は基準価額の推移です。

eMAXIS先進国株式の基準価額

次は直近の最高値からの下落率をプロットしたものです。10%以上下落しているところに青い丸を付けました。

eMAXIS先進国株式の下落率

次は普通に積立投資した場合です。

eMAXIS先進国株式、普通の積立投資

次は下落を待ってから投資した場合です。元本を示す灰色のラインが上昇しているところで投資をしています。フラットなところは入金力を温存しています。

eMAXIS先進国株式、下落を待ってから投資

投資資金が25万円余っています。利益率は積立投資の21.4%に対して下落待ち投資は25.8%とより儲かりました。

スリムS&P500

スリムS&P500は2018年7月に設定されたので過去5年間のデータがありません。そこでこのブログで良く使っている方法で生成した偽物に参加して頂きます。次は基準価額の推移です。

スリムS&P500、基準価額

次は直近の最高値からの下落率をプロットしたものです。10%以上下落しているところに青い丸を付けました。

スリムS&P500、下落率

次は普通に積立投資した場合です。

スリムS&P500、普通に積立投資

次は下落を待ってから投資した場合です。

スリムS&P500、下落を待ってから投資

投資資金が15万円余っています。利益率は積立投資の31.0%に対して下落待ち投資は33.1%とより儲かりました。

楽天全世界株式

楽天全世界株式は2017年9月に設定されたので過去5年間のデータがありません。そこでこのブログで良く使っている方法で生成した偽物に参加して頂きます。次は基準価額の推移です。

楽天全世界株式、基準価額

次は直近の最高値からの下落率をプロットしたものです。10%以上下落しているところに青い丸を付けました。

楽天全世界株式、下落率

次は普通に積立投資した場合です。

次は下落を待ってから投資した場合です。

投資資金が15万円余っています。利益率は積立投資の29.9%に対して下落待ち投資は32.4%とより儲かりました。

eMAXISバランス(8資産均等型)

8資産均等型バランスファンドは株式100%のものより下落率が小さいので、ルールを変更しないとうまく行きません。次は基準価額の推移です。

eMAXISバランス(8資産均等型)、基準価額

次は直近の最高値からの下落率をプロットしたものです。10%以上下落しているところに青い丸を付けました。

eMAXISバランス(8資産均等型)、下落率

次は普通に積立投資した場合です。

eMAXISバランス(8資産均等型)、積立投資

次は下落を待ってから投資した場合です。

eMAXISバランス(8資産均等型)、下落を待ってから投資

投資資金が145万円も余っています。利益率は積立投資の11.0%に対して下落待ち投資は19.8%と大幅に儲かりましたが、これでは利益の金額が少なくなってしまいます。明らかな機会損失です。

次はルールを変更して直近の最高値から5%以上下落している時に5万円投資するようにしたものです。

eMAXISバランス(8資産均等型)、ルール変更

投資資金が30万円余っています。利益率は積立投資の11.0%に対して下落待ち投資は13.4%とより儲かりました。

結論

下落待ち投資は効果的だったかどうかだけで評価するなら、効果的でした。その手間に値するだけかどうかは人によります。

登場したインデックスファンドの過去5年間の基準価額には、どれも大きく下落した時期がありました。もし変動しながらも10%以上下落することなく、右肩上がりで基準価額が上昇した場合、この下落待ち投資は機会損失で終わります。

現実の世界では時々10%以上の下落は(株式100%なら)普通に起こりますが、未来のことは分かりません。ですから、この下落待ち投資がうまく行く保証はありません。

ルールはシンプルだし、投資資金の前借りはしないので、次のことを守れる人なら誰でも実行可能です。

  • 毎営業日基準価額と投資資金残高を確認して投資するかどうか判断できる。
  • それを飽きることなく毎営業日延々と継続できる。

突然10%以上下落することはまずないので、毎営業日・・・というのは誇張された表現ですが、よほどのマニアでないとできないでしょう。直近の最高値からの下落率は自分で計算しないといけませんし。

このように考えることもできます。「あれだけ手間のかかる下落待ち投資は普通の積立投資より圧倒的に儲かるわけではない。」そうですね。普通の積立投資でも十分儲かりますね。

ということで、積立投資教の信者らしく、積立投資が多くの人にとって最適解であることを結論にします。

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