インデックス投資

楽天証券の0.048%とSBI証券の0.03%:ポイント再投資が生み出す差は想像を超えています

2019年9月7日

楽天証券でマネーブリッジを利用して投資信託を保有すると、保有資産10万円ごとに毎月楽天スーパーポイントが4ポイント付与されます。10万円未満の端数を無視すると年率0.048%です。SBI証券だと保有資産に対してある比率でTポイントが付与されますが、その比率は投資信託によって変わります。ローコスト投信ほど比率が下がります。(現在の一覧はこちら。)

コスト意識の高い、賢明なインデックス投資家は同じベンチマークに投資するなら、基本的によりローコストな商品を選択するものです。が、保有資産額に応じて付与されるポイントを考慮して証券会社を選択しているでしょうか。していないなら絶対にすべきです。確実に得しますし、わずかな信託報酬の取り分から受益者にポイントを還元してくれている企業努力に応えたいものです。

次の表にあげた商品のポイント付与率は、楽天証券なら年率0.048%ですが、SBI証券だと年率0.03%です。

超ローコスト投信とポイント付与

赤字の商品は、楽天証券だとポイント付与によりまさに赤字になります。信託報酬のうちの販売会社の取り分よりポイント付与率の方が高いからです。そうでない商品も、ポイント付与後の売上は、最後の列が示す通り、楽天証券はSBI証券の1/10しかありません。あり得ないと思いませんか。

でも楽天証券の0.048%とSBI証券の0.03%の差はわずか0.018%ポイントでしかありません。年間の平均評価額が1,000万円で1,800円しか変わりません。100万円ならたったの180円です。大した差じゃないからSBI証券でいいやと思った方、ポイント再投資が生み出す効果をナメています。でも無理もありません。それは想像を超えているからです。

比較方法

保有資産に応じて付与されるポイントを再投資した場合にどのような差が生まれるかシミュレーションで確認します。

  • 2018年年初から毎月初5万円を特定口座で積み立てます。
  • 指定の期待リターンで数学的に生成した基準価額を使います。
  • 翌月から、先月の平均評価額に応じて付与されたポイントを毎月初に予算5万円に加えて再投資します。(ここは現実とちょっと違います。)
  • 投資期間20年で税引き後評価額がどうなるか比較します。

楽天証券でポイント再投資 vs ポイント再投資なし

まず楽天証券で年率0.048%のポイントを再投資した場合と、ポイント再投資がない場合を比較します。期待リターンは年率4%です。

楽天証券でポイント再投資 vs ポイント再投資なし

赤のラインが再投資あり、緑のラインが再投資なしです。税引き後の評価額です。青のラインは税引き後評価額の差です。

ポイントの再投資により税引き後で93,760円多く儲かりました。再投資なしより0.55%儲かったことになります。1年あたりに直すと4,688円になります。え、年間の平均評価額が1,000万円で4,800円分のポイントしかもらえないんですよ。おかしくないですか?

なお、税引き後評価額の利益率は再投資なしの方がわずかに高いですが、これは計算ミスではありません。

ポイント再投資が生む複利効果

楽天証券で保有資産に応じて毎月もらえるポイントを再投資すると、年率0.048%で毎月複利で元本を増やせます。元本に期待リターンを乗じたものが評価額になり、評価額に応じて毎月ポイントが付与されます。

上記シミュレーションは期待リターン4%で資産が増え続ける、現実にはありえないものですが、仕組みはシミュレーション通りです。上記シミュレーションがおかしく思えるのは、人の頭がついてこれないからです。

楽天証券 vs SBI証券

では楽天証券で年率0.048%のポイントを再投資した場合と、SBI証券で年率0.03%のポイントを再投資した場合を比較します。期待リターンは年率4%です。

*グラフの右軸の単位が%ポイントになっていますが、正しくは%です。

楽天証券 vs SBI証券

楽天証券の方が税引き後で34,930円多く儲かりました。税引き後リターンがSBI証券より0.20%高かったことになります。

20年積立投資して元本1,200万円(ポイント再投資分を除きます)、税引き後評価額が1,700万円を超えました。それだけ儲かった時の34,930円は気にならない金額でしょうか。僕は気になります。

ポイント差0.018%ポイント

楽天証券とSBI証券で付与されるポイントの差はわずか年率0.018%ポイントでしかありません。が、ポイント再投資による複利効果は強烈です。次のグラフはポイント再投資後の元本の差をプロットしたものです。

ポイント差0.018%ポイントが生む元本の差

年率0.018%ポイントの違いは長期投資だと馬鹿にならないのです。

超ローコスト投信なら楽天証券一択

この記事ではSBI証券と比較しましたが、超ローコスト投信の保有でもらえるポイントについて言うと他の証券会社は話になりません。現状無視できます。

iDeCo口座ではもらえません

楽天証券もSBI証券も、特定口座とNISA口座で保有資産額に応じたポイントが付与されますが、残念なことにiDeCo口座は対象外です。ここはまだ競争の余地がありますね。

現実にはポイント再投資は難しい

ここまで再投資効果を絶賛しておいて気が引けますが、現実にはこのポイント再投資は難しいです。付与されるポイントは評価額と共に変動しますし、毎月適宜再投資するのはめんどうです。でもまとめて1年に1回再投資するよりは、毎月ちまちま再投資した方が儲かります。

僕は楽天証券にポイントの自動再投資プログラムの実装を切望しています。毎月ポイントが付与される都度指定した投信を(100ポイント以上の場合に限り)自動で買い付けてくれるというものです。

でもこれを待ってるままではもったいないので、次のようにします。

  • スリム先進国株式を特定口座で楽天カード決済で5万円積み立てているのとは別に、特定口座で積み立て設定を追加します。(普通にできます。)
  • 積み立て額は現在付与されているポイントに近い金額にします。
  • 時々積み立て額を見直します。

僕は特定口座と一般NISA口座でスリム先進国株式を920万円ほど保有しています。この資産から直近で付与されたポイントはこうでした。

楽天証券からもらったポイント

そこで400円から手動設定による自動ポイント再投資を開始します。

楽天証券はいつまで耐えられるか

楽天証券はSBI証券と違って商品の信託報酬に関わらず年率0.048%固定です。SBIアセットマネジメントが信託報酬のさらなる引き下げ競争に参加したこともあり、楽天証券の取り分よりもポイント付与の方が多い、単独で見ると明らかに赤字の商品が今後増えるのは必至です。楽天証券はいつまでこの年率0.048%固定を継続できるでしょうか。

証券会社の規模、売上で見るとSBI証券がダントツ1位で、楽天証券はSBI証券との競争上その程度のポイント付与など気にしていないかも知れません。僕は楽天証券の大盤振る舞いのサービスを目一杯享受しているので、このまま大盤振る舞いを継続して欲しいと願っています。

赤のラインが見えない

コメント欄で質問を頂きました。どのグラフも赤のラインが全く見えないけど誤りではないか?

掲載したグラフのスケールだと、評価額の差は評価額の大きさに比べて小さいので赤のラインの上に緑のラインが重なってしまっています。グラフを拡大すると見えてきます。

 

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