インデックス投資

一般人がVT、VTI、VOOを自分で買うことのデメリットを分かりやすく解説します

2019年9月11日

僕は筋金入りの海外ETF嫌いです。そして一般人がETFマニアの甘言に乗せられて、VTやVTIやVOOなどの米国籍ETFを自分で買うのを見てられない性格です。インデックス投資ブログを幅広く読まれている方なら、自分で判断できると思いますが、そうでなくて限られたブログからしか情報を得ていない場合、知らないことの怖さを後で思い知ることになるかも知れません。

あなたの投資可能金額が月額5万円から10万円なら、米国籍ETFは買わない方がいいです。ベンチマーク的に次の商品で良いなら、インデックスファンドを選択した方が圧倒的に有利です。

  • 楽天全世界株式
  • スリム全世界株式(オール・カントリー)
  • たわら全世界株式
  • 楽天全米株式
  • スリムS&P500
  • iFree S&P500
  • SBIバンガードS&P500

ベンチマークあるいは投資対象としてインデックスファンドにお目当てのものがなく、デメリットを承知の上で米国籍ETFを買いたいのであれば、それはそれで良いと思います。

また、もし年間数千万円を投資できる余裕資金と度胸があるなら、話は別なのでここでブラウザーの戻るボタンを押されて結構です。

以下、米国籍ETFを単にETFと表現します。

一株単位でしか買えないことで生じる機会損失

ETFは株式の一種なので、一株単位でしか買えません。

  • VTは現在75ドル程度なので7,950円の倍数でしか買えません。
  • VTIは現在151ドル程度なので16,006円の倍数でしか買えません。
  • VOOは現在185ドル程度なので19,610円の倍数でしか買えません。

毎月5万円で積立投資したいと思っても、それで買える株数しか買えません。インデックスファンドならぴったり5万円だけ買えますから、ETFを買う場合に出る端数は機会損失となります。何故ならリスク資産への資金投入は、統計的には、早ければ早いほど良いとされるからです。

たとえば毎月5万円の予算でVTIを買おうとしても現在の株価では3株しか買えないため2,000円程度余ります。その2,000円はインデックスファンドなら余ることなくリスク資産に投入されるのです。

投資予算を余らせることによる機会損失、もったいないと思いませんか。

円をドルに替えるための為替手数料が必要

コメント欄で為替手数料の間違いを指摘して頂きました。45銭ではなくて25銭でした。

ETFを買うには円をドルに替える必要があります。その際の為替手数料は、一般的には1ドルあたり25銭です。SBI証券と住信SBIネット銀行のあわせ技で4銭です。(1銭は0.01円です。)

VTIを3株、48,000円分買うには453ドル程度必要で、為替手数料は203円程度または18円程度(4銭の場合)必要です。この為替手数料によるロスは1ドル106円の場合で0.42%または0.038%です。

インデックスファンドの場合、為替手数料は運用コストに含まれていて、別途請求されることはありません。また、取引の規模が違うので1ドルあたり25銭とかいうサラ金みたいな手数料率ではないと言われています。

高率の為替手数料、もったいないと思いませんか。

購入時手数料が必要

購入時手数料は楽天証券、SBI証券、マネックス証券だと取引金額の0.45%(税抜き)です。上限は20ドル、下限は最近撤廃されました。

VTIを3株買うには2.2ドル程度かかります。負担率は税込み0.486%です。4,445ドル(約47万円)以上買うのであれば上限20ドルにより負担率は減ります。つまり一度に買う金額が5万円とか10万円とか20万円だと負担率は税込み0.486%です。

インデックスファンドも一昔前は購入時手数料数%が当たり前だったようですが、最近のローコストインデックスファンドはノーロードと呼ばれる購入時手数料がかからないものが普通です。そして、ノーロードはつみたてNISAの要件のひとつです。

税込み0.486%の購入時手数料、もったいないと思いませんか。

配当金に国内課税されます

VT、VTI、VOOを保有すると年4回配当金が出ます。配当金は米国で10%課税後に国内で20.315%課税されてからドルのまま証券会社の口座に入金されます。それらETFを買う目的が資産形成であるなら、配当金は速やかに再投資した方が良いです。配当金の再投資による複利効果が期待できるからです。

良質なインデックスファンドの場合、配当金は分配しないで再投資されます。その際、国内課税は適用されません。

非課税口座でない場合、売却益への譲渡税課税により、繰り延べた配当金への課税が行われます。最終的には国内課税されるものの、課税の繰り延べ+複利効果は馬鹿になりません。

配当金への即時国内課税、もったいないと思いませんか。

一株単位でしか再投資できません

ETFは一株単位でしか買えませんから、配当金の再投資も一株単位でしかできません。

次は過去3年間に毎月初5万円の予算でVT、VTI、VOOを購入した場合(端数は翌月に回しません)に、配当金の再投資を何回(何株)できたかをまとめたものです。

配当金の再投資を何回できたかをまとめたもの

配当金は配当金の額✕保有株数ー税額で決まります。取引価格が安い方が再投資しやすいです。3年間でVTは5株、VTIは2株再投資できましたが、VOOは1株しかできませんでした。配当金は再投資できるまで証券口座に残り、それはきっとほとんど利を生みませんから、インデックスファンドに比べて機会損失になります。

インデックスファンドの場合、100円から1円単位で投資できるのと同様に、配当金の再投資も無駄なく行われます。配当金の再投資で機会損失は発生しません。

一株単位でしか再投資できないなんて、もったいないと思いませんか。

積み立てシミュレーション

一般人シリーズからいくつかご紹介します。

売却時にも手数料が必要

あなたの存命中かどうかは別にして、いつかはETFを売却することになるでしょう。一株単位でしか売却できませんが、それは大した制約ではないと思います。問題は、売却時にも取引手数料がかかることです。負担率は税込み0.486%です。4,445ドル(約47万円)以上まとめて売るのであれば、上限20ドルにより負担率は減ります。

インデックスファンドの場合、解約時信託財産留保額がゼロなら(売却時手数料はきっとないので)売却時に費用は発生しません。最近のローコストインデックスファンドだと解約時信託財産留保額はゼロだと思います。そのため少額から気軽に売却できます。ETFの場合、手数料のことが気になって少額での売却に気乗りしないかも知れません。

売却時の手数料、もったいないと思いませんか。

ドルを円に替えるための為替手数料が必要

日本で生活するのなら、ETFを売却後、ドルを円に替えることになるでしょう。その際の為替手数料は、一般的には1ドルあたり25銭です。4銭にはできないと思います。

この為替手数料によるロスは1ドル106円の場合で0.42%です。

高率の為替手数料、もったいないと思いませんか。

三重課税問題

もうお腹いっぱいだと思いますが、VTのように米国籍ETFで米国以外に投資するものには三重課税問題が存在します。これは都市伝説ではありません。

VTの年次レポートにその存在(の元となる二重課税)が明記されています。

この三重課税問題、ややこしいです。

  • 米国株式にしか投資しないVTIやVOOには三重課税問題はありません。
  • VTを買うだけのインデックスファンドである楽天全世界株式にも三重課税問題は存在します。
  • スリム先進国株式やスリムオール・カントリーなどETFを買わない、現物株運用のインデックスファンドには三重課税問題は存在しません。
  • SBI新興国株式のような、ETFを買うだけのインデックスファンドにも三重課税問題は存在します。

吐きそうですか。

結論

それらのデメリットを考慮してもなお、ETFのガチホ中は超低率の経費率しかかからないメリットを重視するとか、大金を投入後にETFから得られる配当金を再投資する気はなく、嬉々として消費に回す(配当金生活)など、立場によってはETFの方が有利という人もいるでしょう。

どちらに投資しようと好きにすればいいです。ETFを自分で買うことのデメリットを理解さえしていれば。自己責任で自分の資金を投入するのですから。

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