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iFree年金バランスをつみたてNISA非適格で組成したのは正解だったのか

2019年9月12日

iFree年金バランスを覚えていますか?設定されてから1年が経過しましたが、設定当初を除いて投信ブログで取り上げられた記憶がほとんどありません。設定当初は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のポートフォリオを真似る斬新さが話題になりましたが、すぐに忘れ去られたような印象です。

純資産総額はたったの2.2億円しかありません。苦戦している楽天バランス(均等型)が4.2億円なので、バランスファンドとしては明らかに不人気です。ローコストバランスファンドで人気の高いスリムバランス(8資産均等型)は320億円あります。

iFree年金バランスは信託報酬税込み0.17172%で設定されました。当時のスリムバランス(8資産均等型)と同率だったのですが、スリムバランス(8資産均等型)の現在の信託報酬は税込み0.1512%に引き下げられています。iFree年金バランスに追随を期待するのは無理というものです。

iFree年金バランス

iFree年金バランスは、GPIFの基本ポートフォリオを模倣します。株式と債券の比率が1:1です。

GPIFの基本ポートフォリオ

引用:目論見書

僕らの年金を運用しているGPIFと同じポートフォリオだから安心だとか良さそうだとか思ってもらうことを期待して組成したと想像されます。それ以外にそうする根拠が見当たりません。

でもiFree年金バランスの投資先はGPIFのそれと同じではありません。(同じにするのは無理もあるでしょうから同じでなければいけないとは思いませんが。)

  • GPIFの外国株式には新興国が含まれますが、iFree年金バランスには含まれません。新興国を混ぜようと思えば簡単に混ぜられたはずなので、その程度の違いは無視していいと判断したのでしょう。
  • 国内債券部分がアクティブファンドです。そのためiFree年金バランスはつみたてNISA適格になれません。

国内債券部分を素直にiFree日本債券マザーファンドを買うようにすれば、問題なくつみたてNISA適格にできたはずです。各資産の比率をGPIFに合わせて変更すること自体は、つみたてNISAの要件内でできます。

つみたてNISA適格でも組入比率の変更は可能

つみたてNISAの要件に、指定されたベンチマークを組み合わせる際にその比率を運用途中で変更してはならないと書かれていません。実際、SBI資産設計オープン(つみたてNISA対応型)は組入比率が固定ではありませんが、名前が示す通りつみたてNISA適格です。

SBI資産設計オープン(つみたてNISA対応型)

引用:目論見書

そのため、大和証券投資信託委託株式会社が国内債券部分をわざわざアクティブファンドにして、つみたてNISA非適格にした理由が僕には理解できません。失礼ながら愚かな選択でしょう。

もちろん、国内債券部分のベンチマークをNOMURA-BPI総合指数にして、つみたてNISA適格にしていたところで純資産総額は大して変わらなかったかも知れません。

トータルコスト

設定されて1年ですが、決算日の関係でもう第一期運用報告書が公開されています。

トータルコスト

隠れコストはとても低く、トータルコストは税込み0.195%と低廉です。楽天バランス3姉妹が高コストだったのとは対照的です。

組成内容が大きく違うので横並びで比較はできませんけども、iFree年金バランスはコスト的には期待通りだと言えるでしょう。

リターン比較

iFree年金バランスの設定直後を避けた2018年9月12日から2019年9月6日までで比較します。比較期間が約1年と短いですが、傾向は分かるはずです。

iFree年金バランス vs セゾングローバルバランスファンド

バランスファンドのリターン比較をするなら、キング・オブ・バランスファンドであるセゾングローバルバランスファンドに登場してもらわないわけには行きません。高コストゆえ今から投資対象にできないとしてもです。

iFree年金バランス vs セゾングローバルバランスファンド

この比較期間では大差ありません。

iFree年金バランス vs スリムバランス(8資産均等型)

iFree年金バランス vs スリムバランス(8資産均等型)

この比較期間だとスリムバランス(8資産均等型)の圧勝でした。これはたまたま8資産均等型の良さが強く表れたためでしょう。

iFree年金バランス vs 楽天バランス(均等型)

この比較期間だと前半は大差なし、後半は楽天バランス(均等型)の方が好調でした。

iFree年金バランス vs つみたて4資産均等バランス

びっくりするほど差がありません。

つみたて4資産均等バランスはeMAXISバランス(4資産均等型)の派生商品で、スリムシリーズには設定がない変わり種です。

主要4資産に均等に投資します。新興国は対象外です。

引用:目論見書

もちろんつみたてNISA適格です。(つみたてんとうシリーズには、つみたてNISA適格商品しかありません。)

売れ行き

次は勝ち組を除いた商品の、設定来の総口数の推移です。

設定来の総口数の推移

緑のラインがつみたて4資産均等バランス、青のラインが楽天バランス(均等型)、赤のラインがiFree年金バランスです。iFree年金バランスの不人気ぶりが分かります。

結論

売れなくても良いと思って組成するとは考えにくいので、iFree年金バランスもそれなりの人気の獲得を目指して組成されたのだと思います。が、現状明らかに不人気ですし、今後も厳しいと想像します。

国内債券部分をアクティブファンドにしてわざわざつみたてNISA非適格にしたわけですが、僕には賢明な判断だったとは思えません。人気を獲得する上でマイナス要因にしかならないからです。

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