インデックス投資

SBIバンガードS&P500の登場後に受益者が見せた反応

2019年10月13日

税込み信託報酬0.0938%という衝撃的な安さで登場したSBIバンガードS&P500は、設定日までに16.38億円の資金を集めました。幸先良いスタートを切ったと言っていいです。(ただし、その一部は運営側の初期投資かも知れません。)

直接のライバルは楽天全米株式とスリム全米株式になります。次は信託報酬+ETFの経費率で見ると、SBIバンガードS&P500の安さが目立ちます。(スリム米国株式は現物株運用でETFは買っていません。)

隠れコストが判明するのは第一期運用報告書が公開されてからなので、信託報酬が安いからと言って設定直後に飛びつくと後悔するというのは良くある話です。そのため、いわゆる他人にファーストペンギンの役割を果たして欲しくてべた褒めするけど自分はしばらく様子を見るって人もいるかも知れません。

次の記事でライバル商品の受益者がどのような反応を見せたか調べました。

その後どうなったでしょうか。SBIバンガードS&P500が登場しても信託報酬を対抗値下げしないことを嫌気して、乗り換え始めたでしょうか。

グラフの見方

グラフは2つ一組です。最初のは設定来の総口数の推移です。2つめは7月からの総口数の推移で、左端の総口数をゼロにしたものです。SBIバンガードS&P500が発表された8月27日以降を黄色で塗っています。データの右端は10月11日ですが、グラフには余白を追加しています。

なお、総口数の推移には説明を思い付かないパターンも散見されるので、解釈は単純にはできない点に注意してください。

スリム米国株式(S&P500)

スリム米国株式(S&P500)

設定来、順調に総口数を増やしてきました。青の丸で囲ったところで増加が止まっているように見えますが、これはGWに株式市場が10連休だったためです。気になるのは黄色の丸で囲ったところです。

スリム米国株式(S&P500)、7月以降

明らかに増加ペースが衰えていましたが、10月からは盛り返し気味です。でも、このままスリム米国株式の対抗値下げが発表されないままだと危ないかも知れません。

楽天全米株式

楽天全米株式

楽天全米株式は青の丸で囲った時期に勢いに衰えが見られましたが、その後盛り返しています。僕にはその理由が思い当たりません。気になるのは黄色の丸で囲ったところです。

楽天全米株式、7月以降

黄色に塗った部分、スリム米国株式にそっくりです。明らかに増加ペースが衰えていましたが、10月からは盛り返し気味です。

楽天全米株式は設定されてから2年が過ぎましたが、ETFの経費率が下がった場合を除いて信託報酬を引き下げていません。楽天投信投資顧問が決めている信託報酬は、税抜き0.12%固定のままです。このままだと先行者利益を堪能してきた楽天全米株式も、厳しくなるかも知れません。

iFree S&P500

リターン実績を比較するとスリム米国株式とiFree S&P500のパフォーマンスに差はなく、よって実質的なトータルコストは変わらないと言えます。であるにも関わらず、信託報酬の差なのか、スリムシリーズのブランド力なのか、iFree S&P500の不人気さは同情を誘います。

グラフは、人気の獲得に失敗した商品に良く見られる形状です。

iFree S&P500

そもそも勢いがないので、直近の動きから何かを推測しても無駄かも知れません。

iFree S&P500、7月以降

いったん減少しましたが、その後盛り返しています。この状況でまだ盛り返せるということは、受益者の行動を信託報酬引き下げから推測するのは的外れなのかも知れません。

SBI全世界株式

SBIアセットマネジメントは9月5日にSBI全世界株式の信託報酬を税込み0.150%から0.1090%(税率8%)に引き下げると発表しました。スリムシリーズはたわら全世界株式の信託報酬税抜き0.120%に対抗して、全世界株式3兄弟の信託報酬を同率に引き下げたばかりでした。9月26日から実施ですが、従来ならその前に対抗値下げを発表しています。

ところが今回は音沙汰なしです。スリム米国株式が対抗できなくても、こちらは対抗できると思うのですが、何も発表がないのでスリムシリーズの受益者全員を不安にさせてしまっています。

スリム全世界株式(オール・カントリー)

スリム全世界株式(オール・カントリー)

スリムオール・カントリーは設定来、順調に総口数を増やして来ました。人気を獲得できなければこんなグラフにはなりません。

スリム全世界株式(オール・カントリー)、7月以降

SBI全世界株式の信託報酬引き下げが発表された9月5日以降を黄色に塗りました。少し勢いが衰えたあと、盛り返し気味に見えます。気のせいでしょうか。

楽天全世界株式

楽天全世界株式

3地域に投資する、全世界株式インデックスファンドの王者です。

楽天全世界株式、7月以降

少し勢いが衰えたあと、盛り返し気味に見えます。気のせいでしょうか。

SBI全世界株式

SBI全世界株式は、楽天全世界株式の低コスト版ではありませんが、投信ブロガーでもそのことを指摘する人は少ないです。

そして、そこそこ売れています。

SBI全世界株式

純資産総額は36.3億円です。

SBI全世界株式、7月以降

大きな変化はないですね。信託報酬を大幅値下げしたのだからもっと増えて欲しいところでしょうが、それには時間がかかるのかも知れません。

どうした三菱UFJ国際投信

多くの受益者の期待に反し、三菱UFJ国際投信は対抗値下げに関して沈黙したままです。10月18日にブロガーミーティングが開催されるそうなので、その前には何か発表があると思うのですが、どうなるでしょうか。

僕は主に次の理由から対抗値下げしてくれることを願っています。

  • スリム先進国株式に集中投資しているからひとごとではない。
  • 対抗値下げできないままスリムシリーズの躍進伝説が終わるのを見たくない。
  • これまで通りスリムシリーズにはブログネタを提供して欲しい。

おまけ:SBIバンガードS&P500の人気

次はSBIバンガードS&P500の設定来の総口数の推移です。

SBIバンガードS&P500の設定来の総口数の推移

設定日は9月26日ですが、その前の14日間(8営業日)に事前募集を実施しました。グラフの左端が浮いているのはそのためです。でもここで意地悪な人はこう思うかも知れません。8営業日で16億口程度集められたのに、その後16日間(12営業日)で10億口しか増えなかったの?純資産総額が10億円を超えるのが絶望的に難しいファンドが多い中、その言い方はないですよね。

次はライバルを含めた、設定日直後の総口数の推移(設定日直後の人気の様子)の比較です。

ライバルを含めた、設定日直後の総口数の推移(設定日直後の人気の様子)の比較

ざっくり言うと設定日が1年ずつ違うので、投資環境や受益者の意識も違うのに、同じ土俵で比較するのは乱暴すぎると叱られそうです。でもこの比較から次のことが分かります。

  • 赤の楽天全米株式と緑のスリム全米株式の増加率は同程度だった。
  • 青のSBIバンガードS&P500の増加率は2.5倍ほどある。

SBIバンガードS&P500の今後が楽しみです。

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