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iDeCoの手数料負担が重いと書いたクソ新聞に怒り心頭です

2019年11月17日

ブログタイトルに「クソ」を使うのは初めてです。念のため検索しましたが、「サクソバンク」以外で「クソ」を含むタイトルはありませんでした。

僕は次の記事を読んでマジで頭に来ました。iDeCoの手数料負担が重くて利用をためらう人がいると言うのです。

記事を消された時のために特徴的なところを引用します。

個人型の確定拠出年金(イデコ)で、手数料の引き下げを求める声が高まっている。イデコの加入者は残高管理にかかる費用として国民年金基金連合会に毎月105円を払う。利回りの低い定期預金で運用すると、大半は手数料によって「元本割れ」を起こす。

この記事を書いた記者は本当に馬鹿なのか、意図的に誤った誘導をしているのか、どっちなのかは分かりませんが、iDeCoについてわずかな知識があればおかしいと気付くはずです。iDeCoは確かに手数料がかかりますが、拠出金は全額所得控除の対象です。控除できる所得があるなら、手数料負担など気にならない金額の減税を受けられるはずです。

具体例をあげて説明します。

iDeCoの利用に必要な手数料

楽天証券の場合です。税率10%での金額です。

  • 加入時に2,829円。口座を移管しない限り生涯に1回だけです。加入制限緩和により、働き方に関わらず口座を維持できるようになります。
  • 掛け金拠出中は毎月171円。
  • 掛け金を拠出していない(運用指図者である)場合は毎月66円。
  • 給付時に1回あたり440円。

うちの子供の場合は、20歳からiDeCoに加入し、最低でも60歳の誕生日の直前まで、働き方によっては65歳の誕生日の直前まで拠出する見込みです。手数料が今のまま、消費税率も変わらないことはあり得ませんが、ここでは変わらないとして計算します。すると(このブログに良く出てくる)拠出期間40年、ガチホ期間7年でかかる手数料の総額は

2,829円+171円✕12ヶ月✕40年+66円✕12ヶ月✕7年+440円=90,893円

になります。この例では67歳で一時金として受け取るので、給付は1回限りです。

所得控除による減税

iDeCoの拠出金は全額が所得控除の対象になります。iDeCoの拠出金の下限は5,000円ですから、拠出しているなら最低でも年間6万円になります。

控除後の所得にかかる税金のうち、所得税は最低でも5%の累進課税、住民税は10%固定です。そのため、少なくとも拠出額の15%の減税を受けられます。所得が多くなれば所得税の税率が累進課税で上がるので、その減税額も増えます。

うちの子供が将来受けるであろう減税額の試算は難しいです。でも最低金額ならなんとか計算できます。大学生時代はゼロとしても、38年間は最低でも15%の減税を受けられるでしょう。計算上最も条件が悪い、拠出額が5,000円で変わらないとしても、減税額の総額は

5,000円✕12ヶ月✕15%✕38年=342,000円

になります。

収支

手数料の総額は90,893円です。所得控除による減税総額は342,000円です。減税額は手数料を相殺してなお余ります。

手数料は拠出額に関わらず固定ですが、減税額は拠出額と所得税率で増えます。もちろん、所得控除できるだけの所得がないと減税効果が生まれませんが、労働収入の一部をiDeCoによる資産形成にまわす家庭なら、相応の所得があり、iDeCoの減税メリットを享受できる可能性は高いでしょう。

あの記事を書いた記者は、こんな単純な計算もできないほど馬鹿なのでしょうか。iDeCoの拠出額が全額所得控除の対象になることすら知らないアホなのでしょうか。

あるいは、単に記事へのアクセス数が欲しくて不安を煽るようなタイトルを先に決め、それに合わせて記事を書いたのでしょうか。

そのどれだとしても、日本経済新聞は最低です。

僕が怒る理由

お行儀の良い僕がひどい言葉遣いをするほど怒るのは、iDeCoの制度改善に一番必要なのは利用者数・運用資産額の拡大だからです。利用者数と運用資産額が増えることが、現行制度の問題を改善する動機付けになり、実現すべき根拠になるのです。

現在、次の制度改革の議論が進行中です。

iDeCoの管轄官庁は厚生労働省ですが、制度改革を財務省に反対されないために、利用者数と運用資産額の増加を材料にしたいはずです。利用者が増えなければ、一部の富裕層への優遇の拡大に過ぎないとか言われてしまいます。そういう発言がどこからかありましよね、一般NISAの恒久化に関して。

そのため、国民の自助努力を後押しするなら、iDeCoのメリット・デメリットについて正しく報道すべきです。その観点で、あの記事はあまりにひどすぎます。

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