インデックス投資

2018年からつみたてNISAでなくて一般NISAを選択した人が得する金額は

2019年11月26日

完璧で誰からも文句の出ない制度設計など不可能です。少額投資非課税制度についてもそうです。次の記事で、つみたてNISAは恒久化されず、2037年までに利用開始すれば、非課税枠が必ず20回付与されると書きました。

とても中途半端な改正案ですが、他の省庁との関係で妥協した結果だと想像しています。一気に恒久化できなかったわけです。

一方、一般NISAはこのままだと、現行制度のまま2023年で(非課税枠の付与が)終了となります。期限を区切って延長される可能性もありますが、恒久化はしない方向と見ていいでしょう。

僕は、一般NISAは受益者保護の観点に欠けるので、つみたてNISAがあれば、一般NISAは廃止して良いという考えです。この考えには、入金力が大きい世帯ほど同意しないと思いますけどね。圧倒的大多数を占める世帯の年収、投資に回せる余裕資金を考えれば、つみたてNISAが拡充された方が良いです。

制度の欠陥?

つみたてNISA制度は2018年に開始しました。2018年、2019年は選択肢としては、一般NISAを選ぶこともできましたが、いろいろ考えた結果つみたてNISAを選んだ人も多いことと思います。でも我が家は一般NISAを選択しました。

現行制度が未来にどうなるか(どう変化するか)は誰にも予見できません。そのため現行制度がそのままだと仮定してベストと思われる選択をするわけです。

ところが、現在検討されている改正案が成立すると、入金力がある人の場合、一般NISAを先に利用した方が(単純な算数だと)得します。

2018年から少額投資非課税制度を利用開始した人に付与される、非課税枠の合計で考えるとこうなります。

  • 2022年まで一般NISAを利用、2023年からつみたてNISAを利用開始:600万円+800万円=1,400万円
  • 2018年からつみたてNISAを利用:800万円

一般NISAは利用してもしなくても2023年までしか非課税枠が付与されません。でも、つみたてNISAは、いつ利用開始しても、必ず非課税枠が20回付与されるように改正しようとしています。入金力がつみたてNISAの非課税枠を満たす程度である場合は、つみたてNISAを選択すべきですが、入金力が120万円あり、かつ十分長い(40年とか)投資期間を確保できるなら、一般NISAを先に使った方が一生で付与される非課税枠が大きいので得するはずです。

期待リターン年率4%の場合

以下のシミュレーションでは都合で2020年年初から行っています。

次は期待リターン年率4%のインデックスファンドに、つみたてNISAで毎月33,333円投資し、19年間ガチホしたときの評価額の推移です。

期待リターン年率4%のインデックスファンドに、つみたてNISAで毎月33,333円投資し、19年間ガチホしたときの評価額の推移

2037年以降の譲渡税率が20%だとすると(本当は復興特別所得税は2037年末までです)、利益475,954円にかかる譲渡税額95,191円が、つみたてNISAを利用したことで(特定口座より)得する金額です。

次は期待リターン年率4%のインデックスファンドに、一般NISAで毎月10万円投資し、4年間ガチホしたときの評価額の推移です。

期待リターン年率4%のインデックスファンドに、一般NISAで毎月10万円投資し、4年間ガチホしたときの評価額の推移

利益239,411円にかかる譲渡税20.315%の48,636円が、一般NISAを利用したことで(特定口座より)得する金額です。

  • 2018年からつみたてNISAを利用した場合、95,191円✕20=190.3万円得します。
  • 2018年から一般NISAを5年、その後つみたてNISAを利用した場合、さらに48,636✕5=24.3万円得します。

期待リターン年率5%の場合

同じシミュレーションを期待リターン年率5%でやるとこうなります。

  • 2018年からつみたてNISAを利用した場合、133,120円✕20=266.2万円得します。
  • 2018年から一般NISAを5年、その後つみたてNISAを利用した場合、さらに62,235✕5=31.1万円得します。

乱暴な計算ですが

上記シミュレーションは単純かつ乱暴ですが、生涯に付与される非課税枠の総額が異なることは確かです。入金力があって一般NISAの非課税枠年額120万円を満たせる人は、先に一般NISAを利用したくなるかも知れません。でもこれはその人の年齢にもよるので、一概にどっちがいいとは言えません。

選択肢があるのは良いこと

一般NISAで非課税枠が付与されるのが2023年までだとしても、その年ごとに、つみたてNISAを利用するか一般NISAを利用するか選択できる自由度があるのは素晴らしいです。結局、2018年以降に一般NISAを利用していたら、つみたてNISAで非課税枠が20回もらえなくなる制度になるかも知れませんが、それでも選択肢があるのは良いことです。実際にどちらを利用するかは、受益者に任されています。

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