インデックス投資

オール・カントリーは好調ですが、たわら全世界株式は苦戦しています

2019年11月27日

全世界株式に時価総額比で投資するインデックスファンドで、圧倒的な人気を誇っているのが楽天全世界株式です。純資産総額は296億円です。その楽天全世界株式に13ヶ月遅れて設定されたのがスリム全世界株式(オール・カントリー)です。順調に人気を獲得できていますが、純資産総額はまだ93.8億円です。楽天全世界株式には遠く及びません。

でも、スリム全世界株式(オール・カントリー)は11月12日から税抜き信託報酬を0.104%に引き下げました。楽天全世界株式の税抜き信託報酬は0.21%のままで、引き下げる気配が全くありません。ベンチマークが異なるため同列での比較はできませんが、この信託報酬差は大きいので、今後はオール・カントリーの純資産総額の伸びが高まるかも知れません。

たわら全世界株式

ある組成のファンドが売れることが分かると同じ、あるいは類似の組成で参入するのがこの業界の習慣です。これは適切な競争を促進する効果が期待できるので良いことです。たわらノーロードシリーズで有名なアセットマネジメントOneは、スリム全世界株式(オール・カントリー)に約9ヶ月遅れでたわら全世界株式を設定しました。ベンチマークはオール・カントリーと同じMSCI ACWIです。

言わば先行したオール・カントリーに真っ向勝負を挑んだ形です。

意欲的な信託報酬、だったのに

たわら全世界株式は、オール・カントリーより0.022%ポイント安い、税抜き信託報酬0.120%で設定されました。でも三菱UFJ国際投信は期待通りにオール・カントリー(を含む全世界株式インデックスファンド3種)の信託報酬を税抜き0.120%に引き下げました。そうなることは事前に分かっていたはずなので、僕はアセットマネジメントOneがあえてそのような選択をした理由が理解できません。

ベンチマークと信託報酬が同じ、どちらもつみたてNISA適格となると、ブランド力・販売力がものを言います。

その後、目論見書に書いてあるベンチマークと実際の組成内容が異なる、僕が大嫌いなSBI全世界株式が、税抜き信託報酬を0.104%に引き下げました。オール・カントリーは対抗値下げをして同率になりましたが、たわら全世界株式はまだそのままです。

スリム全世界株式(オール・カントリー) vs たわら全世界株式

次はあえてたわら全世界株式の設定日からの比較です。

あえてたわら全世界株式の設定日からの比較

赤のラインがスリム、緑のラインがたわらです。設定日直後の青のラインの動きは避けがたいものです。次は青のラインが安定した8月13日からの比較です。

青のラインが安定した8月13日からの比較

青のラインはプラス圏内で推移しています。傾向としてはわずかに右肩上がりです。11月12日からは税込み信託報酬差が0.0176%あるので、その傾向は維持されると見ています。また、まぐれではリターン差はこのように推移できないので、どちらも運用は順調だと言っていいでしょう。

売れ行きは

次は設定来の総口数の推移です。

設定来の総口数の推移

赤のラインのオール・カントリーは弓なりに曲がっていて、人気が加速していることが分かります。オール・カントリーが登場した時に「売れない」と予想した人もいましたが、売れています。

このスケールだと、緑のラインのたわら全世界株式は右下にいるのが分かる程度です。純資産総額はオール・カントリーの98.3億円に対して1.66億円しかありません。

たわら全世界株式だけをプロットしました。

典型的なダメパターンです。同じ資産クラスに投資するインデックスファンドの選択肢が他にあり、それらがすでに大きな純資産総額を集めていることを考えると、たわら全世界株式の前途は厳しいと思われます。

まだ本気出してない?

全世界の株式に時価総額比で投資するインデックスファンドは人気の高いジャンルだと分かっているので、たわら全世界株式も営業努力を続ければ総口数を伸ばせるでしょう。ちなみに、現在の販売会社数はこうなっています。

  • たわら先進国株式:67社
  • たわらバランス(8資産均等型):55社
  • たわら全世界株式:4社

アセットマネジメントOneはまだまだ本気を出していないか、販社拡大に向けて準備中なのでしょう。

でも、ネット証券しか利用しない、コストに敏感な受益者はわざわざコスト的に不利なたわら先進国株式を選択するとは思えません。するとやはり、主に銀行を利用する受益者層を狙うという戦略になりますが、それは時間の経過と共に減少(死滅)するはずなので、長期的には勝てない戦略だと見ています。違うでしょうか。

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