インデックス投資

基準価格が上昇しても解約が減らないひふみの厳しい現状

2019年12月1日

不思議な強気相場が続いており、国内株式も上昇傾向にあります。そのため、不調だったひふみの基準価格も回復基調です。ところが、総口数の減少が止まりません。総口数が減るのは、積み立てなどによる買付口数よりも解約口数の方が多いからです。

人気を獲得済みで、受益者の基盤がしっかりしている場合、総口数は増えます。調子の良いものは弓なりの右肩上がりになります。

次はスリムバランス(8資産均等型)の、設定来の総口数の推移です。

着実に総口数を増やしています。弓なりに反り返っているのが分かると思います。設定されてから約2年半ですが、その間には株価調整や世界同時株安もありました。でも結果としてこのように安定して成長できたのは、受益者の揺るぎない信頼のなせるわざでしょう。途中でビビった解約組が大量発生すると、こうは行きません。

ひふみプラスの基準価格

次はひふみプラスの基準価格の推移です。2018年年初から2019年11月29日までです。スリムTOPIXもプロットしています。

ひふみプラスの基準価格の推移

赤のラインがひふみプラスです。TOPIXと大差ないのは置いとくとして、10月、11月は回復基調です。(とは言っても、世界同時株安前の水準を超えている米国株式や先進国株式から見ると、依然がっかりな状況ですが。)

基準価格は回復基調ですが、総口数は減少が止まりません。

減らない解約組

次はひふみプラスの設定来の総口数の推移です。

ひふみプラスの設定来の総口数の推移

テレビ東京の番組「カンブリア宮殿」で紹介されてから急増しますが、2018年年初の株価調整あたりから減速します。次は2018年年初からの推移です。

2018年年初からの推移

2018年年初の総口数をゼロにしています。2019年4月からは減少に転じました。10月、11月の基準価格は回復基調なのに、総口数は減少速度を高めています。解約組の心理が透けて見えそうです。

ひふみ投信も傾向は同じ

次はひふみ投信の総口数の推移です。ひふみプラス設定日以降をプロットしています。

やはりカンブリア宮殿放送後に急増しますが、2018年年初の株価調整あたりから減速します。次は2018年年初からの推移です。

2018年年初からの推移

ひふみ年金

ひふみ年金は確定拠出年金専用です。次は設定来の総口数の推移です。

ひふみ年金の総口数の推移

企業型確定拠出年金の受益者がどれだけいるかは分かりませんが、気軽に解約できないのかも知れません。ひふみプラス、ひふみ投信ほどの劇的な変化ではありませんが、明らかに減速しています。また、ラインのギザギザの様子から、解約組がいることも分かります。積み立て設定を解除されただけだとこうはなりません。

スリムTOPIX

次はスリムTOPIXの設定来の総口数の推移です。2017年2月27日からです。

スリムTOPIXの設定来の総口数の推移

買付口数より解約口数が多かった日もありますが、全体としては増加傾向を維持しています。TOPIXも2018年以降はボロボロでした。もちろん、2017年までのひふみのパフォーマンスは素晴らしかったわけですから、それとの対比で、2018年以降のひふみの状況にがっかりして解約組が多数発生したのと、もともと冴えないスリムTOPIXの受益者の行動を同じ視点では評価できません。

でも、その投資信託の運営側と受益者全体にとって、基準価格が下がったことを理由に簡単に解約してしまう受益者は、歓迎したくないのが本音でしょう。

暴落で生き返る?

ひふみの受益者も、いずれは避けられない暴落を体験します。基準価格は3割、4割下落してもおかしくありません。そうなるとカンブリア宮殿放送後に、軽い気持ちで飛びついた受益者層は狼狽売りに走るかも知れません。

でもそれはひふみにとって悪いことばかりではありません。アクティブファンドは規模が大きくなりすぎると、流動性の制約がパフォーマンスを劣化させるからです。

芯のしっかりした受益者だけが残れば、暴落から回復した時に本来のパフォーマンスを発揮できるかも知れません。そうするとまた別の世代の、いなごを揶揄される受益者が群がって元の木阿弥にならないとも限りませんが。

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